あなたは、健康で若々しく生きる方法を知りたいと思いませんか?
- 簡単に概要が知りたい
- 何を食べればいいの?
- 「長寿パラドックスプログラム」とは?
わたしは、食事指導やファスティング(断食)指導をしている栄養士です。
「死ぬまで若々しく健康に生きる 老けない食事」という著書を約10記事に渡ってまとめています。伝えたい項目が多く、情報量が多くなってしまいました。
なので、本記事で概要のみを記載しますので「もくじ用」としてご活用いただければと思います。
「もくじ」
「死ぬまで若々しく健康に生きる 老けない食事」という本のを要約した記事の一覧です。
- 老化と腸内細菌
- 腸で病気予防
- 健康に関する7つの迷信
- がんと心臓病
- 骨と筋肉
- 腸で頭が良くなる
- 肌=腸の状態
- 長寿パラドックスプログラム
- 生活習慣
順番に読んでいただくと、より理解が深まると思いますが、興味のある項目から読んでいただいても分かるようにまとめています。
各タイトルについて、概要を簡単に紹介していきますので、気になる項目は、詳細記事でご覧ください。
① 老化と腸内細菌
あなたの体は、細菌の棲む家です。あなたは、細菌たちの棲むマンションのオーナーのようなものです。
あなたの細胞の90%は、人間の細胞ではなく、体内や体の表面に存在する細菌、ウイルス、菌類、原生動物などの細胞です。
わたしたち人間と微生物叢(微生物の集合体)は、「共生」しているのです。
実は、あなたの運命を決めるのは、「遺伝子」ではなく体内や皮膚の上で生きている何兆もの細菌たちです。
行動にも影響を与える
腸内細菌は、健康や年の取り方を左右するだけでなく、わたしたちの思考や行動にまで影響を及ぼすことができるのです。
たとえば、ピザとコーラを食べたいと言っていた生徒さんが、ファスティング後に食べたくなくなったという事例があります。
これは、悪玉菌が減り、善玉菌が増え、腸内環境が整ったことによるものでしょう。
《参考》【事例】-5.4kgダイエット!3日ファスティングの効果(男性41歳)
遺伝子よりも腸内細菌
自分と家族の体型や似ていたり、同じ病気にかかってしまうことが多いのは、似ているDNAを持っているからではありません。
同じような生活習慣を持ち、同じような環境で生活していたから、似たような腸内環境になっているからです。
細菌が食べたもので体ができる
腸内細菌の最も重要な役割は、消化器系のサポートです。わたしたちが食べたものを消化し、必要な栄養素を必要な場所に運ぶ役割を持っています。
つまり、細菌が食べ物を処理できなければ、その食べ物に含まれる栄養はわたしたちの体に吸収されません。どんなに体にいい食べ物であってもです。
腸内細菌への悪影響
腸内細菌に悪い影響を与える代表的なものは以下の通りです。
- レクチン
- 抗生物質
- 有害物質(除草剤や殺生物剤、薬剤、殺虫剤)
- 食品添加物
- 砂糖と人工甘味料
これらがどのように悪影響を与えるのかについて詳しくは、以下の記事でご覧ください。
《参考》【本の要約①】死ぬまで若々しく健康に生きる 老けない食事:老化と腸内細菌
② 腸で病気予防
あなたの体に棲む菌たちが豊富で多様性に富んでいれば、菌たちがあなたを若々しく保たせてくれます。
ヒポクラテスの有名な格言に「すべての病気は腸から始まる」というものがあります。
老化と病気の原因
「老化」は、主に以下の理由で起きます。
- 細菌やその他の粒子を腸壁から通過させてしまう「リーキーガット」
- 腸内細菌のバランスの乱れ
免疫細胞の約60%が腸の内壁に集まっています。
粘膜細胞がしっかりと並んで細胞の形を形成していれば、腸の内壁は、防波堤として機能します。
しかし、この防波堤がすり減って微細な穴がたくさん開くと、不要なものが漏れ入ってきてしまい、健康を害することになります。
これが「リーキーガット」です。リーキーガットは、老化と病気の根本原因です。
