【プラスチック資源循環促進法とは】コンビニ3社の取り組み・実績

あなたは普段、使い捨てのプラスチック製品をよく使いますか?
  • プラスチック関する法律ができるらしいが詳しく分からない。
  • わたしたちへの影響はありそう?
  • 各コンビニで、どんな取り組みをしているの?
わたしは、オーガニック食品やオーガニックコスメが好きな栄養士です。本記事では、プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(プラスチック資源循環促進法)についてご説明します。

【プラスチック資源循環促進法】とは

「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」は、2021年6月の国会で可決・成立しました。2022年4月1日より「プラスチック資源循環促進法」として施行される法律です。
プラスチックを扱う事業者や自治体が、「3R+リニューアブル」を意識した仕組みを作ることを目的としています。
《 3R 》
リデュース(Reduce) ごみの量を減らす
リユース(Reuse) 再利用する
リサイクル(Recycle) 資源として再び利用する
《リニューアブル》
リニューアブル(Renewable) 再生可能資源に替える
具体的には、プラスチックごみの量を減らし(リデュース)、再利用(リユース)や再資源化(リサイクル)を積極的に行うことで、国として気候変動や海洋ごみ問題に取り組んでいくという措置です。
同時に、使い捨てのスプーンやストローといったプラスチック製品を再生可能資源に置き換える(リニューアブル)ことで、資源の循環を促してサステナブルな社会を目指します。
単にプラスチックの廃棄量を減らそうと呼びかけているのではなく、「捨てることが前提にならない社会活動を行おう」という取り組みになっているのが特徴です。
これはまさにSDGs促進の一環といえますね。持続可能な社会を作っていこうということです。

捨てプラスチック製品の使用削減を義務化

使い捨てのプラスチック製品を年間5トン以上扱う事業者に削減を義務付けています。
下記の12製品に関し削減目標を定め、必要な対策を取るよう促しています。
《対象12製品》
フォーク、スプーン、ナイフ、マドラー、ストロー、ヘアブラシ、くし、かみそり、シャワー用キャップ、歯ブラシ、ハンガー、衣類用カバー
対策が不十分な場合は、国が是正するよう命令や指導を行い、従わなければ罰金が科されます。

コンビニの取り組み

上記の通り、義務化することで大手コンビニ各社では取り組まざるをえなくなりました。
無料で提供しているスプーンやフォークのプラスチック使用量を減らすなどの対応を進めています。有料化するという噂もありましたが、当面は見送る方針のようです。
だからと言って今まで何の取り組みもしていないということではありません。各社コンビニは色々な取り組みをしていきていますので、次の章で詳しくご紹介します。ご紹介するのは大手3社のコンビニです。
  • セブンイレブン
  • ファミリーマート
  • ローソン

【プラスチック資源循環促進法】その背景

近年、地球規模の問題として大きく取り上げられている海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化問題、諸外国の廃棄物輸入規制などの幅広い課題に対応するため、2019年5月に「プラスチック資源循環戦略」が策定されました。
この「プラスチック資源循環戦略」の取り組みとして、2020年7月にレジ袋の有料化がスタートしました。今ではエコバッグを持ち歩く人をよく見かけるようになりましたね。コンビニでもレジ袋を断って、袋なしのまま持ち帰る方も見かけることがあります。
そして、今年2022年4月から「プラスチック資源循環促進法」がスタートします。プラスチックは、壊れにくい、軽い、安いなど、プラスチックは非常に使い勝手の良い便利な素材です。
製品包装やレジ袋、ストローやスプーン、フォークといった使い捨てのカトラリーなど、日常の多くの場所でプラスチックは使われています。身近な場所だと、コンビニやスーパーで手にすることが多いかと思います。
使い勝手に優れたプラスチックですが、海洋プラスチックごみの増加や気候変動といった環境問題にも大きく関わっています。

