【本の要約】腸がすべて:アダムスキー式の腸活法、食べ合わせ

あなたは「腸活」に興味がありますか?

  • アダムスキー式の腸活って何?
  • 食べ物の組み合わせがあるって本当?
  • 医学的に基づく腸活方法が知りたい

わたしは、ファスティング指導を行っている栄養士です。自分自身も定期的にファスティングをして腸や内臓をリセットし、腸を健康に保つことに心がけています。

そんなわたしが「腸がすべて」という本を要約していきます。9万部突破した人気の本なのでご存知の方も多いと思います。

「腸がすべて」の概要

腸がすべて_アダムスキー式の腸活法_本の表紙

人の体はすべて「食べるもの」からつくられます。わたしもこの考えに賛同しており、「今日食べたもので、未来の自分がつくられる」という言葉をよく皆さんにお伝えしています。

血や肉、骨はもちろん、すこやかな体と心、それを維持するための自然治癒力は、食べるものの選択次第で免疫力を高めたり、生活習慣病や慢性疾患の予防をすることができます。

消化管がふさがって働きが低下していると、どんなに体にいいものを食べても、きちんと取り込むことができません。

さらには長い間、腸内にとどまって腐敗し、さらに腸をふさいでしまうこともあります。

「良好な腸」とは

消化管が良好な状態とは、「1日に1回、便が出ている状態」と言えるそうです。あなたは、どうですか?

ただ、その便が4日前に食べたものではないというのが大前提です。

食べ物の組み合わせを間違えて食事をしていると、腸内で発酵・腐敗を繰り返し、通常の10倍もの毒素が生じることが明らかになっています。

「腸」の働き

腸は、生命の維持や病気からの守るためのシステムなどの重要な働きを担っています。

  1. 栄養素と水分を吸収する働き
  2. 人体最大の免疫システムの働き

「腸」は体の外

消化管には、他の臓器と同じ自然法則が当てはまりません。消化管の入口である口~肛門(出口)は、中が空洞になっていて体の外なのです。空気力学の法則が通用します。

消化管には、身体の免疫システムの80%が集まっています。

「アダムスキー式腸活法」とは

「アダムスキー式腸活法」とは食品の組み合わせを考えて食べることで、腸の汚れを取り除き、理想的な腸の流れが維持して免疫力を高めていくことです。

腸の流れが改善されると、大腸洗浄と同様の「解毒効果」と「免疫力アップ」が期待できます。

体調不良の改善も期待できますし、免疫力がアップすることで老化防止やガン予防にもつながると考えられています。

食べものが下りてくる速さ

「アダムスキー式腸活法」では、食べたものの下りてくる速さでジャンル分けをしています。

食品の分類 消化時間
「消化の速い食品(ファスト)」 約30分
「消化の遅い食品(スロー)」 約8~10時間
「ニュートラルな食品」 一緒に食べた食品の消化スピードを速める

この「消化の速い食品(ファスト)」と「消化の遅い食品(スロー)」を1回の食事で、同時に食べないのがポイントです。

これら2つの食品を同時に食べてしまうと通常の3倍以上の消化時間がかかり、消化管は自浄に必要な休憩時間がとれなくなり、有害な汚れがこびりついてしまいます。

「ニュートラルな食品」はどちらと組み合わせてもOKです。

腸の仕組みと7大健康リスク

腸がすべて_タテの流れと横の流れ

腸には「タテの流れ」と「ヨコの流れ」があります。

「タテの流れ」 余分な物質や有毒物を体の外に運び出す。
「ヨコの流れ」 健康に必要な成分を取り込み、血液中の有毒物も除去する。

食生活が間違っていると、消化管の流れが遅くなり、消化管の壁に有害な汚れがたまっていきます。

消化管の壁が何層にも重なった有害物質で覆われると、壁は「呼吸」ができなくなり、こうして体のバランスが崩れていきます。

「タテの流れ」が滞ると、口から取り込んだものは消化管にたまります。すると、蓄積したものが「ヨコの流れ」の穴を覆ってしまい、必要な栄養分を取り込めなくなり、毒素の処理もできなくなります。

消化管は、体に必要のないゴミの主要な排出路です。この排出路の働きが悪くなると、肺や皮膚、関節、泌尿・生殖器、耳鼻咽喉器といった、あらゆる部分に影響が出て過度の負担になることがあります。

たとえば、肝臓の不調や肥満、便秘、血行不良や、呼吸器疾患、尿路感染症、関節や皮膚の病気などを引き起こす可能性もあります。

それでは、腸の乱れが原因で起こる体の不調の代表例7つをご紹介します。

  1. 「頭痛」と「痔」
  2. 「不眠」
  3. 「肌荒れ」
  4. 「腰痛」「首や背中の痛み」
  5. 「コレステロール」「鉄分・マグネシウム不足」
  6. 「泌尿器の汚れ」
  7. 「食道裂孔ヘルニア」

