【オメガ3脂肪酸とは】多く含む食品・その効果・オメガ6との比較

あなたは、「オメガ3脂肪酸」を摂取していますか?

  • 「オメガ3」「オメガ6」とかって何のこと?
  • 身体にいいのはどちら?
  • どんな食品に含まれているの?

わたしは、ファスティングが趣味で、オーガニック食品が好きな栄養士です。

本記事では「オメガ3脂肪酸」「オメガ6脂肪酸」の違いや、もたらす効果について解説していきます。それらが含まれる食品もご紹介しますので健康習慣の参考にしてくださいね。

「脂質」とは

「3大栄養素」である、タンパク質、炭水化物、脂質にも含まれており、脂質は重要なエネルギー源です。

糖質やアミノ酸のエネルギー量が、1gあたり4kcalなのに対して、脂質は1gあたり9kcalになので、体内の貯蔵エネルギー源として適しています。

たとえば、体重60kg・体脂肪率20%の人の貯蔵エネルギーは、約12kgになります。体内に貯蔵する糖質グリコーゲンが約300g~400gなので、脂質は比較にならないほどの貯蔵量です。

「脂質」の働き

体内での脂質の主な働きは次の通りです。

  • 細胞膜をはじめとした「生体膜」の材料になる
  • ステロイドホルモン(副腎皮質ホルモンなど)の材料になる
  • 脂質の吸収に必要な「胆汁酸」の材料になる
  • 体温維持や内臓を守るためのクッション材になる

ステロイドホルモンと胆汁酸について、簡単に説明していきます。

「ステロイドホルモン」とは

ステロイドホルモンは、大きく分けて2種類あります。

  • 「副腎皮質ホルモン」
  • 「性ホルモン」

副腎皮質ホルモンは、抗炎症作用や、肌の状態を強力に整える作用があるホルモンです。

この副腎皮質ホルモンをお薬にしたのが、ステロイド剤です。主には糖質に作用する糖質コルチコイドが使われています。

「胆汁酸」とは

胆汁酸は脂肪の消化吸収を助ける働きを持つ、胆汁の主要成分です。

胆汁は肝臓で作られ、胆のうに貯蔵、濃縮され、食べ物が十二指腸に送られてくるのに合わせて十二指腸に排出されます。胆汁酸は、腸で脂肪の消化吸収に働いた後、95%以上が再び吸収されて再度体内を巡ります。

体内を循環する胆汁酸が不足すれば、脂肪の消化吸収もうまくいきません。そうなると、胃もたれや食欲不振、胸のつかえなどの症状が出る可能性も高くなります。

そのほとんどが再吸収される胆汁を一気に排出させることができるのが、ファスティング後の「スッキリ大根」です。詳しくはこちらの記事でご覧ください。

《参考》【スッキリ大根とは】レシピと食べ方、食べるタイミング、効果について

「脂肪酸」とは

「脂肪酸」は、脂質を作っている成分です。エネルギー源となり、特にファスティングの際、メインのエネルギー源となります。ケトン体も脂肪酸から作られていきます。

「ケトン体」とは、脂肪合成や脂肪分解の過程で発生する中間代謝産物です。

《脂肪酸の種類》
飽和脂肪酸 飽和脂肪酸 短鎖、中鎖、長鎖
不飽和脂肪酸 一価不飽和脂肪酸 オメガ9脂肪酸
多価不総和脂肪酸 オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸

構造的には、二重結合がない脂肪酸を「飽和脂肪酸」、二重結合がある脂肪酸を「不飽和脂肪酸」といいます。

これらを含む代表的な食品はこちらです。

一価不飽和脂肪酸(オメガ9) オリーブオイルやキャノーラ油など
多価不飽和脂肪酸(オメガ3) ベニバナ油、ゴマ油、コーン油など
多価不飽和脂肪酸(オメガ6) 亜麻仁油、エゴマ油、青魚油など