《参考》【リーキーガット症候群とは】症状と原因、悪化させる食品、治療方法
適度なストレスが必要
「ホルミシス」は長寿の実現に大きな役割を果たしています。
「ホルミシス」とは、大量に晒されると有害になるものを低量だけ晒すことで、そのストレスに対して生物が好反応を示すことです。
ストレスに耐えられない弱い細胞は、白血球に食べられたり、アポトーシスやオートファジー(自食作用)と呼ばれるプロセスで死ぬように指示されたりします。その結果、強い細胞だけが残ります。
《参考》【オートファジーとは】ダイエット効果・16時間断食・ルビコンとは
断食が体にいいのも、ある意味で「体に悪いから」なのです。
腸内細菌「アッカーマンシア・ムシニフィラ」
「アッカーマンシア・ムシニフィラ」という腸内細菌は、粘液の分泌を増加させてくれます。
腸管上皮細胞の粘液が多いほど、侵入者から守る壁は厚くなります。
また、プーアール茶には、アッカーマンシア・ムシニフィラ菌の増加を促す効果があります。
「腸の壁」を強化
腸壁を強くするために注目すべき成分を3つご紹介します。
- 「酪酸」
- 「ポリアミン」
- 「ポリフェノール」
どのようにこれらを摂取したら良いかなど詳しくは、以下の記事でご覧ください。
《参考》【本の要約②】死ぬまで若々しく健康に生きる 老けない食事:腸で病気予防
③ 健康に関する7つの迷信
世の中には、多くの健康専門家がいて、様々な健康法があります。その中には、全く真逆の方針を提唱していることがあります。
たとえば、「朝ごはんは食べた方がいい派」と「食べない方がいい派」がいますよね。
真実もあれば、勘違いによるもの、どちらも間違いではない場合もあります。今回、7つの誤解を紹介していきます。
① 穀物は長寿をもたらさない
長寿地域の方々の食生活を取り入れようと、穀物を含む地中海式の食事をするようアドバイスしている人がいます。
しかし、実は「穀物をたくさん食べているから健康で長生き」なのではなく、「穀物をたくさん食べているにも関わらず健康で長生きしている」のです。
たとえば、「レジスタントスターチ」をたっぷり摂っていたり、ベジタリアンや肉は控えめな食生活な食生活を送っている人が多くいます。
《参考》【レジスタントスターチとは】効果と温度(バナナ・さつまいもなど)
② 動物性タンパク質に注意
長寿の人々の食生活を知ると、ほとんどのアメリカ人が必要以上のタンパク質、とくに動物性タンパク質を摂取していると分かります。
あまり知られていませんが、人体は自分の体から出るタンパク質を毎日20gほど再利用しています。
多くの欧米社会では動物性タンパク質が過剰に摂取され、血糖値の上昇や肥満、寿命の低下を招いています。
また、アルツハイマー病の発症リスクと肉類の摂取量との直接的な関連性も認められています。
③ 成長し続ける危険性
長寿の人々の多くは、平均よりもはるかに身長が低いという特徴があります。
相関関係は因果関係を証明するものではありませんが、亡くなった1700人を分析したところ、同じ身長の男女は、同じ平均寿命であることが分かっています。
動物性食品や精製された穀物を多く摂取するようになると、成長率や身長が伸びます。
常に成長し続けることの大きな欠点は、思春期の早期化、とくに初潮の時期を早めます。この早期化により、乳がんや心臓病、糖尿病、そしてあらゆる原因による死亡リスクを高めます。
ある研究では、思春期の急激な成長が、15年後のがんリスクを80%増加させたといいます。
④ 代謝が高い=効率が悪い
糖質や動物性タンパク質を減らす時期は、成長を促進するだけでなく、代謝率を下げるためにも重要です。
代謝が高いというのは、カロリーの消費が早いということではありません。燃料を燃やすために必要以上に働く、燃費の悪い代謝状態ということです。
日常的に肉を大量に摂取していると、代謝が落ちる暇がありません。