海洋プラスチックごみ

海洋プラスチックごみについては、SDGsでも解決すべき17目標のひとつとして掲げられています。目標14「海の豊かさを守ろう」の項目に該当しますね。
プラスチックの生産量は世界的に増大しており、1950年以降生産されたプラスチックは83億トンを超えています。
また、生産の増大に伴い廃棄量も増えており、63億トンがごみとして廃棄されたと言われています。現状のペースでは、2050年までに250億トンのプラスチック廃棄物が発生し、120億トン以上のプラスチックが埋立・自然投棄されると予測されています。

大手コンビニ3社の取り組み

全ての情報を網羅できていない可能性がありますが、ご参考になればと思い、比較表にしてみました。おおよその活動と方針は、こちらで確認ができます。

セブンイレブン ファミリーマート ローソン
取り組み時期と内容 2020年10月「GREEN CHALLENGE 2050」宣言。2030年、および2050年に向けた中長期目標を掲げる。 2020年2月に「ファミマecoビジョン2050」策定。2030年および2050年に向けた中長期目標を掲げる。 2020年7月「ほっと やさしい プロジェクト」策定。2030年までの目標を掲げる。
スプーン・フォーク 2022年4月から、植物由来素材を30%配合した環境配慮型のスプーンやフォークを導入。

沖縄県内の全店舗で先行して植物由来素材を30%配合したスプーン、フォークを導入していた。

今回全国の店舗で環境配慮型のスプーンやフォークを導入することで、石油由来のプラスチック30%削減を目指す。

持ち手の部分を穴の開いたデザインとした軽量化タイプのスプーンとフォークで、年間約87トンのプラスチックの削減効果が見込まれる。

これからプラスチックのスプーンやフォークを休止して、カトラリーの取り扱いを集約化していく。年間で約260トンのプラスチックが削減される見込み。

生分解性プラスチック製スプーン・フォークの取り扱い地域を拡大。

「プラスチック製穴開きスプーン・フォーク」の採用とスプーンの「木製」との選択制を導入。
2022年上期中の全店導入を目途に、穴開きスプーンとフォークを順次展開。まずは4月1日より東京都内の直営店3店舗で開始。
年間で約67トンのプラスチック使用量削減が図れる見込み。
木製スプーンは、同様に4月1日(金)より関東と近畿地区の希望店舗から開始。
マドラー プラスチックへの取り組みは現段階でされていない様子。 ファミマカフェ用のマドラーは、2020年3月以降、本体は木製、外装の袋は紙製に変更。年間約80トンのプラスチック使用量の削減効果 プラスチックへの取り組みは現段階でされていない様子。
ストロー 2019年11月には、100%植物由来で生分解性を有するストローを約10,000店に導入。残る11,000店においてはFSC認証を取得した紙製ストローを導入。 全店舗で、生分解性プラスチック製ストローと、バイオマス5%配合したストローを取り扱いできるようにして、各店舗で選択可能。 カップ飲料に付属のストローを、一部に植物由来のバイオマスプラスチックを使用したものに切り替える。
容器・販売促進表示物など 「カップデリ」の容器のフタを「トップシール」に変更。2020年度約203トンのプラスチックを削減

「チルド弁当」の容器をプラスチックから紙製に切り替え、2020年度は約406トンのプラスチックを削減

独自製法と植物由来のバイオマス樹脂を配合し、従来の素材より石油由来プラスチック量を約12%削減。

アルミパック素材からノンアルミパック素材に変更。原材料調達や製造工程における1本当たりのCO2排出量が、従来品と比較して約12%減少。年間で約250トンのCO2排出量削減効果がある。

オリジナル商品のおにぎりやパンのパッケージ印刷に「ライスインキ」を使用して、年間約108トンのCO2排出量削減効果

2020年3月より一部商品のカップフィルムを無くし、カップへのラベル直接印刷に変更することで、年間約124トン削減

2020年4月から、サンドイッチの包材を12.5%薄くし、サイズも小さくし、プラスチック使用量を減らした。年間約90トンのプラスチック削減効果の見込み。

2020年4月までに、サラダ容器の環境配慮型への切り替えを完了し、石油系プラスチックを年間約900トン削減の見込み。

2020年6月から、ヨーグルト飲料の容器をプラスチック製から紙製に変更。年間約610トンのプラスチック削減効果の見込み。

2021年6月より、パスタの一部容器をバイオPPを使用した容器に変更。
※「バイオPP」とは、原料として植物などの再生可能な有機資源を使用するポリプロピレンの略称。
マスバランスアプローチによるバイオPP容器を使用した商品化は、日本初の取り組み。

