【チョコレート】People Tree:オーガニック&フェアトレード

あなたは、どんなチョコレートが好きですか?

  • おいしいチョコレートが知りたい
  • オーガニックなチョコがいい
  • フェアトレードなチョコが好き

わたしは、オーガニック食品やコスメが好きな栄養士です。本記事では、もともとフェアトレードやエシカル、SDGsに興味を持ってきたわたしが、「People Tree」のオーガニック&フェアトレード・チョコレートをご紹介いたします。

【People Tree】とは

People Tree(ピープルツリー)では、今回ご紹介するフェアトレード・チョコレート以外にも、衣類などのフェアトレード・コットン製品を販売しています。そのほか環境問題や人権問題に取り組んできた歴史がありますので、簡単にご紹介していきます。

1994年 ボランティアメンバーで、環境・国際協力NGO「グローバル・ヴィレッジ」発足。環境問題や人権問題の勉強会開催、ニュースレター発行。
1993年 フェアトレード商品の通信販売を開始。インドやバングラデシュの生産者を訪ねて日本向け商品の開発開始。
1994年 フェアトレード・チョコレート販売開始。
1996年 IFAT(国際フェアトレード連盟)に加盟。※2009年より、WFTO(世界フェアトレード連盟)に改称。

《参考記事》【国際フェアトレード認証ラベルとは】マーク・対象商品・SDGsとの関係

1997年 インドの有機綿農家組合とパートナーシップ締結。「5つの環境ポリシー」を確立(後ほど解説します)。
1998年 オーガニックコットン製品発売。
1998年4月 直営店「ザ・フェアトレード・カンパニー」を東京・自由が丘にオープン。
1999年5月 日本全国100店舗のフェアトレード・ショップと連携し「国際フェアトレード・デー」のキャンペーンを実施。 (現「世界フェアトレード・デー」)
2003年6月 IFAT(現WFTO)国際会議でフェアトレード団体認証制度発足。フェアトレード団体として認証を受ける。
2004年9月 共同創設者サフィア・ミニーがスイスの「シュワブ財団」により、「世界で最も傑出した社会起業家」のひとりに選出される。
2008年2月 オーガニック・テキスタイル世界基準(GOTS)の認証を受けたオーガニックコットン製品の販売開始。
2009年6月 共同創設者サフィア・ミニーがフェアトレードとファッション業界への貢献が認められ、イギリス政府より大英帝国勲章第5位(MBE)を授与される。
2010年3月 イギリスの女優エマ・ワトソンとの特別コラボレーション企画によるコレクション発売開始。
2017年3月 フェアトレードチョコが「ソーシャルプロダクツ(SPA)大賞」を受賞。ウエディングドレスとリサイクルサリーも「ソーシャルプロダクツ賞」同時受賞。

環境ポリシー(Eco Policy)オーガニックとは無農薬?簡単に意味を解説。世界の認証機関もご紹介。

1997年に確立した「5つの環境ポリシー」をご紹介します。

  1. 「森を壊さない」紙製品は非木材繊維、木製品は廃材や成長の早い木を使う。
  2. 「水を汚さない」塩素漂白を避け、生産現場の排水管理と水の汚染防止を促す。
  3. 「空気を汚さない」ダイオキシンを出すプラスチックをできるだけ使わない。製品の輸送には可能な限り船便を使う。
  4. 「人と命を守る」農薬や化学肥料を使わない有機農法※を応援する。玩具には鉛を含まない塗料を使用。アクセサリーの金具にニッケル※を使わない。染色は発ガン性物質を含まないアゾフリー染料※を使い、草木染めを推進する。
  5. 「無駄にしない」製品や梱包にリサイクルされた素材や再生利用可能なものを使う。

