あなたは「断食」に挑戦したことがありますか?
- 気まぐれ断食とは?
- 独学で断食をしてみたけど失敗した経験がある
- 断食に興味はあるけどツラそう
わたしは、食事指導や断食(ファスティング)指導をしている栄養士です。
「気まぐれ断食」という本を要約してご紹介します。この本に書かれている断食方法は、わたし自身も実践していて、ファスティング指導としても行っている方法に非常に近い内容です。ぜひ参考にしていいただければと思います。
本記事は後編になります。まずは前編にて気まぐれ断食の概要からご覧いただくと理解が深まると思います。
《参考》【本の要約:前編】心と身体のリセットに効く「気まぐれ断食」
では、前編で「気まぐれ断食」の概要やメリットをご理解いただけた方向けに、詳しいやり方や取り組むコツをご紹介していきます。
断食方法4つ
本書で紹介されている断食方法4つをご紹介します。
- 16時間断食
- 1日断食
- 2日断食(1日×2)
- 3日断食
①から④になるにつれて、難易度が高くなります。その分、減量効果とデトックス効果も高まります。
初心者で、食べない事への抵抗感が強い方は、①16時間断食から挑戦してみましょう。
特に抵抗感がない方は、いきなり②1日断食や、③2日断食(1日×2)にチャレンジてみても良いでしょう。
初心者がいきなり3日断食に挑戦する場合は、専門家のアドバイスを受けながら行うのがおすすめです。
わたしはファスティングトレーナーをしていますが、初めての3日断食に挑戦した生徒さんの事例もあるので、良ければ参考にしてみてください。空腹感なく断食ができたととても驚かれていました。
《参考》【事例】-5.4kgダイエット!3日ファスティングの効果(男性41歳)
① 16時間断食
16時間断食とは、1日のうち8時間で食事を済ませ、残りの16時間は食べないというプチ断食の方法です。
断食中は水分以外は基本的にNGですが、酵素ドリンクによる栄養補給はOKです。
食べすぎた胃腸を休め、体のコンディションを整えていきます。食事をしつつ行えるので、初心者の方も安心して取り組めるのが特徴です。
何時からスタートして何時まで断食にするかは、あなたのライフスタイルに応じて決めることができますので、ゆるっと始められるのがメリットです。
「16時間」食事の間隔をあけるには、朝食を抜くだけでも可能ですね。
たとえば、夜20時に夕食をとったとすれば、翌朝の朝食は抜いて、12時のランチから1日の食事をスタートさせればOKです。寝ている時間を上手く取り入れることで気が付けば16時間をより短く感じることができるでしょう。
16時間断食後の最初の食事は、おかゆやそばなどの消化にやさしいものにしましょう。断食の準備食や回復食にもとり入れられる「マゴハヤサシイワ」の食事をとりいれるのもおすすめです。
《参考》【マゴハヤサシイワとは】その意味と、献立の立て方・栄養
食べられないというプレッシャーも少なく、初心者の方もチャレンジしやすいですね。
働きすぎの胃腸を休めて、体のコンディションを整えることができます。そして、減量や代謝アップも効果も期待できます。
ただし、他の断食方法とと比べると、スッキリ感やデトックス効果は低いです。効果を感じるには最低でも1~2週間は続ける必要があります。
まずは、お試しに1日やってみて、続けられそうなら日にちを増やしていくと良いでしょう。
「空腹こそ最強のクスリ」という本には、16時間断食について詳しく書かれています。この本を要約した記事もあるので、よければ参考にご覧ください。
《参考》【要約】空腹こそ最強のクスリ:16時間断食の正しいやり方・ナッツの食べ方
② 1日断食
1日断食とは、丸1日食べない断食法です。数日間の断食に比べてハードルが低く、リスクも少ないので、挑戦しやすいですね。
断食日の前日は「準備食」、翌日は「回復食」の日を設けますので、合計3日のプランになります。