肉食動物が1日の大半を睡眠に費やすのは、エネルギーを節約して高い代謝を低下させようとしているためです。
代謝が高い状態が続くと、急速に老化します。それを防ぐためには、タンパク質や糖質の摂取を控えることが、重要です。
⑤ 鉄分は老化を促進する
体内に蓄積された鉄分は、老化現象の促進に大きな影響を及ぼします。
献血回数の多い人は、少ない人に比べて有意に長生きであることが分かりました。これは、献血によって体内の鉄分量が減少したためです。
女性が男性よりも長生きする理由として、月経によって毎月かなりの量の鉄分を排出しているからだとも言われています。
ヒトを対象にした研究でも、加齢に伴い血液中の鉄量が増えると、アルツハイマー病の発症リスクが高まることも分かっています。
さらに、パーキーソン病患者が献血によって鉄分濃度を減らしたところ、症状が劇的改善したという結果が出ています。
鉄分は驚くほど老化を加速させます。動物性タンパク質には鉄分が大量に含まれています。
ただし、別の著書では日本人は鉄が足りなすぎるので危険だと書かれている本もありました。本書は海外の情報というのもありますし、やはり個人によって判断は変わります。
《参考》【鉄不足になる理由】症状・おすすめのサプリメント(キレート鉄)
⑥ 植物性脂肪は長寿の源
ある研究で、動物性脂肪を摂ることは、心臓病を引き起こす可能性を高めるということがわかりました。
長寿を叶えるためにふさわしい脂質源は、すべて植物由来です。
とくにオリーブオイルに含まれるポリフェノールこそが長寿の源です。細胞のリサイクルプログラムであるオートファジーを刺激します。
《参考》有機JAS エクストラバージン オリーブオイル(コールドプレス製法 )
また、ピスタチオやクルミなどのナッツ類は、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸を豊富に含み、心臓病を予防する効果が高いと言われています。
⑦ 牛乳は体に悪い
長寿の人々は、肉をほとんど食べないだけではなく、乳製品も牛ではなくヤギやヒツジ由来のものを摂取しています。これは偶然ではありません。
牛乳を飲むと胃腸の調子が悪くなったり、粘液が過剰に分泌されたりする人が多いのですが、これは「レクチン」などの異種タンパク質に対する体の主要な防御機能のひとつです。
従来型の家畜やその乳製品には、抗生物質やラウンドアップが含まれており、腸内環境を悪化させています。
ラウンドアップとは、1970年にモンサント社が開発した除草剤です。 そのラウンドアップの主成分である「グリホサート」での健康問題については以下でご覧いただけます。
《参考》【世界と逆行】除草剤グリホサートの危険性とは?基準値や人体の影響
「③健康に関する7つの迷信」について詳しくは、以下の記事でご覧ください。
《参考》【本の要約③】死ぬまで若々しく健康に生きる 老けない食事:7つの迷信
④ がんと心臓病
心臓病は、加齢に伴う避けられないものだと思われがちです。しかし、すべては免疫系、腸に帰結すると言えるのです。
心臓病学の世界では、「動脈が柔らかければ若さは保たれる」と言われています。
特定の動物性タンパク質やレクチンの摂取量を減らしただけで、今後5年以内に心臓病を発症する可能性が低くなったという研究結果もあります。
ありがたいことに、赤ワインやオリーブオイルに含まれるポリフェノール化合物は、微生物叢を改造して再教育し、悪い化学物質の産生を阻止します。
「コレステロール」は無関係
最近の研究では、コレステロールの摂取と心臓病との間には関係がないことが分かっています。
それよりも、血中の中性脂肪値と心血管疾患に正の相関があることが分かっています。
また、レステロール値が高い人は、実はリーキーガットを起こしているという説があります。微生物叢や腸壁がコレステロール値を左右するということです。
《参考》【リーキーガット症候群とは】症状と原因、悪化させる食品、治療方法