※有機農法とは、オーガニック農法のことです。詳しくは《参考記事》オーガニックとは無農薬?簡単に意味を解説。世界の認証機関もご紹介。

※ニッケルは、長時間の接触でアレルギー性皮膚炎を起こす可能性があるため、ピープルツリーではアクセサリーの肌に触れる部分にはニッケルを使用していません。

※アゾフリー染料は、日本では2016年4月からアゾ染料(特定芳族アミン)を使用した繊維と革製品の規制を厚生労働省が始めましたが、ピープルツリーでは1988年からアゾフリーにこだわっています。また、プリントは生物分解されないポリ塩化ビニルが含まれない顔料を使用しています。

ピープルツリーは、オーガニックコットンや、エシカルファッションにも取り組んでいます。

《参考記事》【簡単にエシカルの意味とは】消費・ファッション・スタバの取り組み

チョコレート

ピープルツリーのチョコレートは、中南米をはじめ、世界中の小規模農家が豊かな自然の中、笑顔で育てたフェアトレードのカカオ・黒糖・粗糖を使っています。「幸せな気持ちを運ぶチョコレート」です。

気候に左右されやすいカカオ豆を栽培する小規模農家は、不安定な収穫量や変動の激しい国際価格に悩まされています。

そこでフェアトレードの取り組みとして、カカオ豆に正当な対価を支払うことで生産者の生活が成り立つよう配慮し、大部分の生産者に30%〜50%の代金を前払いして、農家の人々が金利の高い現地のローンに頼らずに自立できるよう支援しています。

また、輸入作物のみに限らず自給作物も合わせて栽培できる多様性のある農業や、農薬や化学肥料を使わない有機農法促進のため、農家の人々と長期的なパートナー関係を結んでいます。仕事の機会を提供することで、貧しい人々が自らの力で暮らしを向上させることを支援しています。

ピープルツリーがパートナーシップを組むカカオ豆と黒糖の生産団体のさまざまな具体的な支援状況をご紹介します。みなさんがフェアトレードチョコを選ぶことで、多くの生産者のみなさんが笑顔になっています。

ピープルツリーは、世界フェアトレード連盟が認証するフェアトレード団体で、商品パッケージには認証マークがついています。

《参考記事》【WFTOとは】世界フェアトレード連盟の認証ラベル・マーク・基準

フェアトレードをしている国

ピープルツリー社がフェアトレードをしている国をご紹介します。

《フィリピン》

オルター・トレード社はネグロス島で1980年代半ばに発生した飢餓をきっかけに、生産者の自立を支援するために設立された会社です。現在、生産者はネグロス島のほか、ミンダナオ島など5つの島に拡大しています。

バナナ、えび、カカオなどを主な生産品としています。パルシステムでは、オルタートレード社のバナナを取り扱っています。

《参考》生協の宅配パルシステム

売上高の70%は、ローン資金、多角化プロジェクト、トレーニングコースの形で生産者を直接支援するために使用されます。そして、従業員の健康管理も徹底されるようになりました。

また、サステナブルな農業の成功のおかげで子どもたちの教育の機会を得ることが可能となり、大学への進学という夢を叶えた農家も多くいます。

《ドミニカ共和国》コナカド

南米カリブ海は、湿度の高い熱帯気候で、高品質のカカオを生産するのに最適な場所といわれています。この地域の中心に浮かぶ島国、ドミニカ共和国産では、年に7万トンのカカオ豆が生産されています(2013/2014推定値/国際ココア機関(ICCO)カカオ統計)。

ドミニカ共和国では農業が主要産業で、国民の約70%が農業に携わっていますが、より高品質の作物を生産し、生産者の生活をより良く改善するため、フェアトレードが盛んに行われています。

カカオの品質を改善するための研究・加工など技術トレーニングを行なっています。学校も建設され、貧しい家庭の生徒には奨学金が提供され、皆が教育を受けられるようになりました。

コンピュータールームも新設されて、インターネット教育の推進されています。また、診療所での無料健康診断の実施、きれいな水プロジェクトが推進されて農家の人々の健康状態も改善されました。