16時間断食よりもハッキリと効果を実感することができます。何度か16時間を体験した後に1日断食にチャレンジすると、体のスッキリ感に驚くでしょう。
1日断食の際は、16時間断食よりも意識して水分と酵素ドリンクをとるようにします。水分補給量は、1日に1.5~2リットルを意識します。食べ物から摂取する水分もなくなるため、いつもより多めに取る必要があります。
断食前にいただく「準備食」と断食後の「回復食」で、「マゴハヤサシイワ」を意識した適切なものを食べることが大切です。
《参考》【マゴハヤサシイワとは】その意味と、献立の立て方・栄養
断食前後の準備運動のようなものなので、手を抜いてしまうと断食の効果が薄くなってしまうばかりか、かえって体調を崩してしまう可能性があります。
この1日断食でいう「準備食」とは、断食の前日20時までにとる軽めの食事のことで、「回復食」とは断食明けにとる消化の良い食事のことです。
代謝酵素の働きが促進され代謝がアップ、成長ホルモンの分泌が活発になり、お肌がつるつるになっているのが感じられるでしょう。
著書にはこのように書かれていましたが、わたしの体感としは、断食1日で「お肌つるつる」まで感じるのは難しいかなと思います。普段からお肌のケアを丁寧に行っていて、敏感な方であれば体感できるかもしれません。
わたしの感覚だと、断食3~5日くらいでお肌つるつる・しっとりもちもちを感じます。それも、顔だけだけでなく全身です。わたしの断食記録もありますので、良ければ参考にご覧ください。
《参考》【5日ファスティング】体重・体脂肪を公開!効果・やり方・スケジュール
③ 2日断食(1日×2)
1日断食をクリアできた方は、「2日断食」にステップアップしてみましょう。ここで言う2日断食は、丸2日食べないというものではなく、1週間のうちに1日断食を2回行うという方法です。
1日断食と同じく、断食の前日は「準備食」、翌日は「回復食」の日を設けます。
2日断食は、より高頻度で行うことで、高い減量効果を得ることができます。スケジュール的にも工夫して平日のお仕事の日にも行う必要がありますので、生活にもメリハリが生まれ、心がポジティブになる効果も期待できます。
断食前後の食事で揚げ物や肉類を避けて、消化に良い「マゴハヤサシイワ」を意識した食事にすることで、より高いデトックス効果・ダイエット効果を得られるでしょう。
「マゴハヤサシイワ」とは、【マ】豆類、【ゴ】ゴマなどの種子類、【ハ】発酵食品、【ヤ】野菜類、【サ】魚類、【シ】シイタケなどキノコ類、【イ】イモ類、【ワ】ワカメなど海藻類の頭文字をとったものです。
合言葉のようで覚えやすいですね。詳しくは、別の記事で解説しています。
《参考》【マゴハヤサシイワとは】その意味と、献立の立て方・栄養
④ 3日断食
3日断食は、連続した3日間断食を行う本格的な方法です。水と酵素ドリンクだけで過ごすので胃腸が空っぽになり、大きなデトックス効果を得ることができます。
わたしたちの体は普段、糖質をエネルギー源としていますが、断食を連続して行うことで糖質が枯渇し、エネルギー産生の回路が糖質から脂肪に変わります。
普段のエネルギー源 | 連続した断食を行ったエネルギー源 |
糖質 | 脂肪(糖質が枯渇するため) |
つまり、効率的に脂肪が燃焼されるようになります。このため、大きなダイエット効果を期待することができます。
ただし、3日断食は今まで紹介してきた断食法よりも効果が大きい分リスクも大きくなります。しっかりとした準備期間と回復期間が必要です。
準備食は断食開始の2日前から始め、3日の断食を経て、回復食は断食明けの3日間となります。合計8日間のプランとなります。
また、基礎疾患のある方が一人で実施するのはリスクが高いので専門家のアドバイスを受けるようにしましょう。
