あなたは、「花粉症」を治したいと思いませんか?
- 抗生物質のせいで花粉症になる?
- 花粉症の薬は効果ある?
- 間違った花粉症対策とは
わたしは、健康志向な栄養士です。食事指導やファスティング指導をしています。
お悩みの方も多い「花粉症」に特化した本の要約を紹介していきます。著書「東大の微生物博士が教える 花粉症は1日で治る!」は、4記事にわたってご紹介します。
本記事では「②間違い対策」についてご紹介します。「①酪酸菌」からご覧になりたい方は以下になります。
《参考》【本の要約①】東大の微生物博士が教える 花粉症は1日で治る!酪酸菌
花粉症をはじめとしたアレルギーやアルツハイマーなども、腸活が関係しているということです。
実は、わたし自身も花粉症なので、これをきっかけに克服しようと思っています。皆さんも一緒に取り組んでみませんか?
花粉症になる人とならない人
アレルギーの原因物質が肌の傷から体に入っても、これが日常的に食べているものならアレルギーは起きません。
以前の医学界では2015年まで「アレルギーを治すには原因食品を食べさせない」という認識が当たり前でした。
ところが、2015年2月に米国のヒューストンで開かれたアメリカアレルギー学会で、ギデオン・ラック博士が「子どものピーナッツアレルギーを予防するには、小さいころからピーナッツを食べさせる方が良い」と報告しました。
この発表によって、「アレルギーを治すには原因食品を食べさせる」に変わりました。
この報告は、食べているものにはアレルギーができないということです。言い換えれば、花粉症だからと言って、マスクやゴーグルをして花粉を避けていても花粉症はよくなりません。
極端なことを言うと、毎日少しずつ花粉を食べれば良いのです。
なぜ花粉症になるのか
「花粉症はアレルギー体質の人がなる」という人がいますが、これは間違いです。
アレルギーは抗生物質が腸内フローラを攪乱したことで起こります。1950年以降に生まれた、ほぼすべての人に抗生物質が処方されています。
抗生物質で腸内フローラを攪乱されても「フラクトオリゴ糖」などの食物繊維をたくさん食べて「Tレグ細胞」を増やせば、アレルギーは発症しません。
「Tレグ細胞」とは、免疫の司令塔で、何を攻撃するかを決める細胞です。
《参考》天然チコリ由来 フラクトオリゴ糖
花粉症を治すメリット
- アトピー・うつにもならない
- 認知症予防でもある
- 長生きできる
花粉症を治すメリットも何も、花粉症の方は今すぐにでも治したいですよね。そして花粉症が治れば、それ以外にも付加価値がついてくるので、3項目について詳しく紹介していきますね。
① アトピー・うつにもならない
花粉症はフラクトオリゴ糖などの食物繊維をたくさん食べて「Tレグ細胞」を増やせば治ります。
「アトピー性皮膚炎」も花粉症と同じ1型アレルギーなので、花粉症を治せば同時によくなるでしょう。
ただし、皮膚科医が頻繁に処方するステロイドの塗り薬を大量に使用した人は難治性アトピー性皮膚炎になり、これは簡単には治りません。
うつの炎症は、1型アレルギーの炎症とは異なりますが、「Tレグ細胞」が増えれば、すべてのタイプの炎症を抑えますので、花粉症を治せば同時によくなります。
また、アトピー性皮膚炎やうつは、菓子パン、ハンバーガー、スナック菓子類、スイーツ類、カップラーメン、コンビニ弁当などを頻繁に食べている人がなりやすい傾向にあります。
なぜなら、これらの食品にはビタミンやミネラルが不足しているからです。
ビタミン、ミネラル、タンパク質の不足がアトピー性皮膚炎つうつを悪化させますので気を付けてください。
② 認知症予防でもある
花粉症の人は、「Tレグ細胞」が少なくなっています。