この7つの不調について、詳しく解説していきます。

①「頭痛」と「痔」

肝臓は、スポンジのように門脈から血液を吸って膨らみ、その後、血液を濾して(こして)綺麗にしてから、収縮をして心臓そして肺へと送り込みます。

腸の「ヨコの流れ」が滞ると、栄養が不足し、毒素が蓄積され、肝臓も弱っていきます。

肝臓が詰まっていたら門脈の血を十分に吸い上げることができず、うっ血を招きます。その結果、よくあらわれる症状が「痔」です。

肝臓に問題があると、十分に「スポンジ機能」が働かず、綺麗にした血液を上へと押し上げることができません。こうして頭に酸素が届かなくなると、キリキリと締め付けられるような酷い頭痛「片頭痛」になります。

②「不眠」

不眠の原因は、ストレスだと言われますが、消化管のコンディションの問題も関係がありかもしれません。

遅い時間に夕食を摂った場合、食べたものが腸内で最初に通る十二指腸という器官で消化がブロックされてしまうことがあります。

本来は、肝臓でつくられた胆汁が十二指腸で食べ物に浴びせられます。ところが、十二指腸の中に食べ物のカスや汚れがたまると、胆汁を胆のうに注ぎ込むための管「胆管」が詰まります。すると、胆のうは胆汁を移動させようとして痙攣を起こします。

この胆のうの痙攣が原因で、夜中に目を覚ましてしまうことがあります。

③「肌荒れ」

乾燥肌で皮膚科の診察を受けると、症状は診て一次的な治療は施すことができますが、その原因追究までは、してくれません。遺伝的な体質だけではなく、食生活や生活習慣も大きく関わっています。

乾燥肌の抗本的な原因の多くは、消化吸収がうまくいっていないため、肌の細胞が衰えてしまうことにあります。

「健康な体が正常に機能しない理由」を突き止めることができるのは、体全体を包括的な視野で診ることのできる専門家だけです。

④「腰痛」「首や背中の痛み」

腰に関するトラブルの原因に、消化管を考慮することが不可欠です。約9メートルの長さに及ぶ腸は宙に浮いている訳ではなく、骨格によって数か所を支えています。

消化管の働きが悪いと、腸は膨張しがちです。つまり、腸の影響で骨に緊張と圧迫が加わるのは当然のことなのです。

首の痛みや坐骨神経痛も、腸のつまりに由来している可能性があります。

⑤「コレステロール」「鉄分・マグネシウム不足」

消化管の壁がふさがると、細胞は脂肪を取り込めず、自力でつくり出さなくてはなりません。その際に肝臓でコレステロールがつくられます。

その結果、コレステロールが余分に蓄積され、高コレステロール血症となりえます。

医者は、脂肪を抑えた食事法を進めますが、それだけでは効果が出ないはずです。相変わらず、そのメカニズムは取る残されているのですから当然ですね。

同様に、鉄分不足やマグネシウム不足も食事を変えるだけでは治りません。

消化管を綺麗にして「正しい排泄リズム」を取り戻さなければ、血液組織の異常を治すことはできません。

⑥「泌尿器の汚れ」

間違った食生活で体内に汚れがたまると、表面層を剥がして詰まりを解消しようとして、尿道が詰まることがあります。すると、尿道の直径が小さくなり、尿の出が悪くなります。

これはとても危険な現象で、尿道から剥がれ落ちた汚れのプレートが、外に出るまでに尿道の壁を傷つけ、炎症を起こす可能性があります。

これが引き金となり、腎盂腎炎、尿道炎、膀胱炎など引き起こすことがあります。

これらの病気は、公衆トイレやプールなどで細菌感染やウイルス感染が原因だとされていますが、腸にたまった汚れの詰まりをとることで本質的な解決をすることができます。

このたまった汚れは「尿砂(にょうさ)」とも呼ばれ、色の濃い尿の原因ともなる細かい粉末状の結石で、傷の原因をつくりだしています。

⑦「食道裂孔ヘルニア」

十二指腸にある最初のカーブは、口にしたものの組み合わせが悪いときに食べ物が発行して詰まる最初の場所です。

食べ物が停滞し、発酵してガスが生まれ、胃に向かって逆流して胃を上へと押し上げます。胃が上にくると横隔膜が持ち上がり、横隔膜が心臓の端に触れるようになると、反射的に動機が起きます。