《パラグアイ共和国》マンドゥヴィラ

フェアトレードの支援は、地元住民の教育と医療を特に大切にしています。健康の教育、また廃棄物や寄生虫を適切に処理する方法をレクチャーしています。収入の少ない会員には、無料で治療や薬が提供されます。

子どもの学校教育に加えサッカーアカデミーを設立し、誰もがスポーツを楽しめる環境を整えています。

《ペルー共和国》ノランディーノ、コナカド

生産者たちは学ぶ機会を得て、生活への考え方にも変化が見られました。すべての生産者が毎年無料で健康診断も受け、 家を住みやすく改装し、子どもたちを学校に通わせることができるようになりました。

大学進学者も増え、子どもたちの多くは高等教育を受けるようになったので、子どもたちが将来より良い収入を確保する可能性が広がっています。

《ボリビア共和国》エル・セイボ

組合メンバーへのボーナス支給、医療保険制度の提供、年金基金の積立、子どもたちの大学進学の学費援助などがサポートにより実現されました。

フェアトレードによって農家の人々は現在の生計を立てるだけでなく将来への投資が可能になりました。



チョコレートについて

わたしが実際に食べてみて、おすすめな味をご紹介していきます。さらに、パッケージの裏面のヒミツと受賞歴についてもお話していきます。

おすすめ3商品

オーガニックやフェアトレードなチョコレートでありながら、おいしいチョコレートであるヒミツについてです。

オレンジ(Orange)

PeopleTree_Fairtrade_chocolate_Orange

《オレンジ(表)》PeopleTree_Fairtrade_chocolate_Orange_表
《オレンジ(裏)》PeopleTree_Fairtrade_chocolate_Orange_裏

オレンジのさわやかな香りとミルクチョコのまろやかさが絶妙のコンビネーションです。

オレンジの皮(オレンジピール)にチョコレートがついてポッキーのようになっているお菓子をご存知ですか?そのお菓子はオレンジの方が主張していますが、この商品はチョコレートの方が強く感じる味です。

甘いチョコとオレンジのさっぱり風味が合います。ワインなんかと合わせてもいいかもしれません。

《楽天市場》People Tree フェアトレードチョコレート オレンジ(50g)

ヘーゼルナッツ(Hazelnuts)

PeopleTree_Fairtrade_chocolate_Hazelnuts

《ヘーゼルナッツ(表)》PeopleTree_Fairtrade_chocolate_Hazelnuts_表
《ヘーゼルナッツ(裏)》PeopleTree_Fairtrade_chocolate_Hazelnuts_裏

トルコ産の有機ヘーゼルナッツのコクとサクサクとした食感がクセになる不動のロングセラー。

ナッツの独特な歯ごたえと風味がおいしいチョコレートです。チョコとナッツは誰もが知っているベストコンビですね。

ちょうどいい甘さで、子どもから大人まで大好きな味です。

《楽天市場》People Tree フェアトレードチョコレート ヘーゼルナッツ(50g)

レーズン& カシューナッツ(Raisins & cashew nuts)

PeopleTree_Fairtrade_chocolate_Raisins&CashewNuts

《レーズンカシューナッツ(表)》PeopleTree_Fairtrade_chocolate_Raisins&CashewNuts_表
《レーズン&カシューナッツ(裏)》PeopleTree_Fairtrade_chocolate_Raisins&CashewNuts_裏

たっぷり入ったざくざく食感の有機カシューナッツと有機レーズンの酸味がミルクチョコにマッチします。

レーズンのもったりとした食感とナッツのサクサク感が楽しいチョコレートです。これは、レーズンバターや、レーズンバニラアイスなどが好きな人はきっと好きな味です。

わたしも好きな味で、食べ始めると止まらなくなります。

《楽天市場》People Tree フェアトレードチョコレート レーズン&カシューナッツ(50g)