2019年5月~順次、カップをプラスチック素材から紙素材へ変更。
2019年5月~冷し麺の容器を再生PET素材に変更。2020年4月~おにぎりの包材を植物由来の原料に変更。
2020年5月~ドリンクヨーグルト全品のカップをプラスチック製から紙製に変更。
2020年10月~わっぱ風弁当の本体に紙製容器を採用。
2020年11月~順次、「Choi」シリーズに紙容器を採用。
2020年11月~順次、ナチュラルローソン菓子の一部商品を、包材の一部をプラスチックから紙に変更。2021年1月~まちかど厨房の弁当の容器を紙製に変更。
2021年3月~「これが弁当シリーズ」の容器の一部をプラスチックから断熱性のある発泡容器に変更。
2021年4月~サンドイッチ(三角サンド)の包材の一部に植物由来の原料を使用することや包材の厚みを薄くするなど仕様を変更。
セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンの大まかな活動は、把握できたと思います。細かい表になってしまって恐れ入ります。
続いて、各社の取り組みについて個別に、少し詳しくご紹介していきます。


セブン- イレブン・ジャパン

環境に配慮した容器・包装の導入を進めています。商品の容器・包装は、商品を保護したり、原材料などの情報を表示したりする重要な役割がありますが、商品使用後には廃棄物となってしまいます。
セブン&アイグループでは、環境宣言「GREEN CHALLENGE 2050」において、2030年までにオリジナル商品(セブンプレミアムを含む)で使用する容器包装を50%、2050年までに100%環境配慮型素材にすることを目標として掲げ、容器・包装に係る環境負荷の低減を推進しています。
また、2022年4月1日から植物由来素材を30%配合した環境配慮型のスプーンやフォークを導入します。

プラスチック使用量削減の取り組み

「カップデリ」の容器のフタを「トップシール」に変更

セブン-イレブン・ジャパンでは、サラダシリーズ「カップデリ」の容器のフタを「トップシール」に変更しました。これにより、2020年度プラスチック削減量は約203トンになりました。
2018年度にカップデリ本体蓋容器へ使用したプラスチック重量との比較して、従来の容器に比べ1個当たり約25%のプラスチック使用量を削減したことになります。
普段セブンイレブンを利用する方であれば、「カップデリ」のフタが変わったことは記憶に新しいと思います。この取り組みは、プラスチック削減のためだと知っていましたか。

石油由来プラスチック量を約12%削減

商品容器以外の取り組みでは、セブン-イレブン店内に設置するプラスチック販売促進表示物の一部で、独自製法と植物由来のバイオマス樹脂を配合することで、従来の素材より石油由来プラスチック量を約12%削減しました。
このように、食品ロスや環境など自分以外にも配慮した商品を購入することは「エシカル消費」といえますね。

エシカルの語源、ethicalとは「倫理的な」という意味です。法律で定められているわけではないが、根底には「人間が本来持つ良心から発生した社会的規範」という一般的な定義があります。特に「人や地球環境、社会、地域に配慮した考え方や行動」といったニュアンスで捉えられることが多い概念です。

リサイクル可能な包材への変更

2015年7月からは、「セブンプレミアム」の紙パックの酒類各種を従来のアルミパック素材からノンアルミパック素材に変更しました。
この変更により、容器は紙パックとしてのリサイクルが可能となります。また、原材料調達や製造工程における1本当たりのCO2排出量が、従来のアルミパックと比較して約12%少なくなります。
なお、この取り組みにより、年間で約250トンのCO2排出量削減効果があり、これは杉の木約18,000本分のCO2吸収量に相当します。