高齢者で、既に脳の神経細胞にアミロイドβが蓄積してしまった人では、Tレグ細胞が少ないと脳の免疫細胞「ミクログリア」が神経脂肪を攻撃するようになります。これが、アルツハイマー病の最終段階です。
しかしながら、フラクトオリゴ糖などの食物繊維をたくさん食べてTレグ細胞を増やしておけば、「ミクログリア」の攻撃を抑えることができます。
つまり、花粉症を治せば、アルツハイマー病も予防できるということを意味しています。
③ 長生きできる
著書「100歳まで元気な人は何を食べているか」の中で、100歳まで元気で長生きしている人の便は「酪酸菌」を大量に含んでいると書いています。
百寿者はすべて、大腸の「酪酸菌」が多く、全身の炎症が抑えられているようです。
大腸の「酪酸菌」を増やせば、脳の炎症が抑えられ、常にリラックスした状態になります。
また、慢性的な炎症がある人は、すべての臓器の老化が進みます。フラクトオリゴ糖などの食物繊維をたくさん摂って「酪酸菌」を増やすことが重要なのです。
《参考》天然チコリ由来 フラクトオリゴ糖
抗生物質の飲みすぎで、花粉症になる
大腸には約1000種類の細菌が生息していて、細菌数はおよそ100兆個と言われています。
マウスを用いた実験では、抗生物質2錠を与えると、およそ80%の種類の腸内細菌が消失することが分かっています。
実は、抗生物質が人の腸内フローラを攪乱すると、成長が促されます。つまり、身長が大きくなるのです。
日本では、1950年代以降に大量に抗生物質を使用するようになりましたが、この時期から子どもの平均身長は急激に伸びました。
抗生物質が家畜の成長を速めることも昔から知られています。大量の抗生物質が家畜の成長促進に使われてきました。
抗生物質を頻繁にとっている人は、腸内細菌の種類が極度に減少しており、花粉症だけでなく自己免疫疾患を含めたアレルギーを起こすリスクが上がっています。
フラクトオリゴ糖などの食物繊維を食べても、すぐに種類は増えませんが、抗生物質をとらない生活を10年、20年と続ければ、種類も増加して、良好な腸内フローラを得ることができます。
抗生物質は、細菌感染によって高熱が出たときにだけ使うようにしてください。
アレルギーを増やす要因
糖質は血糖値を上げるので、中毒になります。脳からドーパミンやセロトニンが出るからです。
当然、人々は糖質をたくさん含んだ食品を好みます。
糖質を多く含んだ精米、ふすまを取り除いた小麦粉、不純物を取り除いた砂糖などの糖質過多の食品には、ビタミンとミネラルがほとんどないだけでなく、食物繊維もほとんど含まれません。
そもそも、これらのも穀物は全粒で食べたとしても、「酪酸菌」を増やす食物繊維をほとんど含んでいません。
「酪酸菌」を増やす食物繊維は、根菜類や葉物野菜に含まれています。
わたしたちの祖先は、新石器時代の以前には、根菜類、野草、海藻、小動物、魚介類、木の実を食べて生活していました。この食事は、酪酸菌を増やす食物繊維が大量に含まれていたのです。
人類が創ってきた農業と食文化が、大腸の「酪酸菌」を減らす1つの原因になっています。
花粉症対策の9割は間違い
花粉症は1970年代以降に急速に増加し、4000万人以上の人が毎年くしゃみ、鼻づまりで苦しんでいます。
治療のために病院に通院している人も、ほとんどまったく治っていないはずです。それは、現在の治療が、症状を抑える対症療法だからです。
実は「医学」は、花粉症を治せないばかりか、関節リウマチやクローン病などの自己免疫疾患の一つたりとも治せるようになっていません。
つい最近までの医学は、自己免疫疾患とアレルギーは大腸が原因となって起こる疾患だということに感心すら示していませんでした。
体の内部の治療の取り組むのが医学、一方で腸内細菌は体の外に存在するものだからです。
現在でも、腸内フローラや、腸内フローラを作る食べ物、健康について研究する医者はほとんどいません。
アレルギー薬は効くのか?