胃の一部が腹部から胸部へと移動した際に、激痛を伴う「食道裂孔ヘルニア(しょくどうれっこう)」となります。

病院に行けば一時的に治療することはできますが、根本的に解決するには腸のたまった汚れを剥がさなくてはなりません。



食事法の「落とし穴」

注意すべき食事法の落とし穴5つをご紹介していきます。

  1. 「カロリー制限」ダイエット
  2. 「炭水化物抜き」ダイエット
  3. 「デトックス」の落とし穴
  4. 「断食」の落とし穴
  5. 「水飲み健康法」の落とし穴

では、5つの項目について詳しく解説していきます。

①「カロリー制限」ダイエット

「○○制限ダイエット」は、栄養を取り込まないので当然ながら痩せます。しかし、栄養不足は不足し、体のバランスを崩し、体は耐えられなくなっていきます。

そのような栄養不足に対応するべく、消費カロリーを節約して省エネで生きる術を見につけます。そして、栄養不足に適応していった体は、与えられたものを余さず吸収するようになっていきます。

カロリー制限ダイエットが現実的でないということは、「トロント最高の医師が教える世界最新の太らないカラダ」という本にも記載されています。

《参考》【要約】トロント最高の医師が教える世界最新の太らないカラダ:前編

ただ体重を減らすということではなく、組織の中にある細胞や毒素を出すことが大切です。腸を正常な状態に戻すことは、スリムな体型を維持するために欠かせない条件です。

②「炭水化物抜き」ダイエット

炭水化物を抜くと痩せますが、持続的に行うのは難しいです。それよりも節度ある食べ方をすることが大切です。

ダイエットの際に果物を抜くという方法も聞きますが、果物は抗酸化物質の宝庫で、老化防止、様々な病気の予防にも効果も期待できます。さらに、果物は消化管の詰まりをとる働きもしてくれます。

アダムスキー式腸活法としていうと「消化の遅い食事」をとった場合、4時間以上あけてから果物を食べるようにしましょう。そうしないと腸の流れが遅くなってしまいます。

③「デトックス」の落とし穴

ダイエットのトレンドのひとつでもあるデトックスですが、どんなデトックス食材やスーパーフードも、消化管が詰まっていては、デトックスは起こせまん。

そもそも、毒素を排出してくれるのは、食品ではなく消化管です。健康な腸をつくり、維持することが非常に大切です。

デトックスで何かを食べるというプラスの健康法と、毒素を出すマイナスの健康法は、それぞれ取り組む必要がありますね。

④「断食」の落とし穴

いきなり24時間なにも食べなかったとします。突然の断食により消化管はつまりの原因である汚れを取り除き始めます。

これらの汚れがあまりに大きすぎるため、出口に向かう途中にリンパ管に突撃してしまい、その汚れが小石となって肝臓や腎臓から排出されることがあります。これは激痛を伴う胆石発作や腎疝痛(じんせんつう)です。

まずは消化管の詰まり具合を考える必要があります。

わたしはファスティングトレーナーとして、指導を行っていますが、突然にファスティングを始めるのではなく、準備期を設けて体の準備を整えてから、固形物を摂取しない断食に入るプランで行っています。

人によっては、消化管を含めた臓器がかなりお疲れだなと感じた場合は、夜ファスティングの期間を2日~1週間ほど設けてから準備期、断食期に入るように指導をしています。正しい方法で行うことが必須ですね。

《参考》【ファスティングとは】断食との違い・ダイエット&デトックス効果

⑤「水飲み健康法」の落とし穴

1日に何リットルの水を飲むかというは本質的な問題ではありません。

大切なのは、飲んだ水を体が有効に活用できる状態にすることです。つまり、健康な腸であることも重要なポイントです。

これができれば、体は毒素を尿として正しく排出できるようになり、尿の色が自然と濃くなってくることでしょう。

アダムスキー式 最高の腸活

アダムスキー式の腸活法を実践すると次のような症状の改善が期待できます。

《症状の改善が期待できること》

おなかの調子 下痢や便秘など
肝臓、胆のう、すい臓に関わる問題 肝炎、高コレステロール、胆石、高血糖症、偏頭痛、痔、首の痛みなど
小腸と腎臓に関わる病気 腰椎の痛みや、坐骨神経痛、お腹の張り、膀胱炎、尿路感染症、乾燥肌など
循環器や呼吸系に関する不調 耳炎、副鼻腔炎、喘息、アレルギー、気管支炎、皮膚炎など

アダムスキー式の腸活を行うにあたって、まずは7つの基本的な実践方法をご紹介していきます。続いて、食べ合わせ、キープする方法という流れでご紹介していきます。

「実践方法」7つの基本

基本的な7つの実践方法は以下の通りです。

  1. 「マインドフルネスな食事」を心がける
  2. 「理想的な腸の流れ」を知る
  3. 腸に必要な「隙間」をつくってあげる
  4. 果物や非加熱オイルを摂る
  5. スマホやPCを手放す
  6. 水は「軟水」を選ぶ
  7. 食べ物の「コーディネート」を知る