わたしのアドバイスとしては、健康な方でも3日断食は専門家の助言のもと行うのがおすすめです。
初心者の方は、どうしていいか分からない疑問がうまれたり、不安になったり、諦めそうになることもあると思うので、サポートしてくれるトレーナーについてもらって実施するのがおすすめです。
わたしは断食指導をしていますが、生徒さんの生活習慣に合わせてオーダーメイドのプランをつくっています。過食や飲酒で内臓がお疲れの方は、長めに準備期間をとるプランにしたり、どうしても食事を抜けない方は1日1食断食を連続で行う方法や、夜だけ断食を組み合わせたりと、ご本人が無理なく、そしてより効果的なデトックスをするには工夫が必要です。
自分に合った断食プランが気になる方は、お問い合わせください。わたしの方で診断して、あなたへのオリジナルプランをご提案します。
脂肪燃焼とデトックス効果が非常に高く、ほとんどの方が定期的チャレンジしたくなるようで、お問い合わせをいただきますよ。
睡眠の質が改善したりと人それぞれの体の変化を感じていただけます。生徒さんのファスティング事例もありますので、良ければご覧ください。
《参考》【初心者:3日間ファスティング事例】スケジュール・やり方・効果
酵素ドリンクの選び方
断食中は、基本的に、水・塩・酵素ドリンクのみで過ごすことになります。酵素ドリンクは、低分子化して体に負担をかけずにビタミンやミネラルなどの栄養補給のために大切です。
「食べない栄養学」で重要なのは、とるべき栄養素ととらない栄養素を取捨選択することです。断食中も、必要な栄養素は補給してあげる必要があります。
水だけや味噌汁だけといった断食法もありますが、現在では栄養を全く取らない断食は筋肉の分解などのデメリットがあることが分かっています。
また、必要最低限の栄養を補給して断食を行うことで、体の代謝機能を維持することができ、栄養を全く取らない断食よりも断食効果が高まることが分かっています。
酵素ドリンクには苦痛を和らげるという心理的なメリットもあります。何の味もしない水だけは、つらさを感じやすいですが、おいしい酵素ドリンクを飲むことでモチベーションも維持しやすくなります。
酵素ドリンクは、断食中に唯一体に取り入れる栄養素です。多少の金額がかかっても、良質な商品を選びましょう。
わたしの生徒さんで、以前は独学の断食で失敗したという方が、きちんとした酵素ドリンクと指導のもと行ったら、楽しく断食を終えることができたという方がいます。
《参考》【KALA酵素】ファスティングの口コミ・飲み方、価格・販売先ご紹介
酵素ドリンクの選び方
昨今の断食ブームにのって、様々な酵素ドリンクが販売されていますが、酵素ドリンクの選び方には注意点があります。
- 白砂糖や果糖ブドウ糖液糖などの糖類が使われていないこと
- 発酵した原液を加工していない原液100%のもの
- 発酵期間が1年以上のもの
- 原材料が、50種類以上の野菜や果物、野草で作られているもの
- 原材料は、無農薬のものを使用している
- 保存料、防腐剤、酸化防止剤、人工甘味料、着色料、香料を不使用
- マグネシウム、L-カルニチンなど代謝を高める成分を含有している
酵素ドリンクを購入する際は、「酵素ドリンク風のジュース」に注意してください。特に安価な商品には注意が必要です。危険性や選び方は以下の記事を参考にしてください。
《参考》【酵素ドリンクとは】ファスティング・ダイエットの効果とおすすめ3選
水分摂取の大切さ
人間は食べ物を食べなくても2~3週間は生きていけると言われています。しかし、水を飲まないとわずか1日で脱水症状を起こし、2~3日で死んでしまうと言われています。
わたしたちは普段、飲み物以外に食べ物からも水分を摂取しています。このため、食べ物からの水分摂取ができなくなる断食期間中は、普段よりも意識して水分補給をすることが大切です。