バイオマス原料の活用

セブン‐イレブン・ジャパンでは、2015年度から、店舗のチルドケースで販売しているオリジナルの「サラダカップ容器」を、石油由来のPET容器から「環境配慮型PET(リサイクルPET、バイオマスPET)」を配合した容器へ切り替えています。
同様に、イトーヨーカドーでも、カットフルーツ用の容器や弁当容器には、原料の一部に植物性由来の原料が使用されているバイオプラスチック容器を使用しています。

パッケージ印刷に「ライスインキ」を採用

セブン-イレブン・ジャパンは、2016年4月より、店舗で販売している「おにぎり」のパッケージの印刷に、米ぬかから抽出する米ぬか油の非食用部分を原料とする「ライスインキ」を使用しています。
「ライスインキ」は、従来の石油を原料としたインキと比較し、年間約60トンのCO2排出量を削減するなど環境負荷の低減となります。
また、原料となる米ぬか油には国産の米ぬかを使用しており、パッケージにおける地産地消の取り組みにもつながっています。
さらに、2016年12月には、セブン-イレブンのオリジナルパンのパッケージのフィルムとインキを植物性由来のものに変更しました。これにより、従来の石油を原料としたパッケージと比較し、年間約108トンのCO2排出量削減効果があります。

紙製容器を導入

セブン- イレブン・ジャパンでは、2020年6月から、首都圏で販売する「チルド弁当」の容器を従来のプラスチック製から紙製に切り替えており、順次全国へ拡大中です。
この取り組みにより、従来のプラスチックを使用した容器と比較し、2020年度は約406トンのプラスチックを削減、2021年度は約800トンのプラスチックを削減する目標です。
また、サンドイッチのパッケージのフィルム素材を使用していた部分に、紙素材を組み合わせることにより、プラスチック使用量を約40%削減しました。

容器・包装に間伐材を利用

「セブンプレミアム」のカップスープやヨーグルト飲料の一部の容器・包装に「セブンの森」の間伐材を利用しています。
日本では整備されずに放置された人工林が多く、CO2排出量の吸収など森林が持っている機能が十分に果たされていない現状があります。
間伐材の利用は、健全な森づくりと地球温暖化防止に貢献できます。

「セブンカフェ」の環境配慮

多くのお客様からご支持いただいているセブンカフェでは、さまざまな方法で環境配慮を進めています。
たとえば、ホットカップの外側のスリーブ部には間伐材を使用しています。アイスカップにはリサイクルPETを配合した素材を採用しています。そのほか、軽量化・薄肉化などで限りある資源の使用を削減しています。
また、2017年度から、一部の店舗から回収したコーヒーかすをリサイクルした「消臭除菌剤」を開発し、セブン-イレブン店舗での清掃用として導入しています。
さらに、2019年11月には、100%植物由来で生分解性を有する、株式会社カネカのバイオポリマー「PHBH®」を採用したセブンカフェ用のストローを約10,000店に導入しました。
また、残る11,000店においてはFSC認証を取得した紙製ストローを導入しています。セブン‐イレブン全店において石油由来のプラスチック製ストローの配布量削減に取り組み、セブンカフェの環境対応を推進しています。


ファミリーマート

ファミリーマートでは、プラスチックの削減を重要な社会的課題であると認識し、プラスチック使用量の削減や環境に配慮した素材への切り替えなど、様々な取り組みを進めていました。
このたび、4月に施行されるプラスチック資源循環促進法にあわせて、新たな取り組みを実施することにしています。

「ファミマecoビジョン2050」の概要

ファミリーマートは、2020年2月に「ファミマecoビジョン2050」を策定し、持続可能な社会の実現に貢献するため、2030年及び2050年に向けた中長期目標として、3つのテーマに基づき数値目標を設定しています。
  1. 「温室効果ガス(CO2排出量)の削減」
  2. 「プラスチック対策」
  3. 「食品ロスの削減」