「飽和脂肪酸」

「飽和脂肪酸」は、肉などの動物性脂肪、ココナッツ油などの植物油脂に多く含まれています。常温では固形で、酸化しにくいのが特徴です。

過剰に摂取すると、心臓の病気である冠動脈疾患や、糖尿病、肥満などにつながる可能性があります。

「不飽和脂肪酸」

「不飽和脂肪酸」は、植物油脂や魚油に多く含まれています。

不飽和脂肪酸は「一価不飽和脂肪酸」「多価不飽和脂肪酸」の2つに分類されます。

「一価不飽和脂肪酸」(オメガ9)

不飽和脂肪酸の特徴である二重結合が1つだけの脂肪酸を「一価不飽和脂肪酸」といいます。主な種類はオメガ9脂肪酸です。通称「オメガ9」とも言われ、オリーブオイルやキャノーラ油などが該当します。

一価不飽和脂肪酸は、体内で作ることができますので必須脂肪酸ではありません

オリーブオイルは、オレイン酸が豊富で、高温に強いため、加熱調理に適しています。高温に強いと言っても揚げ物レベルの高温は良くないので、控えてください。

なお、たくさん摂った方がいいという訳ではないので、ほどほどにしましょう。

「多価不飽和脂肪酸」(オメガ3、オメガ6)

二重結合が複数ある脂肪酸を「多価不飽和脂肪酸」といいます。主な種類は、「オメガ3脂肪酸」「オメガ6脂肪酸」です。

体内で作ることができない脂肪酸なので、食品から摂取する必要がある「必須脂肪酸」です。

「オメガ3」は、亜麻仁油、エゴマ油、青魚油など、「オメガ6」は、ベニバナ油、ゴマ油、コーン油などがあります。

オメガ3は、積極的に摂取すべき油と言えます。その理由は、次の章でご紹介していきます。

「オメガ3」と「オメガ6」

不飽和脂肪酸の中でも多価不飽和脂肪酸である「オメガ3脂肪酸」と「オメガ6脂肪酸」の理想の摂取バランスは「オメガ3:オメガ6=1:1~2」です。

しかし、現代人の摂取状況は「オメガ3:オメガ6=1:10~50」とも言われています。

肉類の脂質にはオメガ3も含まれますが、大半がオメガ6です。このため、肉食のみでオメガ6が増えすぎると体内で炎症・動脈硬化などが起きてしまいます。

「オメガ3脂肪酸」の中でも主な脂肪酸「α-リノレン酸」が豊富だと起きること、「オメガ6脂肪酸」の中でも「リノール酸」が過剰だと起きてしまうことをまとめました。

「オメガ3」の「α-リノレン酸」が豊富 「オメガ6」の「リノール酸」が豊富
・血液を固まりにくくする
・血圧を下げる(血管拡張)
・脂肪の蓄積を抑制する(減量へ)
・炎症を緩和、抑制する
・アレルギーを予防、緩和させる
・精神を安定させる
・発がんを予防する
・胎児、乳児の成長を促進する
・記憶力、学習能力を高める
・血液を固まりやすくする
・血圧を上げる(血管収縮)
・脂肪の蓄積を促進する(肥満へ)
・炎症を促進する
・アレルギーを発症、悪化させる
・精神を不安定させる
・胎児、乳児の成長を阻害する
・記憶力、学習能力が低下する

オメガ3には、血液サラサラ効果、脂肪の蓄積抑制などのダイエット効果が期待できます。また、アレルギーの予防・緩和や、発がん予防などの予防医学としても期待ができます。

一方で、オメガ6を過剰に摂取してしまうとマイナス面が多くなりますので、理想のバランス比「オメガ3:オメガ6=1:1~2」を目指して調整すると良いでしょう。

植物油の「脂肪酸」成分表

植物油の脂肪酸成分表(オレイン酸、α‐リノレン酸、リノール酸)オメガ9、オメガ3、オメガ6

やし油は、過剰に摂取すると、心臓の病気である冠動脈疾患や、糖尿病、肥満などにつながる可能性があると言われる「飽和脂肪酸」を多く含みます。

過剰に摂取をすると、血液を固まりやすくする、血圧を上げる、脂肪の蓄積を促進する、アレルギーを発症・悪化させると言われているオメガ6「リノール酸」が多い油としては、とうもろこし油、大豆油などがあります。