では、各項目を詳しく解説していきます。

①「マインドフルネスな食事」を心がける

ただ体に良いものを食べていれば健康を維持できるのではなく、「食事を味わう」ことも必要不可欠です。

世界一バランスの取れたすばらしい食事も、仕事をしながら食べたり、モニターの前でかき込んで食べていては、消化が悪くなります。

食事の時間をきちんと確保して味わうことが気分転換となり、リラックスすることができます。

「そんなランチタイムは確保できない!」と思っているあなたも、きちんとランチ休憩を確保することで、消化の負担を減らし、午後の仕事もはかどり、結果的にプラスの影響が大きくなることを実感できると思います。

②「理想的な腸の流れ」を知る

食事をした際、食べ物によって「下りてくる速さ」が違います。それを考慮して消化管を流れるのに理想的な時間を特定したのが、このアダムスキー式の腸活法です。

本書では、理想的な腸の流れを次の通りだとしています。

《理想の腸の流れのイメージ》

腸がすべて_理想の腸の流れのイメージ

食事をして排便されるまでに約40時間もかかってます。正しい方法で食事を摂っても、常に5~6回分の食事をおなかに抱えていることになります。

③ 腸に必要な「隙間」をつくってあげる

たまった汚れが剥がれ落ちて排泄物と一緒に流れていこうにも、そのための隙間がないと消化管を正しく機能させることができません。

どうすれば良いかというと、食事と食事の時間を最低4時間あけましょう。すると消化管は休息がとれ、少しづつまた自分で浄化できるようになります。

④ 果物や非加熱オイルを摂る

腸の詰まりを解消するには「果物」と「オイル」が有効です。

果物では特に柑橘類、トマトやパプリカ、唐辛子といった「消化の速い野菜」も効果的です。

オイルは、非加熱で多めに摂取すると、たまった汚れを盲腸へ滑らせることができます。エキストラバージンオリーブオイルやアマニ油、ココナッツオイルといった高品質の植物性オイル限定です。

オイルは太りやすいのでは?コレステロールが増えるのでは?と心配する方もいるでしょうが、それよりも腸が詰まっている方がはるかに太りやすいです。なお、高コレステロール血症の最大の原因は腸の詰まりです。

⑤ スマホやPCを手放す

とてもシンプルですが、スマホやPCを手放すことは大切なことです。現代人は1日の大半をスマホやPCに張り付いて過ごしています。

せめて食事中だけでも使わないように心がけましょう。食事の際にスマホを手放すと、食べ物をしっかり味わうようになり、食事の楽しみ方が180度変わります。

⑥ 水は「軟水」を選ぶ

水は、なるべく「蒸発残留物」の少ない水を選ぶようにしましょう。

蒸発残留物は、水が蒸発した後に残るミネラルなどの物質のことです。1リットルあたり40ミリグラム未満にしましょう。

こうした物質は体内で処理できないため、皮下脂肪の中に溜まったままになりやすく、体に溜め込む水分が増え、セルライトもできやすくなったりします。

日本で市販されるミネラルウォーターであれば「軟水」を選ぶと良いでしょう。ちなみに日本の水道水は「軟水」と言われていますが、地域によっても硬度は異なります。

関東地方 軟水の中でも比較的硬度が高い(硬度:約60mg/L〜約80mg/L)
関西地方 軟水の中でも低めの硬度(硬度:約30mg/L〜約50mg/L)

⑦ 食べ物の「コーディネート」を知る

アダムスキー式腸活法の要は、食べ物のコーディネートを知ることです。

これは順を追って詳しく紹介していきます。まずは食べ物のカテゴリー種別の解説から始めます。



食べ物の3カテゴリー

腸がすべて_アダムスキー式の腸活法_ファスト_スロー_ニュートラル

食べ物を正しく組み合わせることは「腐敗」を引き起こす組み合わせを避けるために重要です。

大きく分けて「消化の速い食品(ファスト)」「消化の遅い食品(スロー)」の2つです。この2つのカテゴリーは、1回の食事で結びつけてはいけません。

これら2つの食品を同時に食べてしまうと消化に通常の3倍以上の時間がかかり、消化管は自浄に必要な休憩時間がとれなくなり、有害な汚れがこびりついてしまいます。

最後にどちらにも当てはまらない「ニュートラルな食品」も存在します。これは腸の流れの促進剤になるので、「ファスト」と「スロー」のどちらに合わせることも可能です。

食品の分類 消化時間
「消化の速い食品(ファスト)」 約30分
「消化の遅い食品(スロー)」 約8~10時間
「ニュートラルな食品」 一緒に食べた食品の消化スピードを速める