パッケージ裏のヒミツ

PeopleTree_Fairtrade_chocolate_裏面

チョコレートを食べようとしてパッケージを開けると、かわいいウシさんが「ウラ面もみてね!」と顔をのぞかせています。裏面にプリントがされていると思いませんでしたので、見つけたときに、ちょっとわくわくします。

ウシさんの言う通りウラ面も見てみると、次のように書かれています。

PeopleTree_Fairtrade_chocolate_メッセージ

チョコレートのセット商品

Amazonであれば、9種類セットがあります。詳しくは、下記よりご覧ください。

【ベーシックセット】People Tree フェアトレードチョコレート(各50g×全9種 ※抹茶のみ45g)

楽天市場であれば、16種類のセットもあります。

【全種類セット】People Tree フェアトレードチョコレート(各50g×全16種 ※抹茶のみ45g)

【受賞】ソーシャルプロダクツ・アワード2017 国際部門

ソーシャルプロダクツ普及推進協会が主催するソーシャルプロダクツ・アワード(SPA)とは、人や地球にやさしい商品・サービス(=ソーシャルプロダクツ)の普及・推進を通して、持続可能な社会を実現することを目的に、優れたソーシャルプロダクツを表彰する制度です。
ソーシャルプロダクツは、特別なものではなく、日常の商品やサービスに社会性が加わったものであることから、多くの生活者、企業の気軽で無理のない参加により、社会的課題の緩和・解決に貢献することが可能です。
SPAは、優れたソーシャルプロダクツの情報を生活者に広く提供するとともに、ソーシャルプロダクツを通して社会的課題の緩和・解決に取り組みながら、持続可能な社会づくりに貢献する企業・団体を応援することを目的としています。
主に国内の社会的課題の解決に資するものを対象とする「国内部門」と、主にグローバルや海外の社会的課題の解決に資するものを対象とする「国際部門」があります。
《審査における評価項目》
  1. 「社会性」として、環境だけでなく人(社会的弱者)や社会(地域、伝統)への配慮を評価
  2. 「社会性」のみならず、品質や機能、デザインといった「商品性」を評価
  3. 商品・サービスが生まれた「背景」や「ストーリー」およびそれを普及させるための「仕組み」を評価

評価されたポイント

People Treeのチョコレートが評価されたポイントをご紹介します。
  • 日本のフェアトレード・チョコの先駆け
  • 長年の販売実績により実質的な支援へのつながり
  • ベースとなるカカオ、黒糖、粗糖は、有機原材料だけを使用
  • デザイン性の高いパッケージ、高級チョコに負けないおいしさ
  • カカオポイントで、生産者にカカオ苗木を贈ることができる
  • 廃棄ロス「ゼロ」への取り組み
1994年よりフェアトレード・チョコレートの販売を開始しています。現在2022年なので、28年も前から継続的に取り組まれていたのです。

【まとめ】People Treeのチョコレート

実は、偶然にも友人にもらったプレゼントが、People Treeのチョコレートでした。チョコレートのパッケージを見ると、WFTOのフェアトレード認証マークとユーロリーフのオーガニックのマークがついていました。そこで、はじめてPeople Treeに興味を持ちました。
パッケージも可愛くてテンションが上がりますし、食べてみると甘くておいしいので、フェアトレードやオーガニックを意識していない方にも喜ばれると思います。
フェアトレードのチョコレートは、もらった人も、生産者さんも、プレゼントした人もみんなハッピーになれるチョコレートです。こんな風に人から人へ伝わっていくのは面白いですね。
プレゼントであれば、オーガニックでノンカフェインなインスタントコーヒー、オーガニック口紅もプレゼントにいいかもしれませんね。ご興味あれば、次の記事でご覧いただけます。
フェアトレードのチョコレートにご興味がある方であれば、次のような記事もおすすめです。世界の現状を踏まえて、SDGsの17目標が掲げられた理由や、SDGsに取り組む企業の事例をご紹介した関する記事もありますので、良ければご覧ください。
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