夏場の断食では、汗で水分が失われるので、多めに水分をとるようにしましょう。一気にたくさんの水分を吸収することができないので一度にがぶがぶ飲むのではなく、こまめにちびちび飲むのがコツです。
できれば、余計な物質が混じった水道水は避け、浄水器を通した水や、ミネラルウォーターを飲むようにしましょう。
わたしからのアドバイスとしては、冬場の水分補給は温かいもので小まめにとるのがおすすめです。特に、ミネラル豊富なルイボスティーを温かくして飲むのがおすすめです。
《参考》【口コミ】エルバランシアのルイボスティー定期購入~休止・解約まで
冷たい飲み物は体を冷やしてしまうので、夏場の水分補給もキンキンに冷たい物よりは常温に近い状態で飲む方が体にやさしいです。
断食前後の食事
断食の効果を左右する「準備食」と「回復食」についてご紹介していきます。
基本的には準備食・回復食ともに、先ほどもお伝えした「マゴハヤサシイワ」を意識する良いです。
【マ】豆類、【ゴ】ゴマなどの種子類、【ハ】発酵食品、【ヤ】野菜類、【サ】魚類、【シ】シイタケなどキノコ類、【イ】イモ類、【ワ】ワカメ
すると、栄養計算をしなくとも、自然と栄養バランスの整った食事に近づくからです。
簡単にいうと「量は少なめの和食」と意識すると良いでしょう。できれば動物性食品は避けた方が尚良いなどの注意点もありますので、詳しくは別記事を参考にご覧ください。
《参考》【マゴハヤサシイワとは】その意味と、献立の立て方・栄養
準備食のポイント
体内の栄養バランスを整え、体の負担になる食事を避けるため、肉類や揚げ物、加工食品、お菓子は控えましょう。
これらを準備期に食べると、断食の効果を下げたり、頭痛の原因になったりします。
回復食のポイント
一方、断食明けに食べる回復食も非常に大切です。ここで食欲にまかせてドカ食いをしてしまうと、リバウンドしかねません。
基本的には、お粥などの流動食から始め、徐々に通常の食事に戻していきます。
断食をした日数と同じ日数だけ、回復食の期間をとるのが基本です。1日断食をしたなら、回復期間も1日、3日断食をしたなら回復期間も3日ということになります。
わたしからのアドバイスとしては、3日以上の断食明けであれば、最初の食事は「スッキリ大根」がおすすめです。
体に溜まった胆汁を水便として一気に外に出して、デトックスのフィナーレを迎えることができます。これは、一般的に宿便と呼ばれるもので、実はその正体は胆汁です。
スッキリ大根については詳しくは以下の記事でご覧ください。
《参考》【スッキリ大根とは】レシピと食べ方、食べるタイミング、効果について
また、3日断食などの長期間にわたる断食の後は、回復期の後半から植物性タンパク質をとるようにしましょう。また、煮大根やスムージーなどもOKです。
断食後に食べる食事は、いつも以上に素材そのものの味や甘さ、香りを感じることができるでしょう。
なお、ダイエット目的の方は回復食でも糖質の摂りすぎには注意が必要です。太るのは「カロリー」ではなく「糖質」です。
《参考》【本の要約:前編】やせたい人はカロリー制限をやめなさい(実践方法)
断食をしていないとき
断食をしている期間よりも、食事をしている期間の方が長く、普段の健康に大きく影響を与えます。
断食をしていない普段の食事も「マゴハヤサシイワ」を意識して加工品などを避けた食生活にするのがベストです。
断食に成功したからといって、いつもよりも食べ過ぎしまえば、リバウンドしかねません。
なぜ体調不良になっていたり、太ってしまったかというと、それは普段の食生活に原因があるので、もとの食生活に戻せば体も心もまたもとに戻ってしまいます。
お祝いや行事のときの食事と、日常の食事を区別して過ごすことがコツです。毎日が豪華すぎる食事をしていては体が処理しきれません。
飲み物
飲み物は、オーガニックなノンカフェインのハーブティーなどが良いです。特にルイボスティーは断食との相性が良いです。