「消化の速い食品(ファスト)」

消化の速い食品(ファスト)の代表格は、果物です。ココナッツやアボカドといった例外も一部あります。

加熱したもの、ドライフルーツ、アルコール漬け、ジャムも同様です。

果物は、食事から時間を空けて、1日1回だけ食べるのが理想です。昼食と夕食の間の軽食に果物を食べるのがおすすめです。

昼食を「消化の遅い食品(スロー)」にした場合、昼食の4~5時間後より後で、夕食の1時間以上前くらいに食べるのはいいでしょう。たとえば、昼食12時、夕食20時でであれば、17~19時くらいに果物を食べるのが良いでしょう。

また、旬のもの、その土地で育った、その気候に合ったタイミングで食べることが大切です。

果物の他には、はちみつ、緑茶、ヨーグルト、トマト、かぼちゃ、パプリカ、唐辛子、カレー粉なども「消化の速い食品(ファスト)」です。

「消化の遅い食品(スロー)」

消化の遅い食品(スロー)は、消化の速い食品(ファスト)に該当しなかった、普段食べている食べ物はほとんどが「消化の遅い食品(スロー)」です。

まずは、野菜です。生か加熱済みかは関係ありません。例外として、ナスは「ニュートラルな食品」に該当します。

野菜の他に消化の遅い食品(スロー)は、パスタ、パン、米、ピザ、じゃがいも、とうもろこしなどの穀物、肉、魚、チーズ、卵、豆、豆腐、動物性・植物性タンパク質、くるみ、ヘーゼルナッツ、アーモンド、栗、ピスタチオ、ピーナッツなどのナッツ類などがあります。

「ニュートラルな食品」

ニュートラルな食品は、「ファスト」「スロー」どちらにも組み合わせられる食品で、腸の流れを速くします。

油、酢、にんにく、玉ねぎ、エシャロット、ハーブ、カレー粉や唐辛子を除くスパイス、そして、「スロー」に入らない野菜であるナスです。

他には、ワイン(中でも赤ワイン)、牛乳、砂糖、紅茶、コーヒー、ビターチョコレートなどです。

食べ方のコツ

  • 「消化の遅い(スロー)」食事の後は、次の食事まで5時間以上あける
  • 「消化の速い(ファスト)」食事の後は、次の食事まで1時間半以上あける

たとえば、朝8時に「消化の遅い(スロー)」朝食をした場合、昼食は13時以降にするということです。

13時に「消化の遅い(スロー)」昼食を摂った場合、夕食は18時以降にするということです。

なので、朝ごはんの時間が遅くなって10時になってしまった、なんていう日は、朝食を「消化の速い(ファスト)」の食事にすれば12時には昼食にできますね。

組み合わせのNG例

腸がすべて_アダムスキー式の腸活法_よくある組み合わせNG例

これまで食べてきた食品を食べてもいいのですが、構成を変えようというのがアダムスキー式の腸活法です。

何度もお伝えしている避けた方がいい「ファスト」と「スロー」の組み合わせの料理の例を10パターン紹介します。

①「トマトソースパスタ」 「スロー」のパスタと、「ファスト」のトマトを組み合わせた料理です。パスタを食べるときは、質のいいエキストラバージンオリーブオイルと野菜のグリルにするのがおすすめです。ちなみに、唐辛子もファストの食材なので、パスタに合わせるのはおすすめできません。
②「ピッツァ・マルゲリータ」 「スロー」のピザ・モッツアレラと、「ファスト」のトマトを組み合わせた料理です。味の相性は最高なのですが、トマトが入ることによって組み合わせが悪くなってしまいます。
③「タンドリーチキン」
「スロー」のチキンと、「ファスト」のカレー粉や唐辛子を組み合わせた料理です。
④「カプレーゼ」 「スロー」のモッツアレラと、「ファスト」のトマトを組み合わせた料理です。モッツアレラは野菜と合わせたり、トマトは軽食として摂るのがおすすめです。
⑤「チーズとフルーツ」 「スロー」のチーズと、「ファスト」のフルーツを組み合わせた料理です。チーズとドライフルーツといえば、お酒のおつまみとして定番ですよね。
⑥「生ハムメロン」 「スロー」の動物性タンパク質である生ハムと、「ファスト」のフルーツを組み合わせた料理です。実は前菜に最適とは言えない組み合わせです。
⑦「かぼちゃのリゾット」 「スロー」の穀物類であるお米と、「ファスト」のかぼちゃを組み合わせた料理です。かぼちゃパン、かぼちゃパスタも同様にNGな組み合わせです。
⑧「魚にレモン汁」 「スロー」の動物性タンパク質である魚と、「ファスト」のレモンを組み合わせた料理です。魚料理は、グリル、フライ、ローストなど色々とありますが、レモンが添えられているものが多く存在します。実は、腸にとってもは組み合わせのよくないものです。
⑨「野菜のピリ辛ソテー」 「スロー」の野菜と、「ファスト」の唐辛子を組み合わせた料理です。オリーブオイルが持つ洗浄効果を余すことなく得たいのなら、生野菜にオリーブオイルをかけるのがベストです。
⑩「フルーツのお菓子」 「スロー」の小麦粉・バター・卵などと、「ファスト」のフルーツを組み合わせた料理です。たとえば、フルーツタルトなどです。

