【SDGs】ユニクロの取り組み:難民支援/資材調達/環境問題/雇用

ユニクロでは「SDGs」に関する取り組みをしているのをご存知でしょうか。

  • どんなSDGsの取り組みをしているの?
  • 環境問題にも取り組んでいるの?
  • 大量生産/大量廃棄への取り組みは?

わたしは、健康志向な栄養士です。SDGsやエシカル消費に興味を持ってきたわたしがユニクロのSDGsの取り組みをご紹介していきます。

ユニクロ「SDGs」の取り組み

1984年6月に、ユニクロ1号店がオープンし、服を通じてあらゆる人の生活をより良くすることを、創業当初からの使命としていました。ユニクロでは、そのことを「MADE FOR ALL」という言葉で表し、それは今でも「LifeWear」の中心にある理念です。

※「MADE FOR ALL」とは、国籍や年齢、性別、職業など、人を区別するあらゆるものを超えた、あらゆる人々のための服のこと。

※「LifeWear」とは、あらゆる人の生活を、より豊かにするための服・究極の普段着のこと。

2001年に「社会貢献室」を発足して以来、社会課題を解決するためのさまざまな活動を行ってきました。2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標(SDGs:持続可能な開発目標)が記載されましたが、「服のチカラ」で世界を良い方向へ変えていくというユニクロの理念は、世界共通の課題として解決に取り組むべきSDGsの目指す世界に通じるものがたくさんあります。地球環境に余計な負荷をかけない服、働く人たちの健康・安全・人権を守ることなどです。

《参考記事》【SDGsとは何か】17の目標一覧とその意味・課題を簡単に解説

さまざまな事情で服が手に入らない地域の人々に服を届けることなど、ユニクロは、服のチカラを通して社会との調和と、持続的な発展を目指し、事業を通じた社会課題の解決に取り組んでいます。

また、国内外の課題を解決するには、顧客をはじめとした関係者との協力が欠かせません。ユニクロは業界を超えてさまざまな関係者と連携し、持続可能な社会の実現を目指しています。

《公式サイト》ユニクロのサステナビリティの歴史

また、本記事ではユニクロとして行ったきたSDGsに関する活動と、ファーストリテイリングで行っている活動をご紹介していきます。

ファーストリテイリングとは、株式会社ファーストリテイリング (英: FAST RETAILING CO., LTD. ) は、株式会社ユニクロや株式会社ジーユーなどの衣料品会社を傘下にもつ持株会社のことです。

難民支援

これまで行ってきた難民支援に関する活動をご紹介します。

自立支援

  • 自立支援をサポートした難民数:19,987名(2016~2018年)

インド、イラン、マレーシア、ネパール、パキスタンなどの国です。

2016年から3年にわたり、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が展開する難民自立支援プログラムに、総額550万USドルを拠出し、縫製やパソコンスキルなど、それぞれの地域で必要とされる職業訓練や、自営業の支援などの収入創出プログラムを、アジア5カ国で展開しました。

2016年、UNHCRは、難民が故郷で培った伝統工芸の技を生かして職を得て、避難先で自立し、受け入れコミュニティにも貢献できるように、難民が制作した手工芸品のブランド「MADE51」を立ち上げました。

ファーストリテイリングは2020年から、難民自立支援プログラムの一環としてMADE51を支持し、ブランドの認知向上と難民の自立を支援しています。

UNHCRへの従業員派遣プログラム

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の支援国で、UNHCRの難民自立支援プログラムの企画・実施のサポートを通じて、参加する社員の成長を促す6ヶ月間のプログラムです。

世界中のファーストリテイリンググループ社員を対象にした公募により、2017年から2018年末までに計5名の社員がインドに派遣されました。

小・中学生のための学習支援教室の開催

ファーストリテイリング財団は、進学・就職の選択肢を広げることを目的として、支援団体や大学と連携し、日本在住の難民の小・中学生を対象に年間を通じた学習支援教室を開催しています。教室では、子どもたちの日本語能力や基礎学力の向上を支援しています。

衣料支援

  • 衣料寄贈点数:79の国や地域4,619万点以上

※UNHCRを通した難民への寄贈に加え、その他NPO・NGOへの寄贈も含む。

ユニクロは2006年、お客様が不要になったユニクロの服を回収し、服を必要としている世界中の人々に届ける取り組み「服のリサイクル活動」を開始しました。その後、現在の「RE.UNIQLO」に進化し、2020年8月の時点で世界23の国や地域の店舗で実施しています。

各国で回収した衣料は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)とのグローバルパートナーシップを通じ、難民をはじめ、服を必要とする困難な状況に置かれる人々へ寄贈しています。難民の人々にとって、「衣・食・住」の衣である服は命を守るために必要不可欠なものです。