また、オリーブオイルに多く含まれるオメガ9「オレイン酸」には、血液中のコレステロールのバランスを整え、適切に悪玉コレステロールを減らしてくれるということで、生活習慣病の予防・コレステロール値を下げる・動脈硬化を抑制・便秘予防も期待できます。

積極的に摂取すべき必須脂肪酸であるオメガ3「α-リノレン酸」は、亜麻仁油に多く含まれることが分かります。他の植物油と比べても群を抜いていますね。

「亜麻仁油」の選び方

亜麻仁油を選ぶ際は、次のようなポイントで選ぶと良いでしょう。

  1. 遮光性のある濃い色のボトル:光による酸化防止
  2. 低温圧搾(コールドプレス):熱による酸化防止
  3. 未精製のもの:自然なキツネ色のもの
  4. 栽培方法にこだわったもの:オーガニック(有機栽培)

亜麻仁油はわりと香りが独特なのですが、わりとクセが少なく、有機JAS認定のオーガニックな商品もあります。良ければ下記にてご確認ください。

《参考》【オーガニック】亜麻仁油・オリーブオイル

健康に良さそうな油に注意

店頭販売されている市販の「〇〇〇入りオイル」「〇〇〇使用オイル」には注意しましょう。

これは、少し入ってますということで、メインは安価なサラダ油などであることが多いです。すると、むしろ主にトランス脂肪酸をとることになり、総合するとマイナスです。

《参考》【トランス脂肪酸とは】含む食品一覧・アメリカなど世界と日本の対応



「オメガ3」を多く含む食品一覧

不飽和脂肪酸の中でも多価不飽和脂肪酸、その中でもオメガ3に分類される下記3種が多く含まれる、おすすめ食品をご紹介していきます。

  • α-リノレン酸(ALA)
  • ドコサヘキサエン酸(DHA)
  • エイコサペンタエン酸(EPA)

α-リノレン酸(ALA)

α-リノレン酸は、血液や血管の健康を保つ、虚血性疾患のリスクを軽減する効果や、アレルギー原因の一つとされる過剰摂取されたリノール酸を阻害することでアレルギー反応を抑制する、といった効果があげられます。

また、脳膜の材料であるリン脂質の中にα-リノレン酸が多く含まれており、脳に関連する働きが正常にされるよう導いています。

人間を含む多くの哺乳動物は体内に不飽和化酵素を持っているため、α-リノレン酸をEPAやDHAに変換することができます。

女性は、女性ホルモンである「エストロゲン」が作用するために、その変換率は男性よりも高いようです。

また、加齢によって不飽和化酵素が減少するので、それに伴って変換率も低下することが確認されています。

含まれる食品

亜麻仁油、えごま油、チアシード、くるみ、なたね油など

摂取のポイント

植物に含まれるα-リノレン酸は非常に「酸化しやすい」です。

α-リノレン酸の食品を食べる際は、賞味期限を気にするのはもちろんのこと、開封後は新鮮なうちに使い切ることが大切です。空気、光、熱によって酸化が進みますので、開栓したら冷暗所で保管するようにしましょう。

亜麻仁油やエゴマ油は、サラダや、できあがった料理にかけたり、できるだけそのままでいただくのが良いでしょう。酸化が進んでしまいますので、加熱調理をしないようにしましょう。

ドコサヘキサエン酸(DHA)

DHAは、1980年代後半に脳や網膜などの神経系にたくさん含まれていることが話題となりました。脳の60%は脂肪で出来ていますが、そのうちの15~20%はDHAで構成され、脳や神経組織の発達に大きく関わっています。

他にも、目の網膜、心臓(心筋)、胎盤や母乳などに多く含まれています。

血液をサラサラにしたり、頭をよくするなどの成分としても知名度が高いですが、DHAは、EPAが混合されたフィッシュオイル(魚油)での研究がなされているので、DHA単独の効果はまだ未確認な部分も多いようです。