「中性脂肪」の蓄積
糖や単糖類を摂取すると中性脂肪が増えますが、果物も例外ではありません。
果物を食べる場合は、新鮮な旬の時期かつ夏に食べるようにしましょう。夏は、人間が成長周期にあるからです。
糖だけでなく、穀物やタンパク質の過剰摂取も中性脂肪を上昇させます。
それは、人間にタンパク質を貯蔵するシステムがないために起こります。余ったタンパク質はブドウ糖に変換され、貯蔵されます。
その他の病気や、年齢的に仕方がないと思っている様々な不調には、腸の健康が関係しています。たとえば、肝硬変や脂肪肝、難聴などもそうです。
エネルギー制限
現代を生きるわたしたちは365日が成長周期となり、がん細胞が成長する機会にあふれています。
なので、体が異常な細胞をリセットして、余分な細胞を取り除く機会をつくる必要があります。それは、一時的にエネルギーの摂取を制限することで可能になります。
エネルギーを制限することで、ミトコンドリアがより効率的にエネルギーを産生できるようになります。
がん細胞を飢え死にさせるのは簡単です。がん細胞は大量のブドウ糖なしには成長も繁栄もできないのです。
「がん対策」の食品
- MCTオイル
- ココナッツオイル
- レッドパームオイル
- ヤギや水牛のバター、ギー
- クルミ
- マカダミアナッツ
- ピスタチオ
- 松の実
- ヘーゼルナッツ
- 栗
「④がんと心臓病」について詳しくは、以下の記事でご覧ください。
【本の要約④】死ぬまで若々しく健康に生きる 老けない食事:がんと心臓病
⑤ 骨と筋肉
医者である著者は、あることに気が付きました。それは、患者たちが心臓病と脊椎の関節炎の両方を患っている人が多いということです。
年齢のせいにも思えますが、これは単なる偶然ではなかったのです。
「関節炎」の原因は腸内環境
これまで関節炎は、単なる消耗の結果だと考えられていました。
しかし実は、関節には「使用限度」はありません。最新の研究によると関節炎の原因は腸内の悪玉菌が引き起こす炎症だといいます。
腸内の炎症を防ぐには、腸壁を治すべく、WGAを含む食品を避けることが重要です。WGAは、とても小さく、腸のバリアが傷ついていなくてもすり抜けてしまうからです。
WGAは小麦のふすまに含まれています。よって、全粒小麦や全粒穀物製品(パスタやパン、クラッカーなど)それからブルガー小麦(ひまわり小麦)、ライ麦、大麦、玄米などを避けましょう。
運動のメリット
運動をすることで、以下のようなメリットがあります。
- オートファジーを促進する
- 心肺機能を高める
- アルツハイマー病のリスクも減らす
- 腸内細菌の数と多様性を増やす
- 酪酸を多く作る
- 抗うつ剤レベルの効果を発揮することもある
脳を鍛えるとされる脳トレアプリは、作業記憶やIQには何の効果もありません。ゲームはやめて、散歩にでかけましょう。
過度な有酸素運動は寿命を縮める
運動は必要ですが、ランニングのような有酸素運動は「やりすぎ」になる場合があります。
2007年スポーツメディスン誌に掲載された論文で、マラソンをすると免疫力が低下するというニュースが確認できました。
持久走のあと2週間ほど免疫力が低下するとも言われています。
一時的なストレスは良い影響を与えますが、長距離走は心臓への負担が大きすぎるのです。
「⑤骨と筋肉」について詳しくは、以下の記事でご覧ください。
《参考》【本の要約⑤】死ぬまで若々しく健康に生きる 老けない食事:骨と筋肉
⑥ 腸で頭が良くなる
一見すると無害な「年寄りの物忘れ」から、パーキーソン病、認知症、アルツハイマー病などの深刻な神経疾患に至るまで、認知機能の低下はすべて神経の炎症という同じ理由に起因しています。
その炎症が始まるのは「腸内」です。腸の炎症を抑えられれば、残りの人生を冴えた頭で過ごせるのです。
人間は、何歳になっても10代の若者と同じように新しい神経細胞を作れます。
腸は第一の脳?
