【1日の食事に含まれる糖質量】レベル別の糖質制限方法、ご飯の目安

あなたは、普段の食事にどのくらいの「糖質」が含まれていると思いますか?

  • 食事に含まれる糖質量は?
  • 糖質制限のルールに当てはめてみると?
  • ご飯を食べられる目安は?

わたしは、オーガニックや無添加が好きな栄養士です。ファスティング指導の資格も保持しており、プラスの健康(食事指導)とマイナスの健康(ファスティング指導)をしています。

良質な栄養素の摂取と、有害物質の排出・悪いものを摂取しない、どちらも大切だと考えています。

そんなわたしが、一般的な「1日の食事に含まれる糖質量」についてご紹介します。主に以下の著書を参考にしています。

《著書》1年で14キロ痩せた医師が教える 医学的に内臓脂肪を落とす方法

一般的な食事の糖質量

基本的に、現代の日本人の食事には過剰な糖質があふれています。多くの人は1日3食とり、毎食、米、パン、麺などの主食をしっかりと摂っています。

一般的な食事のパターンと、その糖質量をざっくりと見ていきましょう。角砂糖1個(3g)に含まれる糖質量は3gです。

「朝食」の糖質量

朝はお手軽に食べられるパン派とフルーツを組み合わせる方もいらっしゃるでしょう。

主食がトーストの場合は、6枚切り1枚で糖質量は約30gです。2枚なら50g以上になります。

オレンジジュースは1杯(200cc)で約20g、りんご1個の糖質量は約35g、バナナは1本(100g)で約20gに迫る糖質量です。品種やサイズにとっても前後します。

和食の場合だと、ごはん茶わん1杯(150g)で、糖質量は約55gです。

「昼食」の糖質量

ラーメン、炒飯、餃子

ラーメンの糖質量は1杯で約60gです。もちろん種類によって糖質量は異なりますが、かなりの糖質量になることは確実です。

「ラーメン+チャーハン」などのダブル主食のセットを選ぶと、糖質量が倍増します。ちなみに、餃子は6個で糖質量25~40gにもなります。

カレーライス

カレーライスの場合、ルーだけの糖質量は10~20g程度ですが、ライスと一緒になると、合計の糖質量は80~90gにもなります。

「サラダを食べているから大丈夫!」と油断している方が多いのですが、実はあまり意味がありません。たしかに血糖値の上昇がゆっくりになりますが、吸収される糖質の量自体にはほとんど変わりがないからです。

菓子パン

お手軽に食べられる菓子パンは、1つで糖質が40g以上、多いものはさらに上回ります。たとえば、あんぱんの糖質量は60g以上、メロンパンは80gに迫る勢いです。

パン生地と砂糖の合わせ技で、少量なのにかなりの高糖質になっています。

ハンバーガー、ポテト、シェイク

ハンバーガーは小さめのもの1つで糖質量30g程度、ダブルのボリュームのものを選ぶと70g以上になります。

フライドポテトはMサイズで糖質量50g、シェイクMサイズで70g近くの糖質量です。

つまり、ダブルハンバーガー、フライドポテト、シェイクのトリプルセットだと、実にこの1食だけで糖質量が200g近くになります。

角砂糖66個分にもなる糖質を短時間で食べられてしまうのがファストフードの怖いところです。

ピザ

宅配ピザMサイズ1枚の糖質量は90~150gにもなります。

もし低糖質なピザを自作するとすれば、記事を油揚げに置き換えるなどの対策で糖質を減らすことができます。

お寿司

お寿司1貫の糖質量は、約8gです。お寿司2つで1貫とされる場合もありますが、ここでは1つを1貫としています。

10貫食べれば、80gの糖質量になります。

対策としては、シャリを少なめにしたり、野菜に置き換えてくれたりするお店もあります。

「スイーツ」の糖質量

プリンは1個(100g)で糖質量が15g程度、ショートケーキは50g近くになります。

チョコレートは40g中の糖質量が20g程度あります。つまり、総重量の半分は糖質と覚えておくと良いでしょう。

なお、午後にこういった糖質をとると、貴重な「インスリンが出ていない痩せる時間」を減らすことになります。糖質の多い間食をとるということは、自ら「太る時間」をつくることになってしまいます。

