【本の要約:前編】医学的に内臓脂肪を落とす方法(1年で14キロ痩せた医師が教える)

あなたは「内臓脂肪」を落としたいと思いませんか?

  • 本にどんなことが書いてあるの?
  • 読むのは大変だから簡単に要約してほしい。
  • どうすれば内臓脂肪が落とせるの?

痩せていたころと同じ食事と運動に戻せば、またあの頃のように痩せると思っていませんか?

残念ながら、すでに変わってしまった体は以前と違います。「以前と同じ運動と食事」にしただけでは痩せないのです。

わたしは、食事指導とファスティング指導をしている栄養士です。ファスティング指導の資格も保持しています。

そんなわたしが「1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法」という本を要約しました。少し長くなりますので、前編・中編・後編の3部作に分けてご紹介していきます。

著者「水野先生」

1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法

今回、紹介されている内臓脂肪を落とす方法は、「1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法」という著書のタイトルにある通り、ご自身が実践して内臓脂肪を落とし、それを患者さんも実践して結果を出してきた方法です。

数年前は、水野先生自身も「2度肥満」の脂肪肝で、逆流性食道炎や睡眠時無呼吸症候群も発症していたそうです。

ダイエットの王道である「カロリー制限」にも挑戦しましたが、反動でさらに太ってしまったそうです。

正しい「内臓脂肪を落とす方法」を実践することで、1年で14㎏の減量に成功し、脂肪肝も改善、逆流性食道炎の薬も不要、睡眠中に呼吸が止まることもなくなったそうです。

《著書》1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法

内臓脂肪を増やした原因

内臓脂肪が増える1番の理由は「食事」です。多くの人が肥満にならないように配慮しているにも関わらず日本全体で肥満は増加しています。

つまりは、以前より取り組まれてきた「太らないための方法」は、肥満防止の効果が期待できないという残酷な事実が見えてきます。

「内臓脂肪」を増やす真犯人

厚生労働省「国民健康・栄養調査(令和元年)」によると、20歳以上の日本人の肥満の割合は、男性33%、女性22.3%となっています。

体脂肪に関連して、糖尿病も社会問題となっています。「糖尿病が強く疑われる患者」は、2016年には推計1000万人を突破しています。

日本透析医学会が2019年に発表した調査によると、慢性透析患者の原疾患で最も多いのは「糖尿病」であり、その数は13万人を超えているとのことでした。

糖尿病は、透析を導入する原因の第1位であり、失明の原因の第3位でもあります。さらに、認知症やガンなどにも関連があると考えられるようになってきました。

肥満の原因は「遺伝3:環境7」

皆さんや、周囲の方々も、脂肪がつきすぎないように、自分なりに日々「気をつけて」いる人がほとんどでしょう。

ときどきハメをはずすことがっても、おおむね普通の食事をしていることでしょう。そでも、内臓脂肪が増えていくのはいったいなぜでしょうか。

一般的に、肥満の原因は「遺伝3:環境7」と言われています。つまり、特殊な遺伝子異常がない場合は、環境による影響が大半ということです。

肥満の方は、内臓脂肪を増やし、内臓脂肪が燃えない環境を整えてしまっている可能性があります。

ちなみに、以下の著書では、「肥満の原因のおよそ70%は遺伝によるもの」と書かれていました。色々な研究結果がありそうです。

《参考》【要約】トロント最高の医師が教える世界最新の太らないカラダ:前編

内臓脂肪を増やすのは「脂質」ではなく「糖質」

内臓脂肪が増える体の反応_1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法