花粉症を対象としたアレルギー薬には、以下の3種があります。
- 抗ヒスタミン薬
- 抗ロイコトリエン薬
- 鼻噴霧ステロイド
②抗ロイコトリエン薬と、③鼻噴霧ステロイドは、残念ながら即効性がなく、効くのに1週間くらいかかることもあります。
よって、ほとんどは①抗ヒスタミン薬が処方されます。
ただし、猛烈な眠気を催します。それでは使いものにならないので、副作用を抑えた第二世代の抗ヒスタミン薬が開発され、現在はこれが使用されています。
薬によって程度は異なりますが、最も眠気の弱い「アレグラ」が人気です。しかし、第二世代の薬でも、眠気に襲われます。
「フラクトオリゴ糖」などの食物繊維を摂って、酪酸菌を増やし「Tレグ細胞」を増やせば、アレルギー反応が発生しません。これからは、抗アレルギー薬は使われなくなり、フラクトオリゴ糖による治療が中心になるでしょう。
《参考》天然チコリ由来 フラクトオリゴ糖
「ビタミンD」
何人かの医者が「花粉症の改善にビタミンDが有効である」という本を出版しています。
ビタミンDはすべての細胞を元気にし、免疫力を上げるすばらしいビタミンです。
また、太陽光をほとんど浴びない現代人は、ほとんどの人がビタミンD不足ですから、サプリメントで摂ることをおすすめします。
しかし、花粉症対策のためにビタミンDを摂る必要はありません。
フラクトオリゴ糖をたくさん食べれば5~6時間後に、花粉症の症状はほぼ抑えられます。
レーザー照射の効果は1シーズン
花粉症の治療は、手術でも行われています。ところが、鼻の粘膜はすぐに再生しますので、レーザー治療は1シーズンしか効果がありません。
フラクトオリゴ糖などの食物繊維をたくさん食べて、酪酸菌を増やせば、高額な治療費を出さなくても花粉症はほぼ完全に抑えられます。
舌下免疫療法は1種類しか効かない
花粉症対策の根本治療として流行しているのが「舌下免疫療法」です。その理由は保険が適用されたからです。
これは、花粉のエキスが入った液を舌の裏側に塗ることによって、花粉を体内に吸収させる治療法です。舌の裏側にはたくさんの毛細血管があるため、粘膜を通して成分が吸収されていきます。
花粉を直接体内に入れると花粉を攻撃しないようにする制御性T細胞が増え、花粉症にならないという理論です。
ところが、この絶対的治療法にも多くの弱点があります。花粉症になる3か月前以上も前から治療を始めなければ間に合わないということです。
しかも、毎日スギ花粉の入った成分を下に入れなければなりません。多くの人たちが試していますが、10~20%の人には効かないのです。
また、通院期間、服用期間も長く、費用もかかります。
さらに、最大の欠点があります。舌下免疫療法は、スギ花粉ならスギ花粉、ヒノキ花粉ならヒノキ花粉と、たったひとつの症状にしか対応できません。
そのため、ブタクサやイネ花粉など他の花粉症やハウスダストには効果がありません。
舌下免疫療法で花粉症が治った患者はたったの2割です。症状が改善した人は5割です。そして、3割の人がまったく効果がないと言っています。
愚かな政策
花粉症対策として、疑問のある2件についてご紹介します。
- 杉の植林事業
- 胎児の遺伝子を操作する
① 杉の植林事業
国は花粉症対策として、花粉を作らない杉の植林を進めています。
そもそも、花粉症の原因はスギだけなく、春はヒノキ、スズメノテッポウなど、夏にはイネ、カモガヤ、ハルガヤなど、秋にはブタクサ、ヨモギなどがあります。
また、ハウスダストによる通年性鼻炎の方にもたくさんいます。
花粉を作らない杉の植林とは、なんというお金の無駄遣いでしょう。
② 胎児の遺伝子を操作する
2018年11月、朝日新聞デジタルで、「胎児の段階でアレルギーの原因となるIgEを生産する細胞を殺してしまう」という治療法が記事になりました。
そんなことをして、子どもに悪影響はないのでしょうか。
正常な遺伝子を持つ胎児を人工的に操作するなんて、なんとも恐ろしいことです。
現代医療
社会は、技術の進歩、人による環境破壊、国際化などによって急速に変化しています。
人々の生活を考えると、20世紀から21世紀にかけて、劇的に変わりました。その変化に医療は対応できていません。
20世紀の半ばに確立された抗生物質による感染症の治療は、人々の寿命を劇的に伸ばしました。
ところが、抗生物質はアレルギー・自己免疫疾患を発生させ、今では世界人口の6割がこれで苦しんでいます。
現代医学は薬学中心で動いています。常に「病気の症状を抑える薬を探して、副作用がなければ対症療法薬として使う」ということを行います。