そして、服は暑さ寒さだけではなく、人としての尊厳を守り、自分らしさを表現する役割も果たしています。また、日本国内では、災害の被災者や、貧困、虐待、DVなど社会の抱える様々な問題から困難な状況に置かれる人々に対しても、衣料支援を行っています。

災害時の緊急衣料支援は、2004年7月に発生した、新潟集中豪雨から始まりました。2011年の東日本大震災では、ファーストリテイリンググループの従業員のべ347名が、ボランティアとして東北地方に赴き、被災者の方に必要な衣類を配布しました。配布した下着類などの自社商品は、合計120万着に上ります。その後も台風や集中豪雨、地震の発生時には、衣料を通じた緊急支援を行っています。

このほか、国内の女性支援として、若草プロジェクトを通じて、困難な状況に置かれた女性たちが明るい未来を育む事ができるよう衣料支援を行っています。

また、2013年から、子どもたちが主体となって、着なくなった子ども服を回収して、難民の方々など世界中で服を本当に必要としている人々に届ける「“届けよう、服のチカラ”プロジェクト」という、次世代を支援する活動も継続して行っています。

雇用支援

国内ユニクロでは2011年から、難民事業本部(RHQ)などと連携し、日本で難民認定を受けて定住が認められた難民とその家族を対象に、難民雇用を積極的に進めています

毎年、受け入れ人数の拡大を図るとともに、安定して長く働いてもらえるよう、店長とトレーナーとなる従業員向けに、難民への理解を深めるための研修を行っています。さらに現在は、難民雇用を米国・ドイツなどでも実施しており、2021年4月末現在、合計120名が勤務しています。

  • ユニクロの店舗スタッフとして働く難民の数:120名(2021年4月時点)

日本(62名)、フランス(28名)、ドイツ(12名)、イタリア(9名)、米国(3名)、オランダ(3名)、スウェーデン(2名)、英国(1名)

コロナ禍における難民支援

新型コロナウイルスが世界に広がった際にも、ユニクロは様々な支援をしてきましたので、ご紹介します。

エアリズム約300万枚を寄贈

世界各地で故郷を追われた人たちを新型コロナウイルスから守るため、エアリズムマスク約300万枚を寄贈します。

世界各地で紛争や迫害のために避難を余儀なくされた人の数は約8,240万人もいて、その多くが、医療・公衆衛生のサービスが十分でない環境で暮らしています。

さらに新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大を受け、難民キャンプや都市部の密集した空間での生活のリスクは高まっています。新型コロナウイルス感染症の影響が拡大する中で、世界の難民や国内避難民、特に脆弱な環境にある子どもたちを中心にエアリズムマスクが配布されます。「誰一人取り残さない」持続可能な世界の実現に向けての取り組みを推進していきます。

10万USドルを寄付

新型コロナウイルス感染拡大の影響を特に受けた難民・国内避難民の支援のため、10万USドルをUNHCRに寄付します。現在、1ドルあたり130円程度なので、それに基づき計算すると10万USドル=約1,130万円です。

2020年春頃から、世界の難民キャンプ等においても、休校に追い込まれている学校があり、中には学校に行けなくなって1年近くになる子どもたちもいます。

さらに、新型コロナウイルスの影響で親が職を失ったため、学校をやめ働くようになった子どもたちも多くいます。今回の寄付は、学校の補修・建設、衛生施設等の整備、教科書や学用品の支給、学校に通うための経済的支援など、新型コロナウイルス感染拡大の影響を特に受けた難民・国内避難民の子どもたちへの支援などに役立てられる予定です。

環境負荷への配慮

ユニクロを展開するファーストリテイリングは、環境分野における5つの注力領域で環境負荷の低減を進めています。

  1. 気候変動への対応
  2. エネルギー効率の向上
  3. 水資源の管理
  4. 廃棄物管理資源効率の向上
  5. 化学物質管理

また、責任ある原材料調達とサステナブルな商品開発を進めています。日本国内の取り組みでは、自然豊かな日本のふるさとを次世代につなぐことを大切に考え、2001年より瀬戸内海の美しい自然を守るためにつくられた「瀬戸内オリーブ基金」に賛同し、募金活動や従業員ボランティアを行っています。

LEED認証取得

ユニクロは、店舗設計および運営を通じた環境負荷の低減を推進しています。2019年10月、ユニクロ川越店は、建物と敷地利用における国際的な環境性能評価システムLEED®(Leadership in Energy & Environmental Design)の既存建物の運用・保守(O+M: Operation and Maintenance)分野において、ゴールド認証(LEED Gold®)を取得しました。