糖質が摂取されると、肥満ホルモンとも呼ばれる「インスリン」を大量に分泌し始めます。このインスリンの作用によって「内臓脂肪が増える身体の反応」が起きます。

糖質を大量に摂らなければ、インスリンも大量に分泌されません。糖質を控えることで内臓脂肪を増やす最大の要因である「大量のインスリン」を避けることができます。

メタボリックシンドロームや肥満の原因は、脂質ではなく糖質です。

脂質だけを摂取した場合には、肥満ホルモンであるインスリンが追加分泌されることはないためです。

脂質だけを摂りすぎた場合、摂りすぎた分はそのまま体外に出て聞きます。腸から吸収されません。大量の脂質を単独でとった場合は、下痢をするだけです。

脂質を単独で摂取した場合は、インスリンはほぼ増加しません。このため、脂質は蓄えられないので、体脂肪とはならずエネルギーに変換されます。

糖質を摂りすぎなければ、高カロリーのものを食べても太りません。

「インスリン」について

タンパク質を摂取 糖質摂取ほどではないが、インスリン分泌は増える。
脂質を摂取 インスリン分泌は、ほぼ増えない。

内臓脂肪の多い人は、インスリンの効き目が少ないことが知られています。同じ量のタンパク質を摂ったとしても、内臓脂肪が多いと大量にインスリンが分泌されてしまうということです。

限定的な場合にインスリン分泌が増えることがありますが、基本的には「純粋な脂質」のみを摂取した場合にインスリン分泌は増えないと理解しておいてください。つまり、内臓脂肪は増えません。

タンパク質、脂質をとったときの体の反応_1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法

先ほどまで「インスリン」は肥満ホルモンであることをご説明してきましたが、それならインスリンをゼロ分泌にしたい!と思った方もいるでしょう。

しかし、インスリンは24時間、常に少量が血液中に存在しています。これは「基礎分泌」されているインスリンです。

食後に分泌されるインスリンは「追加分泌」されているということです。

インスリン「基礎分泌」 常に少量が血液中に存在している分。
インスリン「追加分泌」 食後に追加で分泌される分。

常に少量出ているインスリンの基礎分泌は、人間が生きるのに必須かつ最低限必要なインスリンの量です。

体内のインスリンがゼロの場合、数時間で体調を崩し1日程度で意識不明の重体となります。その状態が続けば命を失います。

《参考》【要約】トロント最高の医師が教える世界最新の太らないカラダ:前編

「インスリン」体をつくるホルモン

インスリンが作用すると細胞の中に血液中のブドウ糖が取り込まれ、血糖値が下がります。この働きのように「細胞内にエネルギー源を取り込んで蓄える」のがインスリンの働きです。

インスリンがないと、エネルギー源であるブドウ糖を細胞内に取り込めなくなります。

しかし、「特殊な状態を除けば、糖質を取る必要はない」=「口から摂る必要がない」ということが言えます。

糖質摂取が必要な特殊な事態

特殊な場合には、状態に合わせた量の糖質の摂取が必要です。

  1. 異化状態(消耗性疾患、炎症など)※異化とは体を分解すること。逆に体を作る方向を「同化」と言う。
  2. 痩せすぎている(糖質以外のエネルギー=タンパク質と脂質が不足)
  3. 肝不全(血糖を作る工場がおやすみ)
  4. 高度な腎不全(脂質の摂取制限はないものの、タンパク質の摂取が制限される)
  5. 特殊な代謝異常症(長鎖脂肪酸代謝異常症、尿素サイクル異常症など)

カロリー制限は意味がない

先ほどもお話した通り、脂質だけを摂取した場合には、肥満ホルモンであるインスリンが追加分泌されることはありません。

糖質摂取によるインスリンの追加分泌で太りますので、単純にカロリー制限をしても意味がありません。

カロリー制限ダイエットによってエネルギー摂取量を減らすと、エネルギー消費量も減ってしまいます。カロリー制限のダイエットは、代謝を下げ、さらに太りやすい身体を作るのです。