医療は、「食と運動を中心とした生活習慣で、どのゆに病気を予防できるか」を研究すべきです。
様々な食事法
医者は様々な食事法を考案してきました。米国の心臓病医であるロバート・アトキンス博士は、糖質を制限する食事法について著書を出版しました。
これはアトキンス・ダイエットと呼ばれ、その後、日本では「糖質制限食」と呼ばれるようになっていきます。
アトキンス・ダイエットについては、以下の著書でも詳しく解説されていますので、良ければご覧ください。
《参考》【肥満・ダイエット研究の歴史】トロント最高の医師が教える世界最新の太らないカラダ:番外編
老化が原因となる病気や皮膚疾患が改善されます。糖質制限食は、間違わなければ非常に良い食事法です。
その他の食事法として、オーソモレキュラー、分子栄養学、MEC食、フォドマップ制限食などの少し奇妙な食事法がありますが、細菌学・腸内細菌学が専門である著者は、とんでもない食事法だと言います。
各食事法について解説していきます。
オーソモレキュラー療法
現在、オーソモレキュラー療法を取り扱う病院は全国に多数あります。
総合失調症などの精神疾患、アレルギー疾患、体調不良などの治療に貢献しているようです。
しかし、オーソモレキュラー療法は、高いお金を出して、大量のサプリメントを買わなければなりません。しかも、症状を改善するのに数週間~数か月もかかるのです。
オーソモレキュラー、サプリメントを摂る以外は糖質制限です。糖質制限がさまざまな病気を治すので、サプリメントが重要なのか糖質制限による体質と栄養の改善が重要なのか、よくわかりません。
何度もお伝えしますが、「フラクトオリゴ糖」を摂って、大腸の酪酸菌が増えれば、鉄、亜鉛、カルシウムなどのミネラルの吸収は非常に良くなります。
酪酸菌やビフィズス菌は、ビタミン類も大量に作ってくれます。「酪酸菌」は、サプリメントの代わりになるのです。
《参考》天然チコリ由来 フラクトオリゴ糖
その他の食事法
先ほど紹介した奇妙な食事法のオーソモレキュラー療法以外のものをご紹介していきます。
分子栄養学は、オーソモレキュラーとほぼ同じ食事法です。うつは鉄分を補うと改善されるそうです。しかし、かなり時間がかかるようです。
大腸の酪酸菌を増やせば、うつは数日で改善されますので、分子栄養学の治療を受ける必要はありません。
MEC食は、基本的には糖質制限です。老化が原因となる病気の症状が改善されるそうです。
しかし、長期間続ける場合は、腸内フローラを考慮しなければ健康を害します。
このように、医者は腸内フローラのことを考慮していないのです。
フォドマップ制限食
一方で、腸内フローラを考慮した食事法もあります。
フォドマップ制限食は、小腸で分解吸収されない糖類、オリゴ糖、多糖類を食べないで、大腸で腸内細菌を生育させないようにするというものです。
先ほどから摂るべきとお伝えしている「フラクトオリゴ糖」は、発酵性炭水化物(フォドマップ)なので、フォドマップ制限食では絶対に食べてはいけないものとなります。
これでは、永久に酪酸菌もアッカーマンシア菌も増えません。最悪の食事法です。
フォドマップ制限食は、腸内フローラについて詳しくない学者の「インチキ療法」です。
さいごに
様々な食事法が存在しますので、何を信じていいのか分からないと思う方もいらっしゃるかもしれません。
健康や栄養のジャンルは、研究が進むにつれて未だに新しいことが分かって、過去の健康論が否定されることがあります。なので、常に最新情報を仕入れる必要があります。
また、最も注意すべき点は「その研究結果を提示した機関は中立な立場のチームなのか?」ということです。
ハーバード大学のディヴィット・ラドウィグ教授によると、研究対象となっている製品を製造している企業から、研究のため資金提供を受けている場合、その製品の肯定的な結果が出る確率は「約700%」だと試算しました。
大手食品会社と研究機関の関係性については、以下の記事でご覧ください。
《参考》【本の要約:中編】トロント最高の医師が教える世界最新の太らないカラダ
本書によると、花粉症やアレルギーは、抗生物質によって腸内フローラが乱れることによって起こります。
しかし、「フラクトオリゴ糖」などの食物繊維をたくさん食べて「Tレグ細胞」を増やせば、アレルギーは発症しません。
《参考》天然チコリ由来 フラクトオリゴ糖
腸内フローラを整えて、花粉症を治すことは、アトピーやうつ、認知症予防にもなります。健康の基盤づくりになると言えますね。
では、続いて「③ゴボウで腸活」については次の記事になります。