腸内微生物叢が、あなたの行動や思考、そして感情さえもコントロールしています。
頭の中の脳から心臓や肺、腸につながる神経線維が1本なのに対して、心臓や肺、腸から脳につながる神経線維は9本もあります。
つまり、腸から脳への通信量は、逆方向の通信量の9倍になるのです。
葉物野菜の効果
とある研究で、1日1皿分の葉物野菜を食べるだけで、脳の老化を遅らせることが明らかになりました。
葉物野菜を定期的に食べている参加者は、認知機能の低下速度を11年も遅らせることができたそうです。すごいですね。
アルツハイマー病やパーキーソン病も腸内環境が影響しています。
食後すぐに寝ると脳が休めない
寝る直前に食事をとると、多くの血液が消化を助けるために腸に流れてしまいます。すると、大事な脳の洗浄ができなくなります。
脳を効率よく洗浄できなければ、脳内にアミロイドやレクチン、リポ多糖(LPS)などの毒素が蓄積されます。
最後の食事を終えてから、寝るまでに最低4時間は必要です。
週に1回、可能ならそれ以上、都合の良い日に夕食を抜きましょう。そうすることで、眠ると同時に脳に血液が行き渡るようにします。
忙しくて片付けができない時の大掃除のようなものです。
「オリーブオイル」を摂ろう
これまで説明してきた障害のほとんどを打ち消し、認知症やその他の神経疾患の発症率を劇的に低下させる食品が「エクストラバージンオリーブオイル」です。
低温圧搾法(コールドプレス法)で作られたオリーブオイルを購入しましょう。
オリーブオイルは、穀物に含まれるレクチンの悪影響を相殺し、高齢になっても脳を健康に保つのに役立ちます。
「オメガ3脂肪酸」を摂ろう
とある研究によって、オメガ3指数の高い患者は、学習、記憶、抑うつ症状の回避に関連する脳の領域の血流が増加していることがわかりました。
また、オメガ3脂肪酸の摂取量が多い女性は、アルツハイマー病のよる死亡率が40%近くも低いという結果が出ています。
他にも、オメガ3の摂取量が最も多い女性は脳が最も大きく、記憶領域(海馬)が最も大きいことが報告されています。
オメガ3指数を摂取するには、イワシやニシンを毎日食べるようにしましょう。カタクチイワシを塩漬けにしたアンチョビや、その他の小魚も良いです。
《参考》【オメガ3脂肪酸とは】多く含む食品・その効果・オメガ6との比較
瞑想・ヨガで腸内環境を整える
瞑想やヨガを行うと、微生物叢が喜んで、脳をより良い状態にしてくれます。
なぜかと言うと、人間が極度なストレスを受けると、悪玉菌が増え、リーキーガットが生じます。そのストレスを解消するのに瞑想やヨガが役立ちます。
また、瞑想をすることで、テロメラーゼという酵素の活性が平均で30%も増加したという研究結果もあります。テロメラーゼの長さは、寿命の指標となる可能性があるものです。
他にも、ヨガと瞑想を行うことで、6か月後に老化から体を守ってくれグルタチオンの活性が有意に増加しました。
玄米はレクチンが多い
玄米にはレクチンが多く含まれいるため、腸内を荒します。
玄米は、発芽抑制因子アブシジン酸の毒性をオフするためにも、必要時間の浸水して発芽玄米にするのが良いでしょう。ただし、生きた玄米でないと発芽しません。
《参考》【玄米の選び方】玄米の毒・発芽玄米にする方法・炊き方・栄養と効果
「⑥腸で頭が良くなる」について詳しくは、以下の記事でご覧ください。
《参考》【本の要約⑥】死ぬまで若々しく健康に生きる 老けない食事:腸で頭が良くなる
⑦ 肌=腸の状態
体の外側の状態は、体の内側の状態を反映しています。
たとえば、年々太ったり、シワが深くなったり、シミが増えたりしている人は体内に問題があると考えてください。
避けられない表面的な変化はありますが、年齢を重ねても柔らかくしなやかな肌を維持したり、体重を減らしたりと、より良い状態を保つことは可能です。