以下の本でも、カロリー制限は無意味だという論調で記述されていました。

《参考》【要約】トロント最高の医師が教える世界最新の太らないカラダ:前編

「断食」について

エネルギー摂取量を極端に減らした場合は、体脂肪も体重も減ります。しかし、タンパク質の分解もされてしまうということが懸念点としてあげられています。

ここからは、わたしの見解です。わたしはファスティング指導や食事指導をしていますが、正しい方法で行えば断食(ファスティング)での筋肉分解は、ほぼ防げます。

筋肉分解を防ぐためにも、体が酸性に傾いて骨や歯を溶かしてしまうことを防ぐためにもファスティングを行う際は、正しい方法で行うことが必須です。

《参考》【ファスティングとは】断食との違い・ダイエット&デトックス効果

《参考》【事例】-5.4kgダイエット!3日ファスティングの効果(男性41歳)

「糖と脂質」の同時摂取で内臓脂肪は増える

最大最強の「内臓脂肪が増える身体の反応」を起こす「糖質+脂質」の同時摂取!_1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法

タンパク質、脂質、糖質の3大栄養素の2つの組み合わせで、最も太るのは「糖質と脂質」のコンビです。

  1. 糖質の摂取でインスリンが追加分泌される
  2. 多量のインスリンがあるうちは糖質と共に脂質も蓄えられる
  3. 体脂肪が増え、内臓脂肪が増える

糖質を摂っている限りインスリンが大量に分泌されますので、体脂肪を減らすには糖質を減らすことが第一です。



「脂肪の種類3つ」

体脂肪には3つの種類があり、それぞれの脂肪の増える原因や、減らすための対策には違いがあります。

① 皮下脂肪(良性脂肪)

役割・影響 エネルギーを蓄える役割で、健康面の悪影響はほとんどない。
つく場所 おなか周りや二の腕、顔周り、背中などの落ちにくい場所。
落とし方 筋トレとタンパク質摂取。

② 内臓脂肪(悪性脂肪)

役割・影響 健康面の悪影響を与える。
つく場所 主に腸の周りにある膜「腸間膜」に蓄えられる。
落とし方 インスリン分泌を抑える、つまり糖質を抑える。

③ 異所性脂肪

役割・影響 生活習慣病、脂肪肝、肝硬変、肝がん、脂質異常や糖尿病などのリスク。
つく場所 心臓、肝臓、すい臓などの臓器や、それに接した部分、筋肉など。
落とし方 インスリン分泌を抑える、つまり糖質を抑える。

3つの種類の脂肪について、詳細をみていきましょう。

① 皮下脂肪

皮膚のすぐ下にある脂肪が「皮下脂肪」です。健康面の悪影響はほとんどないと考えられており「良性脂肪」とも言われます。

腹筋に力を入れた状態でぷるんぷるんしていて指でつかめる脂肪です。

皮下脂肪の役割はエネルギーを蓄えることです。つまりは、落としにくい体脂肪とも言えます。

落とし方

おなか周りや二の腕、顔周り、背中などの落ちにくい場所に皮下脂肪はつきます。

皮下脂肪はマッサージやサウナ、有酸素運動では皮下脂肪は落ちません。筋肉量を増やす「筋トレ」が必須です。有酸素運動は筋トレも後に行うと良いでしょう。

有酸素運動のみを行うと筋肉をエネルギーに変える「糖新生」が起こり、皮下脂肪の減りがイマイチになります。そうならないように、筋トレ前にタンパク質を摂取すると良いでしょう。

女性ホルモンの作用

女性は「皮下脂肪」がつきやすいのが特徴です。それは、女性ホルモンの作用があるからです。

理論上、女性ホルモンの働きを抑えれば皮下脂肪のつきやすさを抑えることができますが、女性ホルモンがもたらすメリットもあります。

たとえば、内臓脂肪を減らしたり、動脈硬化や各種ガンの抑制などの効果があります。

さらに、ホルモン量を変えることは未知の危険性もあります。現代の医学でもホルモンの作用や量を変えたときに何が起こるか、完全に把握されていません。

糖質制限をきっちり行っても内臓脂肪は少なく、皮下脂肪が多い女性の場合、思ったような結果がでないケースがあります。食事だけで皮下脂肪を落とすことは困難で、筋トレが必須です。

