【アンケート調査結果】エシカル消費・SDGs・フードロスへの意識

少しは世間に浸透してきたのかなと感じる「エシカル消費」という言葉ですが、皆さんご存知でしょうか。

  • 「エシカル消費」の意味を理解している人はどのくらい?
  • フードロスを意識している人はどのくらい?
  • どのくらいの人が、地産地消を意識している?

オーガニック好きで、エシカル消費・エシカルファッション・SDGsに興味をもってきた、わたしがご紹介いたします。

「エシカル消費」に関するアンケート調査

株式会社プラネットが、消費財や暮らしにまつわるトピックスを届ける 『Fromプラネット』 の第168号として、エシカル消費(賞味・消費期限)に関する意識調査の結果を発表しました。

株式会社プラネットは、国内1,400社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する企業です。このアンケート調査の結果をもとにお届けします。

《参考》エシカル消費(賞味・消費期限)に関する意識調査

「エシカル消費」とは

エシカルの語源、ethicalとは「倫理的な」という意味です。法律で定められているわけではないが、根底には「人間が本来持つ良心から発生した社会的規範」という一般的な定義があります。

特に「人や地球環境、社会、地域に配慮した考え方や行動」といったニュアンスで捉えられることが多い概念です。

「エシカル消費」の認知度

20代~70代以上の男女に取ったアンケートで、なんと約7割の人が「エシカル消費」という言葉を聞いたことすらないという結果です。

  • 9.0%:聞いたことがあり、内容も理解している
  • 23.4%:聞いたことがあるが、内容は理解していない
  • 67.7%:聞いたことがない

わたしは、意外に認知度が低いんだなと驚きました。皆さんはどのように捉えましたか。

誰もが知っていると言っても過言ではないスターバックスでもエシカル消費に取り組んでいて、毎月20日には「エシカルなコーヒーの日」として認知を広める活動もしています。

《参考記事》【簡単にエシカルの意味とは】消費・ファッション・スタバの取り組み

男女で比較すると、女性の方が「エシカル消費」という言葉の意味は知らなくても聞いたことがある人がやや多いという結果です。男性19.7%、女性27.1%なので、7.4%女性の方が知っている人が多いです。

「聞いたことがあり、内容も理解している」人の数も、男性8.6%、女性9.3%とあまり変わらないですね。

「SDGs」の認知度

あなたは「SDGs」という言葉を聞いたことがありますか?(お答えは1つ)

上記の質問を4000人にした際のアンケート結果です。

聞いたことがあり、内容も理解している 1818人(45.5%)
聞いたことがあるが、内容は理解していない 1432人(35.8%)
聞いたことがない 750人(18.8%)

最近はテレビでもSDGs特集がされていたり、SNSでもSDGsについて発信している人が増えたなと感じていますが、まだまだ半分以上の人が、SDGsの意味を理解していないことが分かりました。

「SDGs」とは

SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。エス・ディー・ジーズと読みます。

貧困に終止符を打ち、地球を保護し、すべての人が平和と豊かさを享受できるようにすることを目指す普遍的な行動を呼びかけています。

《参考記事》【SDGsとは何か】17の目標一覧とその意味・課題を簡単に解説

SDGsに取り組む企業例

たとえば、とてもおいしい無添加なお弁当・おかずを冷凍で宅配してくれるサービスを提供してくれる「FIT FOOD HOME」さんの取り組みを紹介します。

「⑤ジェンダー平等を実現しよう」への取り組みとして、子連れ出勤やフレキシブルな労働環境を提供しています。また、経営陣の女性参加も創業当初から実現しています。

一般的な大量調理は、大型機械を多数使うことで効率化を図っていますが、「⑦エネルギーをみんなに そしてクリーンに」を達成すべく、手作りにこだわり調理しており、調理稼働時のCO2排出量削減への貢献を実現しています。

さらには「⑩人や国の不平等をなくそう」ということで、世界的な課題とされている、フードロス問題への解決策として、完全受注生産を採用しています。食材の廃棄を出来るだけ減らし、フードロスの改善だけでなく、過剰仕入れによる食材の無駄な殺生なども発生しないよう取り組んでいます。

《参考記事》【口コミ】冷凍弁当 FIT FOOD HOME(宅配)レビュー

「地産地消」への意識

エシカル消費につながる行動のひとつに「地産地消」があります。地産地消とは、地元で生産されたものを地元で消費することです。

「あなたが住んでいる地域で生産・加工された食品と、ほかの地域で生産・加工された同じ種類の食品が売り場に並んでいた場合、あなたはどちらを選びますか」とのアンケートに全体で52.0%が「同じ値段であれば自分が住んでいる地域の食品を購入する」と回答しました。

