あなたは、プラントベースフードに興味がありますか。
- ヴィーガンやベジタリアン、プラントベースフードとは?
- これらの意識が高い人は増えているの?
- プラントベースフードは流行っていくのか。
わたしは、オーガニック食品やオーガニックコスメが好きな栄養士です。本記事では、プラントベースフードのアンケート調査結果と、プラントベースフードに関する景品表示法についてご紹介していきます。
ヴィーガン・ベジタリアン・プラントベースフードの意識調査
15,000の教室が登録する、趣味とまなびの体験&教室さがしサービス「趣味なび」を運営する株式会社趣味なびは、2022年2月8日(火)~22日(火)に、趣味なび会員向けにヴィーガン・ベジタリアンに関するアンケート調査を行いました。
趣味なびでは、SDGs達成に貢献すべく、趣味のお教室からエシカル消費を広める「趣味なびエシカル消費推進部」の活動を2020年より推進しています。
趣味なびエシカル消費推進部の活動の中で、衣・食・住をはじめとする、様々な身近な視点から、現代の社会・環境課題とエシカル消費への意識を高める取り組みをしてきた背景があります。
【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査対象:『趣味なび』に教室登録している会員582名(うち、料理教室131名、ヨガ・フィットネス・美容健康教室62名)
調査期間:2022年2月8日(火)~22日(火)
《参照》全国習い事教室調査
ヴィーガン・ベジタリアンとは
菜食主義という点では「ヴィーガン」はベジタリアンの中のひとつのいえます。しかし、思想・主義はそれぞれです。
【ヴィーガン】とは
ヴィーガン(vegan)は、牛豚鶏などの肉類はもちろんのこと、たまご、乳製品、魚介類(ハチミツやゼラチン)といった動物性食品を全く食べない生活スタイルです。それは、動物性食品である畜産の過程で生じる環境破壊を防ぐことが目的としている方も多くいます。
動物の権利保護や環境保護のためにヴィーガンを選択している方も多く、毛皮のコートや革のバッグ・ベルトなどの動物性の製品も避けます。
ヴィーガンの思想は、簡単に無視できない奥深いものです。詳しくは下記よりご覧いただけます。
《参考記事》【ヴィーガンとは不健康?】環境問題・飢餓・動物保護など社会問題
【ベジタリアン】とは
ベジタリアン (vegetarian) とは、野菜・果物・豆類・ナッツなど植物性の食材を主体とした食事法を実践する人々のことです。
ベジタリアンの中でも、細分化していくことができます。主な種類をご紹介します。
- ラクトベジタリアン:菜食+乳製品
- ラクト・オボ・ベジタリアン:菜食+乳製品+卵
- ペスコ・ベジタリアン:菜食+乳製品+卵+魚介類
- ポーヨー・ベジタリアン:菜食+乳製品+卵+魚介類+鶏肉
宗教上、個人の思想などにより、ベジタリアンの考え方は多岐に渡ります。
《参考記事》【ベジタリアンとは】種類・世界の国トップ10・日本のベジタリアン率
ヴィーガンやベジタリアン、マクロビオティックについてまとめた記事もあるので、よければ参考にご覧ください。
《参考記事》【ヴィーガン、ベジタリアン、マクロビの違い】食事方法や思想・種類
【プラントベースフード】とは
プラントベースフードとは、おもに植物由来の原材料を使って、肉や魚などに似せて作った食品のことです。
たとえば「大豆ミート」はその代表的な商品です。大豆ミートや、大豆ミートを使用したレシピも公開しているので良ければご覧ください。
《参考記事》【発芽大豆ミートSOYCLEとは】レシピ・作り方・メリットとデメリット
《参考記事》【発芽大豆ミートのレシピ】フレッシュトマトのミートソース玄米パスタ
動物由来の製品も避けるヴィーガンや、動物性の食品を食べないベジタリアンほど厳格な基準ではなく、植物性食品を積極的に取り入れたライフスタイルとして欧米を中心に広まりつつあります。
ヘルシーで健康的ということで、ダイエットなど美容意識の高い人の注目を集めています。
では、アンケート結果のご紹介に進んでいきます。
プラントベースフードなどの話題が出るか
教室でプラントベースフード、ヴィーガンやベジタリアン、マクロビオティックについての話題が出ると回答した教室は以下の通りです。
- 【82.4%】料理教室
- 【82.3%】ヨガ・美容健康教室
- 【62.5%】教養教室
料理教室とヨガ・美容健康教室に通う人は、ヴィーガン・ベジタリアン・プラントベースフードへの意識が他ジャンルに比べて高いことが分かりました。健康・美容への意識が高いことも理由のひとつでしょうか。
わたし自身は、ヴィーガンやベジタリアンではないのですが、積極的に植物性食品を取り入れた食生活をしています。このように、ヴィーガンやベジタリアンまではいかなくても、興味を持って取り入れている層は多いのかなと感じます。
その理由も人それそれだと推察しています。健康・美容による意識から取り組んでいる方もいれば、ヴィーガンの思想に共感して、少しでもはじめてみようという人も多いのではないでしょうか。
プラントベースフードを使った料理教室の開催・必要性
プラントベースフードを使ったレッスンを開催したことがあると回答した料理教室の会員は48.9%でした。
料理教室で必要性を感じているか
ヴィーガン、マクロビオティック、ベジタリアンなどに対応するレッスン開催の必要性を感じるかという調査結果は次の通りです。
- 【56.5%】必要性を感じる料理教室
- 【21.4%】すでに対応している教室
合計で77.9%の料理教室が、必要性を感じていることが明らかになりました。また約2割の教室が行動に移しています。
いったいヴィーガン料理、マクロビ料理、ベジタリアン料理は、区別も難しい部分がありますが、どのような調理方法があるのかを知るのは、面白いことだと思います。