① 温室効果ガス(CO2排出量)の削減

温室効果ガスの削減をテーマに、店舗運営に伴うCO2排出量を1店舗当たり下記のようにしていく目標です。

《数値目標》
2030年 2050年
50%削減 100%削減

※2013年対比

省エネ型機器の導入により、店舗の電気使用量を抑制し、CO2排出の削減を進めています。

② プラスチック対策

オリジナル商品の環境配慮型包材・容器の使用割合を下記のようにしていく目標です。

《数値目標》
2030年 2050年
60% 100%
容器・包材に植物を原料にしたバイオマスプラスチックや再生PETを配合するなど、環境配慮型素材の使用を進めています。
なお、レジ袋等の用度品を含めた環境配慮型素材割合は2030年度までに70%の水準を目指しています。

③ 食品ロスの削減

下記の通り食品ロスの削減を進めていく目標です。
《数値目標》
2030年 2050年
50%削減 80%削減
※2018年対比
商品の発注精度の向上や容器包装の改良等によるロングライフ化を進めることで、食品ロスの削減を推進します。
なお、発生した食品廃棄物は、食品リサイクルループなどの取り組みにより資源の有効活用につなげます。

カトラリー集約化について

プラスチックの削減に向けて、店頭で配布しているフォークと先割れスプーンの配布を休止し、カトラリーの取り扱いを集約化しています。集約化に先立ち、2022年3月10日(木)から、東京都内10店舗で実証実験をしています。

実証実験は、約1か月を予定しており、店舗オペレーションや売上への影響、お客さまの声などを検証し、今後の実施店舗拡大などを決定します。※実証実験の期間は、延長する可能性があります。

今回の実証実験により、箸などの代替品への移行やお客さまのマイカトラリーの利用が促進され、全店で同様の取り組みが実施された場合は、プラスチックの使用量は年間で約260トン削減される見込みです。※フォークのプラスチック使用量は軽量化フォークとの比較となります。

また、実証実験の実施店舗では、竹製のマイカトラリーセットを販売し、お客さまのマイカトラリー利用促進についても取り組みます。

生分解性プラスチックのカトラリー導入

100%植物由来の原料を使用した生分解性プラスチックを使用したカトラリーの導入拡大についてご紹介します。

スプーン

生分解性プラスチック製スプーンの取り扱い地域を拡大しています。

現在、持ち手の部分を穴の開いたデザインとした軽量化スプーンを全店舗で導入していますが、東北地方(福島県除く)と関東の一部店舗約1,100店では、生分解性プラスチック製スプーンも導入し、各店舗で自由に選択できるようにしております。

2022年3月15日(火)からは、生分解性プラスチック製スプーンの導入エリアを、関東全域と福島県の店舗にも拡大し、合計約7,300店で取り扱いを選択できるようにいたします。導入エリアは、今後順次拡大していく予定です。※一部地域では取り扱い状況が異なる場合があります。

フォーク

現在、関東の一部店舗で生分解性プラスチック製フォークを導入しています。

該当店舗では、持ち手の部分に穴を開けた軽量化フォークと取り扱いを選択できるようしております。

これからは選択できる形にしていく方針のようです。わたしは、まだ従来型しか使用したことがないのですが、新しいタイプは使いにくいだとか不便になる点があるのでしょうか。実際に使ってみたいと思いました。

ストロー

全店舗で、生分解性プラスチック製ストローと、バイオマス5%配合したストローを取り扱いできるようにしており、各店舗で選択できるようにしています。

このような取り組みを行っていることを多くの消費者に理解してもらう必要があります。何も知らないと「前の方が良かった」「なんでこうなったんだ」とあらぬ誤解を生む可能性もあります。

啓発活動について

プラスチック製カトラリーの使用抑制に向けた促進活動を行っているのでご紹介します。

店舗での啓発用掲示物

2022年4月1日(金)から、レジカウンターにて、プラスチック製カトラリーの使用抑制を啓発するための、ファミリーマートオリジナル掲示物を掲示します。
その他、3月22日(火)からは店内放送、4月1日(金)からはレジ液晶画面でも、啓発のための案内を実施いたします。※一部店舗では異なる場合があります。