なお、アダムスキー式の腸活法の具体的なレシピは以下の記事になります。よくある質問もQ&Aにまとめてあります。

《参考》【本の要約Q&A】腸がすべて:アダムスキー式の腸活法レシピ具体例

食べ方の注意点

いつもいつも正しい組み合わせで食べることは難しいです。どうしても食べたくなった時は誘惑に負けても良いのです。

ただし量の食べ過ぎには注意して、事前にエキストラバージンオリーブオイルを一口とって先手を打っておくなどの対策が必要です。

アダムスキー式の腸活法を実践し始めると数日で効果があらわれます。8~12か月ほど実践することで機能不全から永久に解放されるための基盤が整うとしています。

「スロー」と「ファスト」の食品を一緒に食べると、消化に18~24時間かかってしまし、腸に汚れがこびりつきます。こうした汚れによって、食べ物の栄養がきちんと吸収できなくなり、有害な老廃物も排出できなくなります。

食べ方の注意点10項目をご紹介していきます。

①大豆の食べ過ぎに注意 大豆食品は体に良いとされていて、骨粗鬆症、乳がんや前立腺がん等の予防効果が期待される一方、食べ過ぎると乳がん発症や再発のリスクを高める可能性が考えられます。
②グルテンミートはほどほどに ベジタリアンが良く食べているグルテンミートですが、ほとんどがタンパク質の一種であるグルテンでできているので、食べすぎは体の不調の原因となります。
③パーム油は避ける パーム油は、摂取しないようにしましょう。日本では「植物油脂」としか表示されていないことがあるが、そのように記載されているものは、発がん性のあるパーム油を含んでいる可能性があります。
④ジャムや果物、はちみつ入りのお菓子は食べない 「スロー」と「ファスト」の組み合わせなので避けましょう。
⑤炭酸飲料は飲みすぎない ビールなどの炭酸はおなかを膨らませます。おなかにガスがたまると、オナラやゲップ、おなかの張りの原因になります。
⑥精製された小麦や米はNG 精製される前、小麦のふすまや米のぬかには栄養がたっぷり入っています。しかし、パン、パスタ、うどんなど精製された小麦粉で作られているものなどはおすすめできません。しかし、オーガニックでない小麦や米は、薬品が残っている可能性がるので気を付けましょう。
⑦精製された砂糖を避ける グラニュー糖や上白糖、三温糖などの精製された砂糖は避けましょう。添加物が含まれている可能性が高いです。
⑧コーヒーと牛乳は混ぜない 牛乳とコーヒーは、どちらもニュートラルな食品ですが、コーヒーのカフェインが牛乳の消化を妨げてしまいます。どうしても飲みたい場合はカフェインレスコーヒーで代用すると良いでしょう。
⑨加熱したものは後から食べる 消化の速い生ものから食べて、加熱したものは後から食べましょう。食事の最初にサラダを食べるのはおすすめです。
⑩牛乳やチーズの摂りすぎのに注意 牛乳やチーズを食べる場合は、オーガニックのチーズや牛乳を選ぶようにしましょう。

《参考》【カフェイン】摂取量と効果、中毒症状・離脱症状・頭痛が起きる理由

《参考》【カフェインレス ドリップコーヒー】おいしい作り方・カフェイン量



腸活スーパーフード10選

腸がすべて_アダムスキー式の腸活法_おすすめスーパーフード10選

がん予防も期待できるアダムスキー式・腸活スーパーフード10選を紹介します。

  1. 果物(ファスト)
  2. トマト(ファスト)
  3. にんにく(ニュートラル)
  4. ブロッコリー、キャベツ(スロー)
  5. くるみ(スロー)
  6. 赤ワイン(ニュートラル)
  7. ビターチョコレート(ニュートラル)
  8. 緑茶(ファスト)
  9. ウコン(ニュートラル)
  10. 大豆(スロー

では、これら10の食品について少し詳しく解説していきます。

① 果物(ファスト)

果物は抗酸化物質「ポリフェノール」や、がんを予防するとされる物質をたっぷり含んでいます。老化防止も期待できます。

糖質が気になる方はベリー類などGI値の低い果物を食べると良いです。

なお、オレンジやレモン、グレープフルーツ、みかんなどのかんきつ類は、ビタミンCを多く含み、抗炎症作用のある「ファイトケミカル」がたっぷり含まれていますので、がん細胞の増殖を抑制する効果があると言われています。