たとえば、牛乳のかわりに豆乳を使ったり、お肉の代わりに大豆(大豆ミート)を使ったりと様々な工夫がされています。
ヨガ・美容健康教室では
ヨガ・美容健康教室では、レッスン時に食事を提供する機会がある場合、64.5%の教室がプラントベースの食材を使用したものを選択すると回答しました。
料理教室、ヨガ・美容健康教室、教養教室を除くその他ジャンルでは32.9%と、大きく差が開いています。
これは驚きですね。ヨガ・美容健康教室では半数以上の教室でプラントベースの食材を使用した食事を提供しているということです。みんなで食事をしながら楽しみながら味わえて、色々と情報交換をできる良い機会になっているのかもしれません。
【プラントベースフード】日本での法律
日本政府は2021年8月にプラントベースフードの食品表示ルールを明確にするQ&Aを公表しました。プラントベースフード市場の拡大を視野にいれてのルールを整備だと思われます。
本記事でいう「プラントベース(植物由来)食品」とは、主に植物由来の原材料で肉などの畜産物や魚などの水産物に似せて作った商品をいいます。
動物由来の添加物が含まれている場合でも、主な原材料が植物由来である場合は、「プラントベース食品」に含めることしています。
なので、ヴィーガンのように微々たる動物性成分も避けている方は「プラントベースフード」となっていても避けるべき食品が出てくる可能性があるので「ヴィーガン用の食品」を手にした方が安心です。
「大豆肉」「大豆ミート」などの商品名は可能
「肉」という単語を標品名に入れることは可能だが、景品表示法上、商品の原料が肉ではないと分かるように表記する必要があります。
商品名とは別に、「大豆を使用したものです」「原材料に大豆使用」「お肉を使用していません」「肉不使用」と表示するなど、一般消費者が、表示全体から、食肉であるかのように誤認する表示になっていなければ問題ないそうです。
誤解を生まない表記が必要
景品表示法上、代替肉の使用割合が100%でない商品の商品名は、商品名とは別に、代替肉の使用割合を表示するなどの誤解を生まない表記が求められます。
一般消費者が、表示全体から、代替肉の使用割合が100%であるかのように誤認する表示になっていなければ、「大豆からつくったハンバーグ」などの商品名も問題ないということです。
たとえば、主原料は植物性だとしても、食品添加物の香料は植物由来ではない場合は、「原材料は植物性です(食品添加物を除く)」と表示するなどの対応が求められます。
それ以外のプラントベース食品も同様
商品名の自由はあるが、代わりの植物性の原料で作られていることがハッキリ分かるように表記する必要があります。その一部の事例をご紹介します。
「オーツミルク」「ライス乳」などの商品名は可能
プラントベース食品である乳飲料(代替乳飲料)に、「オーツミルク」「ライス乳」などの文言を商品名に入れることは可能です。
しかし代替乳飲料は、牛乳または乳飲料ではありません。したがって、商品名とは別に、「オーツ麦を使用したものです」「牛乳や乳飲料ではありません」と表示するなど、一般消費者が、表示全体から、牛乳であるかのように誤認する表示になっていないことが、景品表示法上のポイントです。
「ネクストチーズ」「ネオバター」などの商品名は可能
豆乳などから作ったプラントベース(植物由来)食品であるチーズやバターを販売する際に、「ネクストチーズ」「ネオバター」などの文言を商品名に入れることは可能です。
しかし、景品表示法に基づいて、商品名とは別に、「豆乳で作りました」「乳製品ではありません」と表示するなど、一般消費者が、表示全体から乳製品であるかのように誤認する表示になっている必要があります。
「代替魚」「植物ツナ」「代替マグロ」などの商品名は可能
大豆、野菜等から作ったプラントベース食品である代替魚の商品名に「代替魚」「植物ツナ」「代替マグロ」と表示することは可能です。
景品表示法上、商品名とは別に「野菜で作りました」「原材料に野菜を使用」「魚を使用していません」「魚不使用」と表示するなど、一般消費者が、表示全体から魚はないと認識できるような表示にして置く必要があります。
【まとめ】ヴィーガン・ベジタリアン、プラントベース食品
現在では、ヴィーガン・ベジタリアン・プラントベース食品について、料理教室やヨガ・美容系の教室の通う人が明らかに意識が高いことが分かりました。
下記の記事にも記載したのですが、2020年アメリカ・ロサンゼルスで開催されたアカデミー賞のレセプションでヴィーガン料理が提供されました。アカデミー賞では、環境問題に配慮してヴィーガン料理をオフィシャルに使うと宣言しています。
《参考記事》【ヴィーガンとは不健康?】環境問題・飢餓・動物保護など社会問題
他にも、レオナルド・ディカプリオさんはビヨンド・ミート(Beyond Meat)というヴィーガンブランドへ巨額の投資を行っていますし、ビル・ゲイツさんは、投資だけでなくベジミート(ベジタリアンミート)の開発も行っています。
このように、世界でもプラントベース食品への注目が年々高まっていることが分かります。
まだまだ日本では、認知度が低いのか、話題に出すまでの注目がされていないという状況に感じます。その理由は、わたしの方から話題にすることがあっても、友人や家族などから話題に出されることが、ほぼないからです。まずは知ることから始めていきたいですね。
プラントベース食品といえば、代表格は「大豆ミート」です。水戻しがいらず、簡単に調理に使える大豆ミートについての記事もありますので、よければご覧ください。
《参考記事》【発芽大豆ミートSOYCLEとは】レシピ・作り方・メリットとデメリット
また、ヴィーガン対応の食材を紹介しているので、よければこちらもご覧ください。
《楽天ROOM》【ヴィーガン対応】菜食主義者・ベジタリアン向け