啓発メッセージ入りのレジ袋の配布

2022年3月29日(火)から全店で「プラスチック削減のために、スプーン、ストロー等がご不要な方はお申しつけください」の啓発メッセージを記載したレジ袋を、数量限定で配布します。
環境をイメージした薄いグリーンのレジ袋で、ファミリーマートの環境に関する取り組みを紹介するホームページにつながるQRコードも掲載しております。※店舗により取り扱い状況が異なる場合がございます。

店頭でのお声がけの継続

レジ接客時に、スプーン、フォーク、ストローなどのカトラリー類の必要の有無を確認することを、推奨オペレーションとして実施しておりますが、今後も継続して実施します。

みなさんもファミマで買い物をするときは、そのような声かけを耳にすることになりそうです。

既存の取り組み

もともと取り組んでいたこともご紹介していきます。

軽量化タイプのスプーンとフォークの導入

プラスチック使用量の削減を目的に、持ち手の部分を穴の開いたデザインとした軽量化タイプのスプーンとフォークを導入しています。
スプーンは、2021年5月から順次導入し、現在全国の店舗で取り扱っています。フォークは、2022年1月に一部地域から導入を開始していて、全店に取り扱いを拡大しています。
従来品と比較し、スプーンで約12%、フォークで約8%、プラスチックの使用量が削減されており、軽量化前と比較すると、スプーンとフォークの合計で年間約87トンのプラスチックの削減効果が見込まれます。

マドラー本体の木製化、外装を紙製に変更

「ファミマカフェ」用のマドラーは、2020年3月以降、本体は木製、外装の袋は紙製に変更しています。変更前と比較して、年間約80トンのプラスチック使用量の削減効果となりました。


ローソン

ローソンでは、2020年7月より「ほっと やさしい プロジェクト」に取り組んでいます。

「ほっと やさしい プロジェクト」では、SDGsが目指す姿に貢献すべく、レジ袋や容器包装のプラスチック削減、食品ロスの削減、CO2排出量の削減などの環境課題に対応した取り組みを進め、ローソンの2030年目標(KPI)の達成を目指します。

CO2(二酸化炭素)の排出量を減らすために

ローソンでは、脱炭素社会を目指し、CO2排出量を削減するために店舗において省エネタイプの要冷機器の導入や省エネ10か条の徹底など、店舗の電気使用量の削減に取り組んでいます。また、店舗への商品を配送するときのCO2排出量の削減にも取り組んでいます。

店舗 ・新店への省エネタイプの要冷機器の導入
・既存店における機器の定期的な交換
・再生可能エネルギーの活用
・店舗における省エネ10か条の徹底
・環境配慮モデル店舗の展開
配送トラック ・バイオ(B5)燃料、EV(電気自動車)車両、エコタイヤの導入
・店舗配送ルートの効率化

食品ロスを減らすために

食品ロス削減対策

店舗 ・セミオート発注(半自動発注)システムによる余剰食品の発生の抑制
・商品の値引き販売による売り切りの推進
・恵方巻などの催事商品の予約販売の促進
商品 ・容器の工夫などによる賞味期限の延長
・サラダ・漬物などの原材料に規格外野菜を活用
米飯類の工場 ・製造工程における余剰食品の発生を抑制
配送センター ・適切な商品管理により余剰食品の発生を抑制、店舗への納品期限の切れた商品のNPO団体等への寄贈

再生利用

店舗 ・売れ残り食品の飼料化・肥料化(家畜のエサや野菜などに与える肥料に加工)

プラスチック製レジ袋を減らすために

2020年7月1日より、地球環境を守る取り組みの一環として、日本全国でプラスチック製レジ袋の有料化が義務づけられました。

ローソンはこれに基づき、レジ袋を有料化するとともに、植物由来の素材を30%配合してプラスチックの削減に努めていきます。また、マイバッグを持参を促進するため、2007年から繰り返し使え、携帯できるバッグの普及も進めています。