高齢者の皮膚が薄いのを不思議に思ったことはないでしょうか。その薄さは、腸壁が弱くなり、不要な物質が血液に流入することと直接的な関係があります。
微生物叢は、あなたの美しさを内側からコントロールしています。
つまり、あなたが「体質」や「遺伝」と思っているお困りごとも、あたなと共存している細菌たちによって改善できる可能性があります。
腸内細菌がカロリーをコントロールする
あなた自身は、食べたもので作られるのではなく、細菌が消化したもので作られています。
どんなに栄養価の高いものを食べても、細菌たちが体に使える状態にしてくれなければ、わたしたちのエネルギーになりません。
あなた自身の魅力を最大限に引き出し、若々しく健康でいるためには、微生物叢が喜ぶ食品を摂取しつづける必要があります。つまり、高脂肪食は避けた方が良いでしょう。
「内分泌かく乱物質」で太る
内分泌かく乱物質は、成長期や思春期を早めるだけでなく、年をとってからも体重を増やし続ける原因となります。
加齢に伴う体重の増加や、それに伴う健康問題を避けるためには、ホルモンかく乱物質を避けることが不可欠です。代表的な4つを紹介します。
- 「ビスフェノールA」
- 「フタル酸エステル類」
- 「ヒ素」
- 「アゾジカルボンアミド」
これらの危険性や避けるための方法は、以下の記事で詳しくまとめています。
《参考》【内分泌かく乱物質】ビスフェノールA/フタル酸エステル類/ヒ素/アゾジカルボンアミド
ブルーライトで太る
内分泌かく乱物質に加えて、わたしたちは常に人工的なブルーライトに晒されています。これも体に悪影響を及ぼします。
ブルーライトが少なければ蓄積された脂肪を燃やすように指示されます。
また、ブルーライトは入眠を促すホルモンであるメラトニンの生産を抑制するため、それが睡眠不足、ゆくゆくは肥満につながります。
「ポリフェノール」を摂ろう
先ほどのご紹介した通り、ポリフェノールはアンチエイジングに効果のある優れた抗酸化作用を持っています。
オートファジーを促進し、認知機能を向上させるだけでなく、大気汚染やタバコの煙、大量のアルコールに晒されると毎日体内に侵入してくるフリーラジカルと戦います。
「フリーラジカル」とは、人の体を酸化させ、錆びさせるものです。
ポリフェノールの一種である「レスベラトロール」や「エラグ酸」は、若々しく健康的な肌を保つの役立ちます。
ザクロやクランベリー、ラズベリーなどで老化を防ぎましょう。
その他の食材や、「⑦肌=腸の状態」について詳しくは、以下の記事でご覧ください。
《参考》【本の要約⑦】死ぬまで若々しく健康に生きる 老けない食事:肌=腸の状態
⑧ 長寿パラドックスプログラム
基本的に1か月ごとに行います。そして毎月、以下のような期間を設けます。
1週目 | 疑似ファスティング5日+自由日2日 |
2~4週目 | 由日4日+カロリー制限日2日+脳洗浄日1日 自由日6日+脳洗浄日1日 自由日5日+脳洗浄日2日 ※お好きなプランを選択 |
①「疑似ファスティング期間」
月に5日連続で、動物性タンパク質を避け、1日の摂取カロリーを900kcalに抑える。1か月間完全なカロリー制限を行うのと似た効果を得る。
②「自由期間」
ほとんどの日は、善玉菌が喜ぶ長寿パラドックスプログラム食品を好きなだけ食べられる。
③「脳洗浄期間」
週に1~2回だけ夕食を抜いたり、早めに食べたりして、寝ている間に脳をきれいに洗えるようにする。
④「カロリー制限期間」
週に1~2回、1日の食事量を600kcalに抑えることで、長寿効果を得られる。脳洗浄期間に行えば、二重の効果が得られる。
⑤「集中ケア用クレンジング期間」
変性疾患の方や、よりいっそうのケアをしたい方は、断食や脳を洗う日を増やしたプログラムで、ミトコンドリアの機能をされに高める。
では、実際に何をどう食べるのかなど具体的な実践方法は、以下の記事でご覧ください。