《参考》【口コミ】エルバランシアのルイボスティー定期購入~休止・解約まで
また、カフェインとアルコールの代謝は、肝臓を疲弊させビタミン・ミネラルを余計に消費してしまいます。
断食中の頭痛や倦怠感に繋がるため、準備期間から飲まないようにしましょう。
普段からお酒やコーヒーを1日2杯以上飲む人は、断食前の早い段階から減らしておくようにしましょう。
おいしいノンカフェインのコーヒーもあるので、活用してみるのもいいでしょう。なお、エナジードリンクはかなりの量のカフェインが含まれているので注意が必要です。
《参考》【カフェイン】摂取量と効果、中毒症状・離脱症状・頭痛が起きる理由
「気まぐれ断食」成功の秘訣
断食は特別なものではありません。決死の覚悟で挑戦するとプレッシャーになります。
フィットネスやヨガなどと同じく、健康的な日常生活の一部に過ぎません。「やりたい」と思ったときに気軽に、気ままに日々の生活に取り入れれば良いのです。
そこで「断食を中断してもいい」というマインドが重要になってきます。まじめで一生懸命な人は「最後までやりきらないと!」「中断するなんて挫折だ!」とプレッシャーを感じてしまいがちです。
しかし、無理をして体を壊してしまっては本末転倒です。断食を途中でやめたとしても、それが原因で病気になることもありませんし、無理をしてまで続ける必要がありません。
「気が向かないならやめてもいいや」くらいの気持ちでいることが、断食と長く付き合うコツです。
スケジュール調整
つらさだけでなく、仕事ではずせない会食が入った場合や、気になるあの人から食事のお誘いがあった場合、子どものイベントなど、次の機会で、といかないこともありますよね。
そんなときも、断食を中断してしまって構いません。断食はいつでもできるので、ルールやスケジュールを守ることに意固地にならないでくださいね。
もちろん最後までやり切る気持ちは大切なのですが、それが原因で社会的なつながりが壊れ、かえってストレスになってしまわないようにしましょう。
最後までやりきる覚悟は、次の断食までとっておけば良いのです。断食よりも大切な食事の予定が入ったらそちらを優先してもOKなのが気まぐれ断食のいいところです。
自分のなかで何が大切なのか優先順位をしっかりと見極めて断食と付き合っていくようにすると余計なストレスを感じずに済みます。
成功イメージを持つ
断食を成功させるカギは、取り組む前に断食後のイメージを膨らませておくことが大切です。断食で心身ともにリセットされた自分を想像することで、ポジティブな気持ちが湧き、断食が成功しやすくなります。
「思考は現実化する」という言葉があるように頭の中で思い描いたことは、体や行動にも影響を及ぼします。体重など数字ばかりに囚われず、未来の自分を前向きにイメージしておきましょう。
「プラシーボ効果」というものをご存知でしょうか。効果のない薬であっても医者から「この薬を飲むと必ずよくなります」と言われ飲むと、実際に体調が良くなるということがあります。
断食も、それ以外のことも、自分でプラスのイメージを作って取り組むことが成功の秘訣です。
マインド
断食を中断した場合、その後のあなたの気持ちも持ち方も大切です。「途中でやめちゃった!何の意味もない!」なんて思わないでください。
「病は気から」というように、心と身体は繋がっています。断食中の焦りや自己嫌悪は捨ててしまいましょう。
「断食を中断した」という事実は同じでも、ポジティブに捉えることで心にいい影響を与えます。「やらない」より「やった」ことに意義があります。
ネガティブな感情は自律神経のバランスを不安定にします。自律神経は、内臓の働きや、代謝、体温調節など様々な機能を担っています。これらが乱れると体に悪影響を及ぼします。