これらの取り組みを通じ、2030年の目標である「プラスチック製レジ袋100%削減」の達成を目指しています。

2020年7月1日からのレジ袋の展開概要

  • 種類:S・L・弁当用の3サイズ※
  • 価格:標準価格1枚3円(税込)(全サイズ共通)※
  • 仕様:植物由来の素材配合30%

※上記以外のサイズ・素材・価格の取り扱いがある場合があります。

容器包装のプラスチックを減らすために

オリジナル商品のおいしさや品質を確保しながら、プラスチック製容器の紙製への変更や減容化などに取り組んでいます。素材についても植物由来の素材を一部使用するなどしてプラスチック使用量の削減に取り組んでいます。

プラスチック削減の取り組み一覧

MACHI cafe(マチカフェ)アイス用カップを紙素材に変更

2019年5月~順次

・カップをプラスチック素材から紙素材へ変更。 ※一部異なる店舗があります。
・ストローを使用しないで飲めるカバーフタ(リッド)に変更。

冷し麺の容器を再生PET素材に変更

2019年5月~

・一部の冷し麺容器を、通常のPET素材から再生PET素材を配合したものに変更。回収されたペットボトルなどを再生利用。

おにぎりの包材を変更

2020年4月~

・手巻おにぎり、直巻おにぎり、セットおにぎりの包材について、植物由来の原料を使用することや包材の厚みを薄くするなど仕様を変更(一部商品を除く)。

オリジナルドリンクヨーグルト全品を紙カップに変更

2020年5月~

・ドリンクヨーグルト全品のカップをプラスチック製から紙製に変更。※フタは除きます。
1本当たりのプラスチック使用量を平均約15g削減。
・商品に貼付しているストローを、一部に植物由来の素材を配合したストローに変更。

わっぱ風弁当の本体に紙製容器を採用

2020年10月~

・曲げわっぱのお弁当をイメージしたわっぱ風弁当の本体に紙製容器を採用。(フタはプラスチック)

調理麺などの容器に紙容器を採用

2020年11月~順次

・手軽に召し上がれる小容量タイプの「Choi」シリーズ。調理麺などの容器に紙容器を採用。

ナチュラルローソン菓子で紙製包材を採用

2020年11月~順次

・ナチュラルローソン菓子の一部商品で、包材の一部をプラスチックから紙に変更。

まちかど厨房の弁当の容器を紙製に変更

2021年1月~

・ご飯の上におかずを盛った丼タイプのまちかど厨房の弁当の容器を紙製に変更。(フタはプラスチック製)

従来のプラスチックから断熱性のある発泡容器に変更

2021年3月~

・「これが弁当シリーズ」の容器の一部を従来のプラスチックから断熱性のある発泡容器に変更。

サンドイッチ(三角サンド)の包材を変更

2021年4月~順次

・包材の一部に植物由来の原料を使用することや包材の厚みを薄くするなど仕様を変更。

《参照》ほっと やさしい プロジェクト

ナチュラルローソン

ナチュラルローソンでは、プラスチック削減取り組みの一環として、2020年8月から洗剤の量り売り実験を一部店舗で開始しました。
好評だったため、シャンプーやハンドソープなどにも拡大し、さらに2021年7月からは初めて食品の量り売りを「ドライフルーツ」と「ナッツ」で開始しました。

【まとめ】コンビニ3社の取り組み

各社、様々な取り組みをしていることが分かります。プラスチック以外にも食品ロスやCO2削減への取り組みなどもしていることが分かりました。

2019年5月に「プラスチック資源循環戦略」が策定されたこともあり、2019年頃から各社がそれぞれの取り組みに着手し始めたのかと思います。

本記事の前半に、各社の比較表もあるので、各社の詳細取り組みを見た後に確認すると頭がスッキリするかもしれません。

各コンビニのパッケージや容器のデザインが徐々に変わっていった歴史を感じます。当時は「デザインを良くするため」くらいに思っていました。しかし実は、プラスチック削減施策という目的があったことが分かりました。

物事を知っていると、捉え方も変わりますね。

下記では、エコやエシカルな商品をまとめているので、良ければご覧ください。

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