含まれる食品

あんこう、マグロ、さば、さんまなど

摂取のポイント

成分の損ないが少ない生食が良く、刺身として食べるのが一番のおすすめです。魚の脂肪分は非常に酸化しやすいため、新鮮なものを食べましょう。

βカロテンが豊富な緑黄色野菜やビタミンEが豊富な胡麻などを同時に摂取すると酸化を防ぐことができると言われています。

また、EPAやDHAの有効成分は、煮たり焼いたりという加熱調理の過程で、一部が流出してしまうので、流れ出た成分も上手に摂取できる調理法がおすすめです。

たとえば、スープなどの汁物や、焼き魚ならばグリルよりも油が流れ落ちないフライパンがおすすめです。

また、サバの缶詰などを使用する場合は、魚と一緒に入っている汁にもEPAやDHAがたくさん含まれますので、すべて摂取できる食べ方がおすすめです。

エイコサペンタエン酸(EPA)

EPAは少量ですが、人間の体中でも合成される脂肪酸です。αリノレン酸から生成することができます。1960年代、グリーンランドのイヌイットの疫学調査がきっかけとなり、デンマークで発見されました。

EPAは、血液の粘度を下げ、血小板の凝集を抑えるので、血液サラサラ効果があるとされてます。

他にも、中性脂肪を減少させる、血管年齢を若く保つ、心臓病・脳梗塞を防ぐ、動脈硬化を防ぐなど、血管や血液の健康を維持するためになくてはならない成分であることが分かってきています。他にも、抗炎症作用などの健康効果も期待されています。

含まれる食品

さば、いわし、あゆ、あんこう、くじら、など

摂取のポイント

ドコサヘキサエン酸(DHA)の摂取方法と同じく、お刺身など生の新鮮な状態での摂取が1番おすすめです。調理をしていただく場合には、成分が流出してしまうので、スープなどすべていただける食べ方が良いでしょう。

DHAを効率的に摂取するには、サバの缶詰などを食べる場合も汁も含めて全て食べきるようにするといいですよ。

なぜ魚に多く含まれるのか

植物プランクトンには、多くのα-リノレン酸が含まれており、その植物プランクトンを動物プランクトンがエサとして食べると、体内でEPAやDHAが生まれます。

その動物プランクトンをエサとする小魚からだんだんと大型魚へとEPAやDHAが移行し、その量も蓄積されていくため、マグロやブリなどの大型魚に含有量が多くなりやすいと言われています。

「オメガ3脂肪酸」摂取量

オメガ3脂肪酸の1日あたりの摂取量の目安をご紹介します。これを参考に、日々の健康習慣に取り入れてみてくださいね。

「男性」1日の摂取量(目安)

  • 18〜29歳:2.0g/日
  • 30〜49歳:2.0g/日
  • 50〜69歳:2.4g/日
  • 70歳以上:2.2g/日

「女性」1日の摂取量(目安)

  • 18〜29歳:1.6g/日
  • 30〜49歳:2.0g/日
  • 50〜69歳:2.0g/日
  • 70歳以上:1.9g/日
  • 妊婦/授乳婦:1.8g/日

【まとめ】オメガ3脂肪酸

意識せずに脂質を摂っていると、ベニバナ油、ゴマ油、コーン油などのオメガ6ばかりに偏りがちなので、オメガ3を摂取して、脂質の摂取のバランスを保つことが大切です。また、肉を中心に食べる人も注意しましょう。

理想の摂取バランスは「オメガ3:オメガ6=1:1~2」ですよ。

また、オメガ3を摂るには、魚は刺身など生の状態、煮る、蒸すなどの調理法で摂取するといいでしょう。他には、密閉してから加熱するタイプの缶詰も良いでしょう。

亜麻仁油などは、独特の生臭さのようなものがあるので、苦手な方はサプリメントを活用することも良いでしょう。

亜麻仁油のわりにクセが少なく、有機JAS認定のオーガニックの商品なども紹介していますので、良ければご覧ください。

《参考》【オーガニック】亜麻仁油・オリーブオイル

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