たとえば、「絶対に何日までに何キロ落とす!」と緊迫した状態で断食に取り組んでいる人や、「最後までやり切らないと意味がない!」と義務感にこだわってしまう人、「このまま続けて結果がでるのだろうか」と不安を抱えている人もなどはメンタルの上でうまくいかない傾向があります。
たとえ、途中で断食を断念したとしても、全くなにもやらなかった頃より前進しています。
断食がいいとは知っていても実際に挑戦する人は一部です。もし、中断してしまったとしてもチャレンジした自分を肯定してあげましょう。
心と体はつながっていますので、できるだけハッピーマインドに包まれた状態で取り組みましょう。
ほんの少し食べてもいい
断食は「中断する」「最後までやる」の2択ではありません。どうしても我慢できなくなって、ほんの少し何かを食べてしまっても効果がゼロになるわけではありません。
ただし、何を食べてもいいわけではありません。いきなりカップラーメンをドカ食いしてしまっては、胃腸などの消化器官がダメージを負うことになります。
どうしても食べたくなったときは、できるだけ固形物は避けて、消化のいいものを選んでください。
たとえば、具のない味噌汁、梅湯です。これじゃ満足できない人は、水分量の多いスイカやメロンなどの果物、甘酒などが良いでしょう。ただし、果物は5口まで、甘酒は100mlまでにしましょう。
わたし個人のアドバイスとしては、ちょこっと食べる方がツラいと思います。少しのつもりが、一口食べると食欲に火がついて、全てがどうでもよくなって、いきなり普段の食事をしてしまう、なんてことになりかねません。
ちなみに、わたし自身もこのような経験があります。「ほんの一口はいいよね」と軽い気持ちで食べ始めたら、あまりのおいしさで、罪悪感を感じながらも食がとまらなくなってしまいました。
すると、腸内細菌も退場していてる空っぽの体では、普段の食事を受け入れいることができずに、おなかを下してしまいました。せっかく悪玉菌を追い出して善玉菌を育てる予定が、それこそ台無しです。
なので、潔く中断してしまうか、断食を継続するかの2択がおすすめです。
中断してもいい
それでも我慢できない人は、一旦中断してしまうのも選択肢のひとつです。中断する場合も、回復食から始めて徐々に普通食に戻していきましょう。
気を付けたいのは、先ほどお話したわたしの失敗談のように、急にたくさん食べてしまって体の負担にならにようにしましょう。
回復食をとらずにいつも通りの食事をしてしまうと、体がびっくりして胃腸の炎症や血糖値の乱高下を引き起こし、結果的に太やすい体になり、体調を崩しやすくなってしまいます。
途中でやめてもOKですが回復食を経て、通常食に戻していくようにしましょう。
振り返りを行う
断食を中断した際は、最後までやりきれなかった理由を振り返りましょう。
頭痛が酷かった人は水分不足やカフェインが原因だったり、体調不良を思われたことは好転反応だったりするかもしれません。
なぜ上手くいかなかったか、自分で分からなかった人はぜひご相談ください。一緒に理由を考えて、今後のアドバイスも可能です。
また、以下の記事に記載されている内容かもしれませんのでチェックしてみてください。
《参考》【ファスティング中・前後の疑問一覧】頭痛、筋トレ、酵素ドリンクなど
断食を気軽に楽しむコツ6つ
① 自分の都合に合わせて断食日を選ぶ。
毎週何曜日とか細かく決めて自分を縛り付けないようにしましょう。気が向いたときでOKです。
②お気に入りに酵素ドリンクを用意する。
酵素ドリンクは、断食中の体と心へのご褒美になります。お気に入りをみつけ、断食ライフを楽しみましょう。
《参考》【酵素ドリンクとは】ファスティング・ダイエットの効果とおすすめ3選
③体の小さな変化に目を向ける
16時間断食などでは、すぐには体の変化を感じづらいかもしれません。しかし、ほんの少しの断食でも確実に体は変化しているので、体の声に耳を傾けてみましょう。
④断食の日はのんびり過ごす
