【有機JASマークとは】その規格や認証、肥料・農薬について

あなたは、「有機JASマーク」の商品を購入しますか?

  • 有機JASマークとは?
  • 肥料や農薬は不使用なの?
  • どんな食品に該当するのか

わたしは、ファスティング指導や食事アドバイスをしている栄養士です。オーガニック好きの方は、お買い物の参考に有機JASマークを確認されている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、「有機JASマーク」には肥料や農薬が使用されているのかや、どんな規格に基づいて認証されているのかをご説明していきます。

「有機JAS」の認証制度

まず「有機」とは、オーガニックのことです。「有機野菜」と「オーガニック野菜」は、同じ意味になります。

農林水産省で、日本農林規格(JAS規格)による検査に合格した製品にJASマークを付けることができる「JAS規格制度」を定めています。

そのうち「有機JAS規格」は、生産方法に関する規格に該当し、以下の4品目4規格が定められています。

「有機農産物」 農業による生産物のこと。穀類・野菜・果物・茶・畜産物など。
「有機加工食品」 食品になんらかの加工を施したもの。肉加工品・調味料・菓子類・冷凍食品・レトルト食品・缶詰食品・びん詰め食品・インスタント食品など。
「有機飼料」 家畜、家禽、養魚などの飼育動物に与えられる餌をいう。米やトウモロコシ、牧草など。
「有機畜産物」 家畜から生産されるもの。 乳、肉、卵およびその加工品など。

ちなみに、2022年10月1日から有機酒類に、「有機JASマーク」の表示ができるようになりました。

《参考》有機酒類について

わたし自身も有機JAS認定されたビールを飲んだことがあります。お味は好みによると思いますが、香りがよくおいしかったです。

有機JAS認定されたオーガニックビールだと思うと、少しリッチな気持ちになれるのでおすすめです。

また、オーガニックなお酒は、余分なものを体が処理する必要がないので、体への負担も軽く、酔いにくいとも言われています。

《参考》オーガニックビール

有機JASの規定

諸外国と同様に、コーデックス(食品の国際規格を定める機関)のガイドラインに準拠し、農畜産業に由来する環境への負荷を低減した持続可能な生産方式の基準を規定しています。

・有機農産物にあっては、堆肥等で土作りを行い、化学合成肥料および農薬の不使用を基本として栽培
・有機畜産物にあっては、有機農産物等の給与、過剰な動物医薬品等の使用の制限、動物福祉への配慮等により飼養
・これらの生産に当たっては、遺伝子組換え技術は使用禁止など

《参考》農林水産省:有機JAS制度について

「化学合成肥料および農薬の不使用」というのは、化学合成された肥料・農薬は使用できないが、化学合成されていない肥料は使用できるという意味です。

有機JASの食品=オーガニックなのですが、オーガニック=無農薬ではありません

「有機JASマーク」

有機JASマークは、太陽と雲と植物をイメージしたマークです。

農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないことを基本として自然界の力で生産された食品を表しており、農産物、加工食品、飼料、畜産物及び藻類に付けられています。

有機食品のJASに適合した生産が行われていることを登録認証機関が検査し、その結果、認証された事業者のみが有機JASマークを貼ることができます。

この「有機JASマーク」がない農産物、畜産物及び加工食品に、「有機」「オーガニック」などの名称の表示や、これと紛らわしい表示を付すことは法律で禁止されています。

JAS法に基づき、「有機JAS」に適合した生産が行われていることを第三者機関が検査し、認証された事業者に「有機JASマーク」の使用を認める制度です。

つまり、有機JASマークのついている商品は、「自称オーガニック」ではなく、第三者機関にて認定された「認定オーガニック」商品ということです。

有機食品の日本農林規格

続いて、有機JASの検査認証のルールについてご紹介していきます。

《参考》令和3年4月 農林水産省食料産業局

有機農産物の生産の原則

農業の自然循環機能の維持増進を図るため、化学的に合成された肥料及び農薬の使用を避けることを基本として、土壌の性質に由来する農地の生産力(きのこ類の生産にあっては農林産物に由来する生産力、スプラウト類の生産にあっては種子に由来する生産力を含む。)を発揮させるとともに、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した栽培管理方法を採用したほ場において生産されること。

これは、化学的に合成された肥料・農薬の使用はできないが、有機肥料・有機農薬の使用はできるという意味です。

オーガニック(有機栽培)は、無農薬という意味ではありません。

農業における「有機」は、主に肥料に使われる「堆肥」(たいひ)を指します。「堆肥」とは微生物の力で有機物を完全に分解した物で、一番多い原料は家畜の糞を原料としたものです。

有機農産物の生産方法の基準

・ 堆肥等による土作りを行い、播種・植付け前2年以上及び栽培中に(多年生作物の場合は収穫前3年以上)、原則として化学的肥料及び農薬は使用しないこと
・ 遺伝子組換え種苗は使用しないこと