年代別に見てみると、なんと20代の男性が地産地消の意識が高くは、10.1%が「高価であっても自分が住んでいる地域の食品を購入する」と答えました。これは他の年代や女性と比べても1位です。

ただ、「安ければ自分が住んでいる地域の食品を購入する」と答えた割合と「値段に関わらず他の地域の食品を購入する」と答えた割合を足すと1位です。地産地消を意識している人と、安いものがいいという人が1番ハッキリと別れたのが20代男性です。

やはり、金銭的な問題もあってか、年齢が上がるにつれて、「同じ値段であれば自分が住んでいる地域の食品を購入する」と回答した人の割合が増える傾向にあります。

「フードロス」への意識

次は、フードロスについての意識についてのアンケート結果です。

「あなたは『賞味期限・消費期限』が切れる前に食べ切る工夫をしていますか」と聞いたところ、「いつもしている」と回答した人が47.2%と約半数になっています。

男女で比較すると、2017年6月の調査、今回2021年の調査、どちらも女性の方が意識が高いことが分かります。「全くしていない」と回答した人は男性21.1%→15.7%と減少しており、女性も10.3%→7.7%と減っています。

年代で見てみると、年配の人ほどフードロスの意識が高いようです。

全体的にフードロスの意識が高まったと言えます。最近では、コンビニでも取り組んでいます。セブンイレブンでは「すぐにたべるなら、てまえをえらぶ。”てまえどり”にご協力ください」というメッセージが貼られています。

賞味期限が遠い後ろの方から取ってしまうとフードロスが生まれる可能性が高いので、手前取りをしてほしいということですね。

「セール品」の購入率

「スーパーやコンビニなどで『賞味期限・消費期限』を理由に安売りしている場合、あなたはどんな食品だったら購入しますか」と聞きいたアンケート調査の結果です。

まず全体で見ると「購入しない」と答えた方が、34.5%いました。どうせ買うならできるだけ新鮮なものがいいと思う方もいますよね。

  • 「賞味期限」とは、確実においしく食べられる期限。
  • 「消費期限」とは、安全に食べられる期限。

「消費期限が理由でも購入する」という人より「賞味期限が理由なら購入する」という人の方が多いので、安全性を気にして、この差が生まれたのかもしれません。

商品別に見てみると、「牛乳」「チーズ」「ヨーグルト」「ジュース」など、賞味期限が短いものほど意識される傾向にあるのかなと感じます。

男女別に見てみると、セールになっていても「購入しない」と回答したのは、女性より男性の方が多いですね。女性の方がセール好きという印象がありますが、わずかな差でそのような結果となりました。

フードロスに取り組む企業例

賞味期限間近やパッケージ変更品などの「まだ食べられる」「まだ使える」にも関わらず、訳あって処分対象になってしまう商品おつとめ品の販売をしているatara(アタラ)さんです。

日本国内で廃棄されている食品ロス(まだ食べられるのに廃棄される食品)は、643万トンにのぼります。厳密には期限が過ぎてから食べても問題がないとされる「賞味期限」を過剰に意識するあまり、過剰な食品ロスが生まれています。

「まだ利用できる商品を、使いたい人の元へ」そんな想いを実現した通販サイトです。もしご興味あれば、ご覧ください。

《公式サイト》社会から食品ロスや廃棄物を少しでも無くしたい「atara(アタラ)」

食べる際の「賞味期限」「消費期限」の意識

「あなたは食べる(料理する)際、『賞味期限』と『消費期限』を意識していますか。(お答えはそれぞれいくつでも)」という質問でも、先ほどの質問と近しい結果になりました。

「消費期限」は、多くの食品・食材で女性のほうが意識している割合が、わずかに高いという結果になりました。「レトルト食品」「カップ麺」「缶詰」で、男性が女性をわずかに上回っています。

男性の方が、調理を必要としない保存食を食べる人が多く、このような結果になったのかもしれませんね。

「賞味期限」については、すべての食品・食材で女性のほうが意識している割合が、わずかに高いという結果になりました。

【まとめ】エシカル消費のアンケート結果

「エシカル消費」という言葉の認知度が低いことが分かりました。しかし、取り組みに関しても同様ではないと思います。

「エコ」「もったいない」など類似する言葉は以前より存在しています。エシカル消費という言葉は知らなくても、賞味期限が近付いたセール品の購入などに取り組んでいる人は多いでしょう。

賞味期限が近い商品は、安全に食べられる期限はまだ先にあって、美味しく食べられる期限が近付いているということです。なので、割引価格で購入できて、かつエシカル消費につながる一石二鳥な行動ですよね。

ご興味があれば「エシカル消費」については下記の記事も参考にご覧ください。

《参考記事》【簡単にエシカルの意味とは】消費・ファッション・スタバの取り組み

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