《参考》【本の要約⑧】死ぬまで若々しく健康に生きる 老けない食事:長寿パラドックスプログラム
⑨ 生活習慣
今まで食事のことを中心にお話してきましたが、続いて、若々しく健康でいるための生活習慣を紹介していきます。
先ほどもご紹介した通り、ある程度のストレスは体に良い影響をもたらします。カロリー制限や断食が効果的であるのも、これが理由のひとつです。
ストレスを受けると、あなたと細胞たちが生き延びられられるよう、差し迫った脅威に対して備えろと細胞にシグナルが送られます。
これによって、細胞は強化され、生き残れない細胞は死んでいきます。
【パート1】運動
- 5分エクササイズ
- 熱で細胞を刺激
- 冷水で活力を与える
【パート2】回復の時間をとる
- 良質な睡眠をとる
- 良い人間関係を築く
実践方法について詳しくは、以下の記事でご覧ください。
《参考》【本の要約⑨】死ぬまで若々しく健康に生きる 老けない食事:生活習慣
食材について
若々しく健康でいるために「避けたい食材」と「食べたい食材」をそれぞれまとめています。
「避けたい食材」
単純糖質とデンプン | ブドウ、マンゴー、完熟バナナ、ライチ、リンゴ、パイナップル、洋梨 |
砂糖の代用品 | スクラロース、サッカリン、アスパルテームなどの甘味料 |
一般的な乳製品 | 牛の乳で作ったミルクやチーズ、アイスクリームなど |
悪い脂質 | ピーナッツオイル、グレープシードオイル、コーン油、綿実油、サンフラワー油(ベニバナ油)、ヒマワリ油、部分水素添加油脂、キャノーラ油 |
《参考》【本の要約】死ぬまで若々しく健康に生きる 老けない食事:駄目な食材
「食べたい食材」
プロバイオティクス | 亜麻仁、アーティチョーク、セイヨウネギ(リーキ)、オクラ、ヒカマ、アブラナ科の野菜(ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツなど)、チコリとその近縁種(エンダイブ、ラディッキオなど)、ナッツ類(クルミ、マカダミアナッツ、ヘーゼルナッツ、ピスタチオなど)、キノコ類(ポルチーニ、ホワイトマッシュルームなど) |
低糖質の食べ物 | アボカド、グリーンバナナ、ベリー類、イチジク、ココナッツ |
健康的な脂質 | オメガ3系脂肪酸(魚油など)、シソの実オイル(エゴマ油)、MCTオイル、オリーブオイル、マカダミアナッツオイル、クルミ油、アボカドオイル、藻オイル、タラ肝油、ココナッツオイル |
乳製品の代替品 | ヤギのチーズ、ココナッツミルク・ヨーグルト、ギー |
その他の食材と飲料 | キビ、コーヒーの実、エクストラ ダークチョコレート、緑茶、プーアール茶 |
乳製品の代替品については「牛乳」を避ける代わりになるものという意味でご紹介しています。
《参考》【本の要約】死ぬまで若々しく健康に生きる 老けない食事:食材の例
【まとめ】死ぬまで若々しく健康に生きる 老けない食事
人が老けたり、病気になってしまうのは、「腸内環境」が大きなカギをにぎっていることが分かりました。
また、食べた方がいいもの、避けたい食材も紹介してきましたが、すべてを取り入れる必要はないので、できる所から取り入れてみましょう。
たとえば、牛乳やヨーグルトなど体にいいと思ってわざわざ食べていたものは中止したり、普段、調理に使っている油をオリーブオイルに変更してみたりです。
それから「長寿パラドックスプログラム」をまとめました。こちらもぜひチャレンジしてほしいですが、1か月プランなので取り組む決意を固めるのに勇気がいりますよね。
わたしもチャレンジしてみたい気持ちはありますが、まだ挑戦していません。
普段は好きなものを食べて、数か月に1回のファスティングでも充分な健康維持の効果を感じていますので、まずはそちらで練習というのもおすすめです。