また、食事と食事の時間を十分に空けない習慣を続けると、次第に満腹感や空腹感が狂ってくることが分かりつつあります。

「時間だから食べる」ではなく「おなかが空いたから食べる」というのが大切です。

「夕食」の糖質量

1日の食事のうち、もっともボリュームが多いのは夕食という人は多いことでしょう。夜の主食はごはんという食習慣の人が大半を占めています。

朝食で紹介した通り、ごはんは茶碗に普通に盛った量が150g程度、その糖質量は55g程度です。

そこにおかずや調味料に含まれる糖質がプラスされ、食後にデザートも食べればさらに糖質量がアップします。結果、多い人は1食で糖質量100gを超えてしまいます。

さらに、夕食中やその後にお酒を飲むことが習慣な方もいることでしょう。

日本酒は1合(180ml)の糖質量が9g程度、ビールは1缶(350ml)で10~20gの糖質を含みます。

カシスオレンジであれば、1杯で糖質量28gほどになります。

一般的な1日の糖質量

ご紹介していきた一般的な食事を例に、朝食・昼食・夕食の糖質量を算出してみます。

朝食 合計:約70g
トースト6枚切り1枚 約30g
オレンジジュース1杯(200cc) 約20g
バナナ1本(100g) 約20g
昼食 合計:約150g
ハンバーガー(小さめ) 約30g
フライドポテト(Mサイズ) 約50g
シェイク(Mサイズ) 約70g
おやつ 合計:約50g
ショートケーキ 約50g
夕食 合計:約160g
ビール1缶(350ml) 約20g
カレーライス 約90g

このメニューを1日の食事を摂った場合の糖質量を合計すると380gです。この糖質は多いのか?少ないのか?ちょっとピンとこない方も多いでしょう。

健康や脂肪を落とす、ダイエット、ファスティング関連の様々な書籍には、そもそも糖質がメインの食材を食べなくても人間の健康に害はないと書かれているものも存在します。

また、国が推奨する「健康な食事」にも指摘をする医師が多くいます。

さらには、健康診断などの「基準値」「適正範囲」は、健康な日本人の95%の範囲で設定されているため「鉄」のように日本人の多くが不足しているものは、基準値自体が低く設定されすぎていると注意喚起している医師もいます。

《参考》【鉄不足になる理由】症状・おすすめのサプリメント(キレート鉄)

話をまとめると、糖質は血糖値を上げ、肥満ホルモン「インスリン」を分泌させるものです。太りたくない人は、糖質を控えるに越したことはありません。

レベル別「糖質オフ」

では、糖質を控えるといえば「糖質オフ」のルールがきになるとこですよね。

糖質オフの方法を、以下の3レベルに分類して紹介します。

レベル3「断糖」 1食あたりの糖質5g以下
レベル2「糖質オフ」 1食あたりの糖質20g以下
レベル1「ゆる糖質オフ」 1食あたりの糖質40g以下

本気で内臓脂肪を減らしたい場合は「断糖」か「糖質オフ」にチャレンジする必要があるそうです。

レベル2「糖質オフ」に挑戦する場合、ここに出てきたメニューの中では、オレンジジュース1杯(200cc)約20gと、ビール1缶(350ml)約20gという飲み物しか該当しませんね。

レベル3「断糖」の場合、例に挙げたメニューすべてNGです。量を減らせばOKという作戦もありますが、オレンジジュース1杯(200cc)約20gを4分の1にすると、オレンジジュース(50cc)約5gですね。