1985年のロードサイド店の出店を契機に店舗仕様の標準化を進め、高品質建材や断熱材の導入、シンプルな店舗設計を通して、耐久性とエネルギー効率の高い店作りを行ってきました。

ユニクロ川越店の認証取得では、こうした店作りと運営手法が評価され、なかでも、高効率空調機の採用や、LED照明の導入と効率的な運用による省エネルギーへの取り組み、廃棄物の分別管理、節水型トイレの採用による水資源の保全への取り組み、適切な空調・換気による空気質の維持管理などが高い評価を受けました。

この取り組みに関し、2019年10月ユニクロは環境負荷の低減に向けて先駆的な取り組みを行っている企業として、NGO米国グリーンビルディング協会よりIndustry Pioneer賞を受賞しました。

その後2021年度末までに、ユニクロは、川越店を含む国内主要ロードサイド8店舗でLEED O+Mゴールド認証を取得しています。これらの取り組みを通して得られた知見を他の店舗に展開することにより、店舗の環境負荷の軽減を推進していきます。

資材の調達

衣料品を提供するには、資材の調達が不可欠です。どのような方針で取り組んでいるのか、その一部をご紹介していきます。

コットンの調達

2025年末までに、サステナブルなコットンの調達比率100%をめざしています。栽培過程での水・農薬・化学肥料の使用量削減、土壌保全・生態系保全への配慮、農家における労働環境への配慮がなされているコットンを、サステナブルなコットンと定義しています。

具体的には、ベター・コットン、米国産およびオーストラリア産のコットン、リサイクル・コットン、オーガニック・コットン、フェアトレード認証コットン、コットン・メイド・イン・アフリカ(CmiA:Cotton made in Africa)を、サステナブルなコットンとしています。

「リサイクル・コットン」とは、リサイクル原料を使用する製品の認証プログラムであるGRS(Global Recycled Standard)による認証を取得したもの。

「オーガニックコットン」とは、オーガニック原料を使用する繊維製品の認証基準であるGOTS(Global Organic Textile Standard)またはOCS(Organic Content Standard)による認証を取得したもの。

ベター・コットン・イニシアティブとは

BCIは、綿花を生産する農家に水の適正な使用や殺虫剤などの農薬の使用方法を教育することで、より良いコットンの栽培方法を普及させる取り組みを行っています。BCIの基準を満たした綿農家はベター・コットン生産者として認定されます。

ウズベキスタン産コットンの不使用

ウズベキスタンにおいては、コットンの収穫時に政府主導の強制労働が行われているという懸念が指摘されています。国際機関やNGOなどの検証により問題が解決されたと認められるまで、自社商品にウズベキスタン産コットンが使用されることのないよう、サプライチェーンにおける不使用を徹底しています。

また、NGOや他のアパレルブランドと連携して、ウズベキスタンにおける児童・強制労働問題の解決に向けて働きかけています。

《参考記事》オーガニックコットンとは?生地の特徴・お手入れ法・認定方法を解説

動物系資材の調達

アパレル生産のみのために殺された動物の素材は使用しません。また、動物は、飼育などにあたり、動物福祉の5つの自由(飢えや渇きからの自由、不快からの自由、痛み、外傷や病気からの自由、生態に即した行動をとる自由、恐怖や苦痛からの自由)に沿って、倫理的に扱われなければならないと考えています。

さらに、リサイクルや代替素材の使用も推進していきます。動物系素材の使用にあたってはガイドラインを制定し、運用しています。

5つの自由とは、アニマルウェルフェアのことを指しているでしょう。認証制度やそれに関連する内容についての記事もありますので、良ければご覧ください。

《参考記事》【アニマルウェルフェア】AW認証:世界・山梨県の取り組みと現状飼育

ガイドラインの内容

設定しているガイドラインの内容をご紹介していきます。

リアルファー(毛皮) ファーストリテイリングの各ブランドでは、2018年秋冬商品からリアルファーの使用を禁止しています。
カシミヤ ユニクロは、動物愛護の観点から、カシミヤのサプライチェーン全体でトレーサビリティを確保するシステムの構築を進めています。

具体的には、取引先に対し、動物愛護と放牧地の適切な管理を規定した基準書への署名と、当社による監査への同意を求めるとともに、適切な動物の取り扱いと放牧地の管理に関する研修を継続的に行っていきます。