② 内臓脂肪

「内臓脂肪」は、皮下脂肪とは違いつまめない体脂肪で、腹部より内側に存在します。腹部の内臓脂肪は解剖学的には、主に腸の周りにある膜「腸間膜」に蓄えられます。

内臓脂肪は、今までお伝えしてきた通り、インスリンの追加分泌を抑えること、つまり糖質を抑えることです。

この本のテーマでもある内臓脂肪の落とし方については、後ほど詳しく解説します。

《参考》【本の要約:中編】医学的に内臓脂肪を落とす方法(1年で14キロ痩せた医師が教える)

男性は内臓脂肪に注意

女性は「皮下脂肪」がつきやすいとお伝えしましたが、男性の肥満は「内臓脂肪」が目立ちます。

実は、BMIは25未満でも、内臓脂肪の面積が100㎤以上あるケースは意外にも多く、そのほとんどが男性です。

皮下脂肪は健康にあまり害がないのですが、内臓脂肪は健康を損ねるので油断はできません。

③ 異所性脂肪

皮下脂肪や内臓脂肪にも入りきらなかった脂肪がたまってしまったのが「異所性脂肪」です。

異所性脂肪がたまるのは、心臓、肝臓、すい臓などの臓器や、それに接した部分です。他には、筋肉にも異所性脂肪がたまります。

日本人は、欧米人よりも異所性脂肪や内臓脂肪がつきやすいと言われています。ぱっと見ではあまり太っていないのに生活習慣病になってしまうのはこのケースです。

臓器の中に脂肪がたまってしまう異所性脂肪は、その臓器の機能を低下させます。

異所性脂肪は臓器に慢性的な炎症を起こし、代謝を乱すことで脂質異常症や糖尿病などのリスクを高めるとも考えられています。

異所性脂肪は、内臓脂肪と落とすようにすれば同時に減っていきます。

内臓脂肪の測り方

健康診断などでは「BMI」「腹囲」などが使用されていますが、これらで内臓脂肪を推定するのは不正解です。

「BMI」は正常値でも内臓脂肪が多くおなかだけポッコリというパターンや、「腹囲」はそれほどでもないのに、筋肉が少なく内臓脂肪が多めというパターンなどがあります。

現時点で最も正確に測定するには「CT」を使います。

「CT」で、へその高さの内臓脂肪の面積が100㎤以上というのが、内臓脂肪が多いかの目安となります。

体脂肪率が測れる体組成計をジムやエステなどでも見かけますが、これは家庭用の体重計に付属している体脂肪を計る機能よりは正確ですが「CT」には及びません。

内臓脂肪が分泌するもの

内臓脂肪は、つい最近まで皮下脂肪と同じく「エネルギー貯めるだけ」と思われていました。

しかし最近になって非常に多くのホルモンっぽいものが内臓脂肪から分泌されていることが分かってきました。

まだまだ研究段階なので、随時新しい情報に更新していくことが必要ですがご紹介していきます。

健康にあまり良くない作用があるものとしてはいかが分泌されています。

  1. 高血圧に関連「アンジオテンシノーゲン、レプチン」
  2. 糖尿病に関連「TNF-α」
  3. 心筋梗塞に関連「PAI-1」

内臓脂肪から出ている”悪いもの”_1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法

健康に良いタイプの物質も分泌されています。

  1. 食欲を抑える「レプチン」
  2. 脂肪を燃やす「アディポネクチン」

この2つについて、詳しく見ていきましょう。

① 食欲を抑える「レプチン」

脂肪細胞から分泌される「レプチン」には、食欲を抑える働きがあります。

しかし、肥満になるとレプチンの分泌が減ってしまいます。さらに、レプチンの食欲を抑える作用自体も脳に効きにくくなることが分かっています。

レプチンは食欲を抑えるだけでなく、交感神経を活発にしてエネルギー消費を増やします。多くなってくると、交感神経が興奮するため血圧が上昇します。