② トマト(ファスト)

トマトを食べるとリコピンの補給になり、腸の流れがよくなります。ただし、「消化の速い(ファスト)」の食事の後は、きちんと時間を空けて食べることが大切です。

リコピンは「カロテノイド」の一種で、活性酸素の除去や血流の改善、がん予防に効果があると報告されています。

自然界に存在する食べ物の中でもトマトのリコピン濃度は最高クラスです。

高温で加熱することで、トマトの細胞が壊れてリコピンが外に出てくると体内の吸収がよくなるので、加熱調理がおすすめです。

③ にんにく(ニュートラル)

にんにく、玉ねぎ、エシャロットなどは、栄養価が高く、消化官を強くしてくれます。

これらの食品に含まれる「ファイトケミカル」は、特に生で食べると消化器官におけるがんの発生を防ぐ効果が期待できます。

④ ブロッコリー、キャベツ(スロー)

野菜の中でもブロッコリーとキャベツは、優れた抗がん作用があります。特に、膀胱がん、乳がん、肺がん、消化器系がんに効果があると言われています。

輸入物ではなく、できるだけ地元で生産されたものを選ぶようにしましょう。

⑤ くるみ(スロー)

くるみは、アーモンドや亜麻仁油、サバ、サーモンと同様に「オメガ3」系の脂肪酸を非常に多く含む食品です。

「オメガ3」は健康に欠かせないDHAやEPAを含む「体にいい脂肪酸」といわれています。悪玉の「LDLコレステロール」を軽減する力があります。

このオメガ3系の脂肪酸を定期的に摂取することで、循環器疾患、炎症、がんのリスクを防ぐ高い効果が期待できます。

《参考》【オメガ3脂肪酸とは】多く含む食品・その効果・オメガ6との比較

⑥ 赤ワイン(ニュートラル)

赤ワインは1日に1杯くらいなら、やめる必要はありません。男性は1食にグラス1杯、女性は1日に1杯までを目安にしてください。

赤ワインには多くの抗酸化物質や「レスベラトロール」をはじめとした体にいい成分が大量に含まれています。

レスベラトロールとは、ポリフェノールの一種で、植物が微生物の攻撃から身を守るために生み出す物質です。強い抗酸化作用と抗がん作用を持つことが明らかになっています。

レスベラトロールは、果皮に大量に含まれるため、白ワインは健康効果を得られる量が含まれていません。

⑦ ビターチョコレート(ニュートラル)

ビターチョコレート1枚には、赤ワイン1杯分に含まれるポリフェノールの4倍の量が含まれています。

食べ過ぎに気を付ければ、ビターチョコレートはダイエットやがん予防の効果を期待できる食品です。

市販のチョコレートには糖分も多く含まれるので、健康ためには1日20g程度を目安にしましょう。ちなみにミルクチョコレートは該当しません。

⑧ 緑茶(ファスト)

緑茶の茶葉には「カテキン」という強烈ながん予防作用をもつポリフェノールがたっぷり含まれています。

特に日本茶には「エピガロカテキンガレード」という、がん予防に高い効果があると言われるカテキンが含まれています。

茶葉がお湯につかっている時間が5分未満だと、わずか20%しかカテキンが抽出できません。緑茶を淹れる際は、8~10分は蒸らしましょう。

また、緑茶は「ファストな食品」なので、消化の速い食事のタイミングに飲むのがベストです。

⑨ ウコン(ニュートラル)

ウコン特有の黄色い色素「クルクミン」には、抗がん作用があります。

ウコンは、コショウなどに含まれる「ピペリン」と組み合わせると1000倍も吸収が良くなります。

⑩ 大豆(スロー)