メリノウール ユニクロは、動物愛護の観点から、メリノウールのサプライヤーに対して「ミュールシング」を行う農家からの調達を廃止していく取り組みを進めています。

ミュールシングとは、皮ふ表面のシワが深いメリノ種の羊に害虫が繁殖することを予防するために、子羊の臀部の皮ふの一部を切り取る措置です。ユニクロはミュールシングでなく、薬剤などによって害虫の繁殖を防いでいる農家から調達しています。

モヘヤ(アンゴラヤギの毛)、アンゴラ(アンゴラウサギの毛) ファーストリテイリングでは、モヘヤとアンゴラの使用を禁止しています。
ダウン、フェザー ファーストリテイリングでは、強制的に給餌した鳥から採取したり、鳥が生きている状態で引き抜いたダウンやフェザーの使用を禁止しています。

2019年末時点で、ダウン商品の生産に携わるすべての取引先縫製工場がRDS(Responsible Down Standard)の認証を取得しており、以降もこの取り組みを継続しています。

レザー、スキン ファーストリテイリングでは、クロコダイル、アリゲーター、ヘビ、トカゲ、オストリッチ、カンガルー、クジラ、サメなどのエキゾチックアニマルや野生動物由来のレザー、スキンの使用を禁止しています。

また、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(CITES)および国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに掲載されている動物は使用しません。動物の胎児のレザー、スキンは使用しません。

角、骨 ファーストリテイリングでは、動物の角・骨・歯は使用しません



大量生産/大量廃棄の問題

ユニクロは、シンプルで高い機能性を持つ、質の高い服をつくり、お客様に長くご愛用いただける服づくりに努めています。

良い服とは、見た目や機能性、価格のことだけではありません。服をつくる過程で生地をムダにしない、原材料となる資源を有効に使う、工場では水や電気をムダにしないなど、環境のことを考えた服づくりに取り組んでいます。

さらに、顧客から寄せられたご意見を分析し、商品の細部に至るまで細かい改良を加えるとともに、生産数量の予想精度の改善物流改革などにより、お客様が求める本当に良い商品を、必要な量かつ最適なタイミングでお届けし、生産や販売における無駄をなくす取り組みを進めています。

どうしても在庫として残った商品については、値下げや翌シーズン以降に持ち越すことによって最終的に全て売り切り、廃棄しない方針です。

また、販売後の商品についても責任を果たすため、全商品を回収しリサイクル、リユースする取り組み「RE.UNIQLO」(リユニクロ)を進めています。

【RE.UNIQLO】リサイクルの取り組み

ユニクロは全商品をリサイクル、リユースする取り組み「RE.UNIQLO」を進めています。使用済みの服が、次の場で、次の活躍をしていく取り組みです。

たとえば難民への衣料支援や、CO2削減に役立つ代替燃料への再生など、大きな成果を上げています。さらに、「服が、服に生まれ変わる時代」への挑戦をはじめています。

その第一歩が、ダウンリサイクルです。世界中でクローゼットに眠るユニクロのダウン商品を回収、最新のアイテムへと変化します。資源を有効に使い、環境への負荷を減らします。捨てれば「ごみ」になってしまいますが、リサイクルされれば「資源」となります。

「服は、もっと社会に貢献できる」とユニクロは信じています。RECYCLE(生まれ変わらせること)とREUSE(くりかえし使うこと)で、REDUCE(資源のムダを減らすこと)を進めるています。

わたしたちは、ユニクロ店舗で回収した服をリユースし、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)や世界中のNGO・NPOとともに、難民キャンプや被災地への緊急災害支援など、世界中の服を必要としている人たちに届けています。

また、リユースできない服は燃料や防音材として加工しリサイクルします。さらに、最近では新たな取り組みとして、ダウン商品を皮切りに「服から服へのリサイクル」も推し進めています。

《参考記事》【リサイクルキャンペーン】使用済みヒートテック・ダウンでクーポン取得

雇用に関する取り組み

先ほど、難民支援についてご紹介した際に難民雇用についてご紹介しましたが、それ以外にも雇用に関する取り組みをしています。

ジェンダー

すべての従業員が性別を問わず、ライフステージに合わせた働き方を選択してキャリア形成し、それぞれの個性や才能を発揮するために、様々な人事制度の改革や施策を実施しています。

今後も各種制度の拡充を図るともに、管理職候補の従業員を幅広く選定し、新たな業務へのアサインや部門異動を通して、キャリア形成を支援していきます。

  • 女性正社員の比率:70.6%
  • 女性の管理職比率:39.2%
  • 新卒入社の女性比率:62.9%
  • 平均継続年数(女性):7.5年
  • 平均継続年数(男性):8.1年