化学的肥料や化学農薬を使用すると、その土壌に残ってしまうので、播種・植付け前2年以上または、多年生作物の場合は収穫前3年以上という期間を設けています。

遺伝子組み換えとは、生物の細胞から有用な性質を持つ遺伝子を取り出し、植物などの細胞の遺伝子に組み込み、新しい性質をもたせることです。

「育てやすさ」や「美味しさ」などのために進められている品種改良技術のひとつで、一定の基準で安全性は確認されています。

しかし、遺伝子を組み換えることで、もともと自然界に存在しない植物を生み出すことになり、自然の生態系や環境を壊してしまう可能性や、健康被害の可能性も指摘されています。

今の時点では安全とも危険とも言い難いのが現状です。研究が進むほど日々新しい情報が更新されていきます。

気になる方は、「有機JASマーク」のついた食品を手に取るのが安心ですね。

《参考》【遺伝子組み換え食品とは】メリット・デメリット・任意表示制度の改正

有機畜産物の生産方法の基準

・ 飼料は主に有機飼料を与えること
・ 野外への放牧などストレスを与えずに飼育すること
・ 抗生物質等を病気の予防目的で使用しないこと
・ 遺伝子組換え技術を使用しないこと

有機飼料(オーガニック資料)を食べることで有機畜産物になります。当たり前のことなのですが、畜産物と同様に人間も食べたもので体がつくられます。

狭い室内に閉じ込めたりなどせずに、放牧してストレスを与えずに飼育することも項目になっています。

これも人にも似たようなことが言えます。毎日、狭い部屋に引きこもって過ごすのは健康によくないですね。

畜産物は、恐ろしい扱いを受けて育っている場合があります。目をそむけたくなるような内容ですが、まるで生き物して扱われていないことがあるのです。

そのような動物たちを守る制度として「アニマルウェルフェア」という考え方も広まりつつあります。

《参考》【アニマルウェルフェア】AW認証:世界・山梨県の取り組みと現状飼育

そういった現実があることを知ると「ヴィーガン」になって、動物性の食品を食べるのをやめたり、動物実験に反対する気持ちが良く分かります。

ヴィーガンとは、ただ健康志向のベジタリアンの人たちではありません。もちろん健康が目的の人たちもいますが、動物保護や環境保護、食糧難に苦しむ人たちを守るために取り組んでいる方も多くいます。詳しくは、以下の記事でご覧ください。

《参考》【ヴィーガンとは不健康?】環境問題・飢餓・動物保護など社会問題

有機加工食品の生産方法の基準

・ 化学的に合成された添加物や薬剤の使用は極力避けること
・ 原材料は、水と食塩を除いて、95%以上が有機農産物、有機畜産物又は有機加工食品であること
・ 薬剤により汚染されないよう管理された工場で製造を行うこと
・ 遺伝子組換え技術を使用しないこと

加工品は、生の野菜や魚、肉と違って加工しているので、保存性を高めるために何らか添加物が使用されているのが通常です。

その添加物も化学的に合成されたものは極力避けて天然のもので代用したりするようばルールにしています。

添加物については「食品の裏側」という本がとても衝撃的だったので、良ければご覧ください。

《参考》【本の要約】食品の裏側(食品添加物の神様、ミートボール事件の内容)

また、原材料の95%以上を有機(オーガニック)のものにすることになっています。たくさんの食材が使われる加工品ほど、有機(オーガニック)で揃えるのが難しくなるので工夫が必要です。

また、 薬剤により汚染されないよう管理された工場で製造を行うという項目も気になりますね。

この項目があるということは、有機JAS認定されていない、通常の加工品の安全性はどのような基準なのだろうと思ってしまいますね。

【まとめ】有機JASマーク

有機とはオーガニックのことで、一定の基準に基づいて第三者機関が認定した商品に「有機JASマーク」がついて販売されています。

有機JASに認定されていないオーガニック商品もありますが、自分で色々と調べて知っていく必要があるので、「有機JASマーク」がついている商品は、一目で分かるので便利です。

また、自称オーガニック商品でなく、第三者機関に認定された「オーガニック商品」であるという点も安心できますね。

野菜や果物、加工食品、調味料などほぼすべての商品が、通常商品よりオーガニック商品の方が高価です。

ご自身の予算や生活習慣に合わせて、オーガニック商品をとりれることで、自分を労わり、自分を大切にする感覚が得られます。慌ただしい毎日に、ほっと一息つける丁寧な暮らしの要素になるかもしれません。

オーガニックや無添加にこだわった商品をまとめてあります。ショッピングの参考になれば幸いです。

《参考》オーガニック・無添加の商品カテゴリー

最新情報をチェックしよう!