大豆が熟す前の枝豆は、特定の組織におけるがんの発達を防ぐ「イソフラボン」が大量に含まれています。

大豆は、定期的に摂取すると「悪玉コレステロール」の値を10~15%下げる効果があると言われています。

ただし、有機栽培で、遺伝子組み換えでない大豆を選ぶようにしましょう。食べ過ぎにも気を付けます。

なお、アダムスキー式の腸活法の具体的なレシピは以下の記事になります。よくある質問もQ&Aにまとめてあります。

《参考》【本の要約Q&A】腸がすべて:アダムスキー式の腸活法レシピ具体例

調理方法

揚げる、焼く、蒸すなど様々な調理方法の注意点をご紹介します。

揚げもの

揚げものは、高温で使うのに向かない油を熱しすぎるなど間違った揚げ方をすると体に悪いと言えます。

たとえば、ひまわり油や、とうもろこし油は、高温で長時間の過熱を行うと有効成分が失われてしまいます。

また、炭水化物を多く含む食べ物は、油の温度が高すぎると「アクリルアミド」と呼ばれる発がん性の高い物質を発生させます。

《超えてはいけない温度》

とうもろこし油、くるみ油、ごま油、大豆油、ひまわり油 140~160℃
オリーブオイル 210℃
ピーナッツ油 220℃

間違った揚げ方の代表例は、フライドポテトです。ファストフードでは、古い油が使われていることも少なくありません。

他には、スナック類も注意が必要です。たとえば、ポテトチップス、ポップコーン、コーンフレークやシリアルなどです。

特にシリアルは加熱すると成分が変わり消化されづらくなります。大量生産品しか手に入らない場合は、オートミールなどのオーツ麦ベースのシリアルを選ぶと良いでしょう。

バーベキュー

食材を網の上で焼くタイプのバーベキューでは、肉の脂が炭火に流れ落ちます。

すると「多環芳香族炭化水素(PAH)」(たかんほうこうぞくたんかすいそ)という発がん性の高い物質をたくさん含んだ煙が出て、食材がこれを吸収します。

食べる前に肉の焦げを取り除くことで加熱によるダメージをできる限り減らすことができます。

一方で、典型的な南米のグリルや、トルコのケバブのような食材を縦に置くバーベキューはそれほど問題ありません。縦型のバーベキューは、脂が火元に直接落ちないので、有害な煙が出ないのです。

燻製

直腸がん予防における注意点のひとつにソーセージやハムといった保存料が多い腸詰や燻製の食品を避けるというものがあります。

そういった保存料がもたらすダメージを減らすには「3分蒸す」ことが有効です。

ゆでる

食べ物を長時間ゆでると「オリゴエレメント(微量元素)」を保持している原子価が減ってしまいます。原子価とは、原子が他の何個の原子と結合するか表す数です。

オリゴエレメントが減ると、適正なミネラルバランスが維持できなくなります。茹でるよりも「さっとゆがく」のがおすすめです。

また、茹でる際は水道水は避けて、浄水器を通した水を使いましょう。

低温で蒸す

食べ物の有効成分を加熱後も保ちたいと思ったら「蒸す」のが1番です。95度以下の低温で加熱することで食べ物の貴重な「オリゴエレメント」をほぼそのまま残すことができます。

低温で加熱することで消化管は毒素の処理をする必要がなく、消化管が詰まるリスクが低い調理法です。

この目的で選ぶとしたら「クスクス鍋」に勝るものはありません。

テフロン加工の調理器具

テフロン加工の鍋を使いこんで摩耗すると。テフロンが剥がれて食べ物の中に混入します。

テフロンは、メガネやコンタクトレンズ、スポーツウェアにまで使われています。テフロン加工されたサーフィン用グローブをつけた子どもが数分で手が張れてかゆくなった事例があります。

そんな調理器具を使い続けることがいいとは思えません。

鍋は、18ー10ステンレス製(鋼に18%以上のクロムと10%胃沿いのニッケルと添加したもの)か、鉄鍋を使うのが理想です。

これらの素材は、熱伝導がゆっくりで、食材が急な熱で劣化するのを避けることができます。

【まとめ】腸がすべて

あらゆる症状や病気の予防・治療には、消化管を綺麗に保つことが重要です。

腸には「腸管神経系(ENS)」と呼ばれるネットワークがあり、中枢神経を介さずに自律的に制御ができるので「第2の脳」と言われています。脳と腸は相互にやりとりをしています。

健康な腸は、免疫力を高めて、感情もコントロールできるように役立ちます。うつ病やアルツハイマー症候群、パーキンソン症候群などへの予防にもなります。

通常、短期間で腸内環境を整えることは難しいです。アダムスキー式の腸活法を実施しても数か月かかると書かれていました。

腸内細菌を追い出すことは簡単ではありません。しかしファスティングを3日すると、100兆個いる腸内細菌が1億個になります。

日々の腸活も大切ですが、ファスティングによる集中デトックスで、善玉菌・悪玉菌・日和見菌などの菌を一斉に退場させてリセットしてから、善玉菌は優位な腸内環境を整えることが可能です。

《参考》【ファスティングとは】断食との違い・ダイエット&デトックス効果

今日食べたもので、未来の自分がつくられます。健康的な食生活を心がけて、たまには好きなモノを食べてバランスが大切ですね。

なお、アダムスキー式の腸活法の具体的なレシピは以下の記事になります。よくある質問もQ&Aにまとめてあります。

《参考》【本の要約Q&A】腸がすべて:アダムスキー式の腸活法レシピ具体例

《著書》腸がすべて アダムスキー式「最高の腸活」

最新情報をチェックしよう!