※2020年8月末時点の情報です。

女性店長と経営陣・外部有識者が直接対話し、意見交換する「Women’sダイレクトミーティング」(ユニクロ)、子育て中の女性従業員が集まり情報や意見の交換を行う「Waikiki(わくわくいきいき)プロジェクト」(ジーユー)、女性管理職候補者を対象とした育成プログラム「キャリアサポートプログラム」(ファーストリテイリング/ユニクロ)などを実施してきました。

また、経営層および女性管理職候補者向けに、無意識の偏見(自分では気づいていないものの見方の偏り)を払拭する研修も実施しています。

なお、女性の健康を守るために、生理休暇制度や妊娠障害休暇、妊婦中の労働時間の制限、出産手当金制度、産前産後休業制度なども設けています。
女性もプライベートな出来事へのサポートも行い、働きやすい環境にすることで、男女の平均継続年数がかなり近しい数字となり、結果として出ていますね。

さらに、パートナーの出産休暇、育児休業制度、育児休業給付制度、育児短時間勤務制度など、子育てに関するサポートも手厚く行っています。

その他には介護に関するサポート制度もあります。介護休業制度や介護休業給付制度、介護短時間勤務制度なども活用できます。

障がい者雇用

ユニクロは、世界各地の店舗で障がい者雇用を推進しています。2001年にユニクロ日本で障がい者雇用を本格的に開始し、国内ユニクロの店舗においては1店舗1名以上の採用を目標に、積極的な雇用とやりがいを持って働ける環境づくりに取り組んでいます。

さまざまな障がいのある従業員がそれぞれの能力と可能性を広げるために、店長やトレーナーとなる従業員に向けた研修を行っています。また、ユニクロを展開するファーストリテイリングは、障がい者の活躍推進に取り組む国際イニシアチブ「The Valuable 500」に加盟しました。

「The Valuable 500」は、2019年の世界経済フォーラム年次総会で発足した取り組みで、障がい者が社会、ビジネス、経済における潜在的な価値を発揮できるような改革を、ビジネスリーダーが主導していくことを目的としています。

その他、障がい者スポーツ支援にも力を入れています。2002年から公益財団法人 スペシャルオリンピックス日本(SON)※のオフィシャルパートナーとなり、ボランティアスタッフ用ユニフォームの寄贈や競技会の運営支援などを行っています。

その活動は台湾事業やシンガポール事業にも広がり、各国の組織やアスリートを支援しています。2014年より、国際テニス連盟(ITF)が主催する車いすテニスツアーのタイトルスポンサーとして、世界40か国以上で年間150を超える大会もサポートしています。

さらに、ユニクロのグローバルブランドアンバサダーを務める車いすテニスプレーヤーの国枝慎吾選手、ゴードン・リード選手や、ユニクロがオフィシャル・クロージング・パートナー契約を締結するスウェーデンオリンピック・パラリンピックチームのパラアスリートなど、障がい者スポーツの世界でトップのアスリートたちとゲームウエアを協働開発するとともに、彼らから得たプロフェッショナルな視点を、新しい価値を持った服づくりに生かしています。

スペシャルオリンピックスとは、知的障がいのある方々にスポーツトレーニングとその発表の場である競技会を提供している国際的なスポーツ組織です。

【まとめ】ユニクロのSDGs

ファーストリテイリング、およびユニクロでは、様々なSDGs関する活動が行われていました。その歴史も長く、すべてをまとめることができないほどの取り組みがありました。

ファーストリテイリングは、ユニクロやジーユーなどの衣料品会社を傘下にもつ会社のこと。

資材の調達に関する配慮や、環境問題・リサイクルへの取り組み、そして難民・被災地の方など困った人への支援や、雇用・ジェンダーに関する取り組み、多岐にわたる活動が分かりました。

今回は、わたしが気になったものをピックアップしてまとめましたので、気になる方は公式サイトでご確認ください。また、SDGsについてまとめた記事もあるので、よければ参考にご覧ください。

《参考記事》【SDGsとは何か】17の目標一覧とその意味・課題を簡単に解説

上記の記事では、そもそものSDGsの意味や、どんな目標が掲げられていて、世界でどのような問題が起きているかをまとめています。

下記の記事では、ロゴやバッジの使用ルール、ユニクロ以外の企業のSDGsに関する取り組みについてもご紹介しています。

《参考記事》【SDGsとは何か】ロゴ・バッジの使用、企業の取り組みを紹介

エシカルファッションや、スタバでのSDGs・エシカルな取り組みについては、こちらの記事でご覧いただけます。

《参考記事》【簡単にエシカルの意味とは】消費・ファッション・スタバの取り組み

様々な企業が、SDGsに取り組むことが当たり前な世の中になってきたのかなと感じます。皆さんの身近にあるSDGsも探してみませんか。

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