こういったホルモンや関連するするものたちは「1つだけの働き」ということはほとんどなく、複数の作用を同時に持っていて、数種類で相互に関係しあいます。

② 脂肪を燃やす「アディポネクチン」

「アディポ」は脂肪、「ネクチン」はくっつく、という意味です。簡単に言うと、アディポネクチンは脂肪を燃やす働きがあります。

内臓脂肪が増えると、アディポネクチンじゃ減ってしまいます。太っている状態は自体が痩せずらくするという、レプチンと同じ状態です。

アディポネクチンは、肝臓の代謝を良くして、炎症も抑え、心肥大も防ぎ、動脈硬化や糖尿病も抑えるなど、非常に様々な効果を持ちます。

残念ながら、アディポネクチンのサプリメントなどは現在ありません。もし見かけたことがある方は、それはおまじない程度に思ってください。

しかもアディポネクチンを増やすには「痩せる必要がある」という、なんとも身も蓋もない話になります。

ちなみに、ファスティングをするとアディポネクチンが分泌されることが分かっています。太っている方もチャンスです。

《参考》【事例】-5.4kgダイエット!3日ファスティングの効果(男性41歳)



「内臓脂肪」を増やさない方法

内臓脂肪を増やさない方法は、インスリンの分泌を抑える、つまり糖質摂取をなくせばいいのです。

では、どのくらいの量の糖質をインスリンの分泌が増えるかというと、成人で5gの糖質を摂るとインスリンの分泌が増えると言われています。

ただし、体調や事前の運動、エネルギー消費の状態などによって変動もあります。

「レベル別」糖質オフの方法

レベル3「断糖」 1食あたりの糖質5g以下
レベル2「糖質オフ」 1食あたりの糖質20g以下
レベル1「ゆる糖質オフ」 1食あたりの糖質40g以下

本気で内臓脂肪を減らしたい場合は「断糖」か「糖質オフ」にチャレンジしてみましょう。確実な効果が見込めます。

「ゆる糖質オフ」をきっちり続けて内臓脂肪を落とすのはかなり難しいです。

3つの糖質オフについて個別に解説をしていきます。

レベル3「断糖」

糖質5g以上の摂取で、内臓脂肪を増やすインスリンが分泌量が増えるということは、内臓脂肪を増やさないためには「1食で摂取する糖質量を5g以下」にすれば良いということになります。

これはいわゆる「断糖」と言われるもので、とてもハードルが高いでという難点があります。米、パン、麺などの主食を抜きは当然として、調味料も基本的には塩などに限られます

糖質オフ系の市販品も基本的にすべてNGで、最も健康的ではありますが、多くの人が実際に実践できていないという現状があります。

レベル2「糖質オフ」

現実的に実践しやすいのは、もう少しゆるめの「1食あたり糖質20g以下」を目安とする糖質オフ食です。

このくらいであれば血糖値の急上昇が比較的に抑えられるレベルになります。

1食あたり糖質20g以下というと、米、パン、麺などの主食は抜きになりますが、調味料などに含まれる糖質は比較的に摂取できるというレベルです。

レベル1「ゆる糖質オフ」

今まで大量の糖質を摂ってきて「糖質依存」が強く、タンパク質不足も強い場合には「1食あたりの糖質40g以下」という選択肢もあります。

これは、いわゆる「緩やかな糖質オフ」です。基本の「糖質オフ」にプラスして、主食も少量ならOKという内容になります。

主食をしっかりとってしまうよりは糖質量は少なくなりますが、それでも40gは結構な量になるので、内臓脂肪は増減を繰り返すだけになる可能性が高いため、おすすめしていません。

また、主食を摂り続けてしまうために、糖質依存がいつまでも抜けないというデメリットがあります。

また、後ほど説明する「偽りの満腹感」から抜け出すことができませんので、いつまでも糖質を欲して、それを我慢するつらさが続いてストレスが生まれてしまうことになります。