しかし、50ccと言えばコーヒーカップ3分の1程度の量です。飲んだ気がしなくて余計にストレスがたまりそうです。

糖質オフのハードルはかなり高いように感じますね。

「ゆる糖質オフ」の効果

レベル2「糖質オフ」とレベル3「断糖」は難しそうだから、まずは「ゆる糖質オフ」をしようと思った方もいらっしゃったでしょう。

レベル1「ゆる糖質オフ」をするとしたら、朝食はトースト6枚切り1枚、昼食は小さめのハンバーガー1個、夜はビールのみ、のような形になりますね。

ただ、サラダや味噌汁などの糖質が少ないものならプラスできるので、それだけということではありません。

ごはん茶わん1杯(150g)で、糖質量は約55gなので、「ゆる糖質オフ」をする場合、調味料やおかずに含まれる糖質も考えて、ご飯の量は茶わん半分くらいには減らす必要があります。

しかし「ゆる糖質オフ」をきっちり続けて内臓脂肪を落とすのはかなり難しいと言われています。

内臓脂肪は増減を繰り返すだけになる可能性が高いため、おすすめできないと「医学的に内臓脂肪を落とす方法」という本に書かれていました。

《参考》【本の要約:前編】医学的に内臓脂肪を落とす方法(1年で14キロ痩せた医師が教える)

また、主食をとり続けてしまうために、糖質依存がいつまでも抜けないというデメリットがあります。

「偽りの満腹感」から抜け出すことができませんので、いつまでも糖質を欲して、それを我慢するつらさが続いてストレスが生まれてしまうことになります。

「偽りの満腹感」

糖質を摂ると「幸せ」な感じがします。それは、あなたも感じたことのある「満腹感」と思っているものです。

糖質を控えた食事を続けていると「本当の満腹感」と「糖質摂取による幸せ感」の違いが分かるようになります。

この糖質摂取による偽りの満腹感から脱することが、糖質依存を脱することにつながります。

糖質オフ初心者の方は「食べた気がしない」と言いますが、その「食べた気」というのがまさに糖質を摂取した際に起きる血糖値の急上昇による「偽りの満腹感」のことです。

「本来の満腹感」を感じるために、胃に食べ物が入っていることに意識を向けることで、数日間で本来の満腹感に慣れることができます。

慣れるまでは、物足りないときに純粋な脂質か糖質の少ないタンパク質を摂取するようにしましょう。

【まとめ】食事に含まれる糖質量

一般的な食事にかなりの糖質が含まれていることが分かりました。

今回、例に挙げた1日食事は、皆さん似たような1日を過ごしたことがあるような、よくある食生活だったのではないでしょうか。それなりに、健康的な食事にも思えますよね。

あくまで「一般的」であって、食生活が人それぞれだと思いますが、そもそもの日本人が健康と思っている「一般的な食事」が理想の食事ではないと認識することができます。

和食を中心とした「マゴハヤサシイワ」を意識して、主食を白米から、できれば玄米などに置き換え、さらに量も控えるというのが良いのではないでしょうか。

《参考》【マゴハヤサシイワとは】その意味と、献立の立て方・栄養

それでも、主食を食べている以上は、レベル1「ゆる糖質オフ」程度です。「糖質オフ」と「断糖」はかなり徹底しないと難しいですね。

となると、やはりわたしがおすすめしたいのはファスティングです。毎日の食事はそこまで徹底することなく適度に楽しんで、その分、食事の時間を空けることで「痩せる時間」をつくるという方法です。

ご自身にあったいいものを取り入れるプラスの健康と、悪いものを摂らない・排出するマイナスの健康を見つけていきましょう。1日で健康にも不健康にもなりません。長期戦です。

《参考》【オートファジーとは】ダイエット効果・16時間断食・ルビコンとは

《参考》【要約】空腹こそ最強のクスリ:16時間断食の正しいやり方・ナッツの食べ方

最新情報をチェックしよう!