仕事や家事、予定などを詰め込まず、のんびりできる時間を作りましょう。
これについては、わたしは反対の意見です。時間に余裕があると「あれが食べたいな」「やっぱ断食やめようかな」などと考えてしまうので、それなりに忙しい日の方が、「食」について余計なことを考えずに済むのでおすすめです。
⑤身の回りの整理整頓
断食前後に身の回りの整理や、部屋の掃除を行うことで、体のみならず環境までデトックスしてしまいましょう。
これについては賛成です。なぜか断食していると、大掃除がしたくなります。何を食べようか考えて、食べ物を作ったり、食べたり、片づけたりする時間が不要になるので、シンプルに時間が浮くということも関係あるかもしれません。
⑥自然と触れ合う
断食中に自然と触れ合うのは健康効果が高いです。自然と触れ合うというと難しく感じますが、自宅のまわりを散歩したり、ちょっと公園に立ち寄ってみるけでも良いですね。
断食後の生活習慣
断食によって、心も体もリセットされるので、できるだけ気持ちい状態を維持したいものです。
食べ過ぎや間食を避け、体にいい食事をとることです。よく噛んで味わって食べるようにすると自然と満足感も上がりますし、脳が満腹だと感じやすくなります。
マインドの変化
幸せホルモン「セロトニン」が分泌され、精神が安定します。イライラせず、ストレスをため込みにくくなります。
自信がついてポジティブシンキングになれるので、色々なことに挑戦したくなります。
他にも、脳波の関係で思考がクリアになり、集中力が上がり新しいアイデアが浮かびやすくなります。
断食(ファスティング)による嬉しい効果はこちらの記事にまとめてあります。
《参考》【ファスティングとは】断食との違い・ダイエット&デトックス効果
【まとめ】気まぐれ断食
断食を気まぐれに楽しむためのポイントをまとめておきます。
《プラン》
- 自分の都合に合わせて断食日を決める
- 急なスケジュール変更もOK
- 決まった曜日や時間に設定しなくてOK
- いきなり高い目標を設定しない
《マインド》
- 決死の覚悟で取り組まない
- 「続くといいな~」くらいの気持ちで取り組む
- 体の小さな変化に目を向ける
- 挑戦した自分を褒めてあげる
《イメージ》
- 断食後のすっきりした自分をイメージする
- 体重などの数字ばかりに囚われない
- あの服が着たいなど目標を持つ
- なぜ断食をしようと思ったのか初心を忘れない
《準備》
- お気に入りのオーガニックハーブティーを見つける
- 成功率、デトックス効果を高める酵素ドリンクで行う
- 身の回りの人に宣言することで、達成したい気持ちが働く
断食をはじめたことを家族や友人、会社の人に宣言することで成功率が高まります。「一貫性の法則」といって、人は言葉にしたこは実行に移そうとする気持ちが働きます。
興味が湧いた方は著書をお手に取っていただければと思います。
《著書》気まぐれ断食
さいごに
心も体も断食でリセットして、日ごろの生活習慣を見直すきっかけにしてはいかがでしょうか。断食が成功することで自分に自信がつき、気持ちも前向きになり、マインドも切り替わります。
いつも、おなかが「ぐーぐー」なる前に食べていませんか?たまには食べないという選択をして体を休ませてみませんか。
まずは気まぐれ断食がハードルが低くて良いのですが、本格的なダイエット・デトックスをしたい方向けには以下の2つの記事をご覧いただければと思います。
《参考》【要約】世界最強のファスティング:やり方・効果、カロリー制限のウソ
《参考》【10日ファスティング体験談】-4.7kg!スケジュール・やり方
断食(ファスティング)や食生活などに関する疑問があれば、お問い合わせください。健康や生活習慣に関するお悩み、解決方法は人それぞれです。
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