少しづつ減らすより「完全に断つ」

色々な依存を脱するには、少しづつ減らすより「完全に断つ」方が簡単です。「完全に断つ」ことをしないと、依存からは脱却できません。

たとえば、禁煙を始めるときに少しづつ本数を減らす方法をとる人が多いのですが、皆さんもご存知の通り、ほとんど成功しません。

我慢の反動で、いつの間にか本数が増えます。スパンと一気に断ち切る方が、あっさり成功するものです。

アルコール依存の方にも、似たようなことが言えますね。

糖質の正体

糖質をとると肥満ホルモン「インスリン」が分泌され、内臓脂肪がどんどん増えて肥満になるという話をしてきました。

では、その「糖質」とは一体なんなのか詳しく解説していきます。まずは、糖に関連する似たような用語4つを把握していきましょう。

炭水化物 糖質+食物繊維
② 糖質 単糖類(ブドウ糖や果糖など)、二糖類(砂糖や乳糖など)、多糖類(デンプンや糖アルコールなど)
③ 糖類 単糖類、二糖類
糖分 日常語で明確な定義なし

糖質を控える際に、間違えやすいポイントとしては、フルーツや根菜類、清涼飲料水も少ない糖分を含んでいるので、やや血糖値を上げてしまいます。

「糖類ゼロ」は不誠実

よく加工食品に「糖類ゼロ」と表示されている紛らわしい表現には注意が必要です。

あくまで「糖類」がゼロ、つまりブドウ糖や果糖などの「単糖類」、砂糖や乳糖などの「二糖類」ということです。

これに含まれない、デンプンや糖アルコールなどの「多糖類」は入っています。何なら添加物もたっぷり入っていることでしょう。

「糖質」は胃の動きをとめる

胃はすべての食べ物を消化しているイメージがありますが、実は糖質を消化することができません。それどころか、糖質を摂取すると「糖反射」と呼ばれる反射が起きて、働きを停滞またはストップさせます。

胃は、胃液よりも濃い糖質をとると、胃の蠕動運動は15分以上も弱くなってしまう性質があるからです。しかも、最初の5分は、蠕動運動が完全に止まってしまいます。

このことから、逆流性食道炎や胸やけ、胃もたれ、二日酔いなどが起きる仕組みが分かります。

ジュースや重湯といった液体状の糖質だけなら、それほど胃の中に留まりません。

「脂肪細胞」が増える

「太る」というのは、脂肪細胞が大きくなることです。そして、BMIでいえば「BMI 27以上」では、脂肪細胞が大きくなるだけでなく「脂肪細胞の数が増える」という状態です。

つまり、BMI 27以上になると単に脂肪細胞が大きくなるだけではなく「脂肪細胞の数」が増えてしまっています。

インスリンによって、ブドウ糖が脂肪細胞に取り込まれ続けた結果、次のようなことが起きるということです。

  1. 脂肪細胞が「大きくなる」
  2. 脂肪細胞の「数が増える」

「BMI値」による脂肪細胞の状態

BMIとは次のように計算します。

BMI=体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)

このBMI値によって、脂肪細胞の状態が概ね分かるということです。

BMI20~22 脂肪細胞は球状で、直径70~90㎛。
BMI27~30 脂肪細胞は密集してトウモロコシの粒のよう形にパンパンに詰め込まれた状態。直径100~140㎛。
BMI30~39 脂肪細胞のサイズアップとトウモロコシ状態に加えて、本格的に脂肪細胞が増加し始める。
BMI40~ さらに大幅に脂肪細胞が増加する。

脂肪細胞のサイズを減らすだけではスッキリと脂肪が落ち切らないため、BMI30を超えたあたりから痩せづらくなります。

「脂肪細胞」は減らせるのか

脂肪細胞の寿命は10年と言われています。個々の細胞ごとにもよりますが寿命を迎えた脂肪細胞が段階的に消えていきます。

どうやったら脂肪細胞の数を減らせるのかについては、まだ確たる研究結果はありません。

24~48時間程度の短い断食を週単位の一定期間あけて繰り返すと体重が減ることが知られています。しかし、脂肪細胞の数が減っているか確かめられた研究はまだ存在しません。

《参考》【ファスティングとは】断食との違い・ダイエット&デトックス効果

肥満の人は「栄養不足」

なんと肥満の人は、たくさん食べているのに栄養は足りていないのです。栄養が足りないので、ますます肥満になるとも考えられます。

細胞内のエネルギー工場ともいえる「ミトコンドリア」が正常に働くためには、酸素・ビタミン・ミネラル・タンパク質(アミノ酸)などが必要です。

これらの栄養素が不足すると、糖質が燃やされないばかりか、たんぱく質や脂質からもエネルギー生産がされなくなります。

栄養不足でミトコンドリアの機能が低下すると、乳酸がどんどんたまって体内が酸性に傾きます。

すると体温が下がったり、ダルくなったり、疲れやすくなったり、糖質をたくさん欲するようになります。糖質過多で栄養失調の方は多くいます。

ミトコンドリアがバンバン働けるように体内に栄養をしっかり満たしておくことが必要です。

わたしがファスティングの際に使用している酵素ドリンクは、生化学理論に基づき、代謝に必要なミネラルやビタミンなど栄養素を成分設計して配合しています。

また、身体が酸性になり、骨や歯を溶かすことがないようアルカリ性の性質を示すカルシウム成分も入っています。

やはり、ファスティングだけでなく、日々の健康に酵素ドリンクを活用していくべきだと感じます。

《参考》【KALA酵素】ファスティングの口コミ・飲み方、価格・販売先ご紹介

「偽りの満腹感」

糖質を摂ると「幸せな感じ」がします。それは、あなたも感じたことのある「満腹感」と思っているものです。

糖質を控えた食事を続けていると「本当の満腹感」と「糖質摂取による幸せ感」の違いが分かるようになります。

この糖質摂取による偽りの満腹感から脱することが、糖質依存を脱することにつながります。

現代の日本には、白砂糖や小麦粉など代表とする精製された糖質があふれています。このようなことは、人類の何百万年もの歴史上ありませんでした。

人類が精製された糖質を短期間のうちに大量にとるようになったのは、まだほんの数十年前からのことです。わたしたちは当たり前ですが、人類にとっては異常事態です。

糖質オフ初心者の方は「食べた気がしない」と言いますが、その「食べた気」というのがまさに糖質を摂取した際に起きる血糖値の急上昇による「偽りの満腹感」のことです。

「本来の満腹感」を感じるために、胃に食べ物が入っていることに意識を向けることで、数日間で本来の満腹感に慣れることができます。慣れるまでは、物足りないときに純粋な脂質か糖質の少ないタンパク質を摂取するようにしましょう。

早食いは危険

過剰糖質摂取による負のサイクル_1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法

胃にモノを入れても血糖値が上がってくるまでには時間差があります。早食いの人は、この時間差の間にさらに糖質を摂取してしまいがちです。

当然ながらインスリンもドバドバ出るので、体脂肪も増えてしまいます。

大量に分泌されたインスリンによって血糖値が急激に下がることで、食後2時間もすれば、強い空腹感すら感じるようになってしまいます。

さいごに

これにて「1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法」の前編は終了です。

《著書》1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法

必要最低限の情報をまとめたつもりですが、重要な内容が多く、長文になってしましました。ここまでお付き合いくださいまして、ありがとうございます。

続きは中編・後編の記事にてご覧ください。

《参考》【本の要約:中編】医学的に内臓脂肪を落とす方法(1年で14キロ痩せた医師が教える)

《参考》【本の要約:後編】医学的に内臓脂肪を落とす方法(1年で14キロ痩せた医師が教える)

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