【本の要約③】食品の裏側2 実態編:添加物の危険性と安全性、認定法

あなたは、加工食品にどんな「食品添加物」が使われているかご存知ですか。

  • 添加物って何種類くらいあるの?
  • なぜ使用禁止になったり、急に許可されたりするの?
  • 添加物って危険なの?

わたしは、ファスティング(断食)指導や、食事アドバイスをしている栄養士です。

本記事では「食品の裏側」の続編である「食品の裏側2実態編」という著書の内容を要約しています。

《著書》食品の裏側2 実態編 やっぱり大好き食品添加物

まずは以下の記事で、①激安ハンバーグ弁当に使われている添加物と、②それ以外にも添加物なしには作れない食品について解説をしました。

《参考》【本の要約①】食品の裏側2 実態編:ハンバーグ弁当に使われる食品添加物

《参考》【本の要約②】食品の裏側2 実態編:「添加物なし」に作れない食品

続いて、本記事で添加物の安全性や認可の方法などについて、要約していきます。

「添加物の認可」をめぐるおかしな現状

食品の裏側2 実態編_本の表紙

日本では、添加物の現状は変わっていないどころか、深刻化しています。それを端的に表しているのが、使用許可されている添加物が年々増え続けているという事実です。

添加物は厚生労働省が認可したものだけが使用できます。

2001年 化学的合成添加物(指定添加物)は338品目
2005年 前著「食品の裏側」を書いた時点では357品目
2013年8月 本稿が書かれている時点で、436品目
2022年12月 わたしが記事を書いている時点で474品目

本書が書かれた12年間で約100種類近く増えているのです。そして、わたしが本記事を書いている約22年間で136種類も増えています。

《年々増え続ける化学的合成添加物》

食品の裏側2 実態編_年々増え続ける化学的合成添加物

こちらの表を見ていただくと、明らかに化学的合成品の「指定添加物」が増加傾向にあるのが分かります。

化学合成添加物が、436品目というと「たくさんある」と思われるかもしれません。しかし本当は、436ではなく、4500以上あるのです。

実は、436品目というのは「項目」です。つまり、あくまでグループ名やカテゴリー名のようなもので、実際の数はもっと多いのです。

なぜ添加物が増えるのか

日本で使用される添加物が増える理由は「外国からの要請」です。ここ数年で増えている添加物のほとんどが米国・ヨーロッパからの要請によるものです。

米国、ヨーロッパの食品には日本では認可されていない添加物が多くあります。簡単に言えば、「添加物Aを日本が認可していないから、日本に輸出ができないから、認可して、たくさん買ってくれ」ということです。

ポストハーベスト

《ポストハーベスト農薬の添加物(防カビ剤)》

食品の裏側2 実態編_ポストハーベスト農薬の添加物(防カビ剤)

思い起こせば、ポストハーベストも米国の要請によって、1977年に許可されました。

「ポストハーベスト」とは収穫後にカビ防止などの目的で農薬を使用することです。それを添加物の使用として認めたものです。

当初はレモン、グレープフルーツなどの柑橘系のみの許可でしたが、その後10品目に使用できる「フルジオキソニル」も2011年に認められ、新たに2013年3月に「アゾキシストロビン」、2013年8月に「ピリメタニル」が認可されました。

「国際汎用添加物」

抗生物質は、日本では食品衛生法で禁じられていましたが、EUの要請により乳製品に抗生物質・ナタマイシンの仕様を認め、さらに保存料として微量で効果のあるナイシンが2009年に認められました

これらは、各国の添加物の認可の違いが貿易の障害にならないように、添加物を広く認めて国際的に共通化しようという動きなのです。

ここでリストアップされた添加物を「国際汎用添加物」と呼びます。

一般的に、添加物は認可されるまでに何年もかかりますが、国際汎用添加物の場合は、国内での試験は行わず、海外のデータが使われるため、認可が下りるのがスピーディーなのです。

国際汎用添加物として現在45品目がリストアップされており、これまでに34品目が認可、残り11品目も指定される見込みです。

他にも審議中のものがたくさんあることを考えると、化学的合成添加物はまだまだ増えていくことでしょう。ましてや、TPPに参加したら、参加国で認められている添加物は、日本も認めざるを得ないでしょう。

と、2014年に書かれた本書ですが、現在、日本はTPPに参加しています。

「天然系添加物」の迷走

天然系添加物(既存添加物)は、かつて表示の必要もなく、どの食品でも制限なく自由に使用していいものでした。

ところが、1995年の食品衛生法改正のときに指定制になり、業者の申請したものはすべて使用可能とされました。

「とりあえず申請しておこう」と、片っ端から駆け込み申請され、当時、申請された489品目すべてが使用可能となりました。安全テストも十分に行われず、使用実態も調べられることはなかったのです。

しかしその後、添加物リストと使用実態の調査表が配布され、実際に使われていないものも多くあったということで、2004年に38品目、2007年に32品目が削除されました。

また、2011年にも削除が行われたのですが、80品目の予定が55品目に落ち着きました。これは、米国通商代表部の要請により、米国から日本に輸入されている食品に使われている添加物を残すことになったからです。

安全を調べて、使用の可否が決められたのではなく、業者からの申請で「使われているかどうか」で認可し、使われいなければ削る、そして米国から圧力がかかれば認可する、これが実態です。

突然「使用禁止」になる添加物

これまで当たり前に使用されていた添加物が、ある日突然「使用禁止」となることがあります。

テストで使われる添加物の量は、日常の食生活で摂取する量をはるかに超えた非現実的なものだから大丈夫だ。添加物が安全だ。というのが業界の主張です。

今まで国が安全だと行くものを信じて使用してきたのに、突然に「使用禁止」と言われても、簡単に納得できるものではありません。

製造工程を急遽変更したり、その商品の生産を断念したり、はたまた倒産してしまう企業も出てきました。

後から禁止される理由

一度は認可された添加物が、禁止(削除)される理由は主に3つあります。

① 発がん性 動物実験で発がん性が確認されたまたは疑いはあるもの。化学的合成品のみならず、天然系添加物も削除された。
② 使用実態がない 指定されたものの使用実態がないもの。天然系添加物に多く見られる。
③ グループ統一 同じ化学物質を1つにまとめたもの。たとえば、クエン酸結晶物と無水クエン酸を1つの「クエン酸」とするように、グループ化して品目数が減る場合など。

「安全」として許可されたのに、何年もたってから禁止になるというのは、そのほとんどが、①発がん性が確認されたというものです。

たとえば、人工甘味料の「ズルチン」「チクロ」、保存料の「AF2」などです。

禁止になるまでの間、発がん性の疑いがある添加物を食べていたわたしたちは一体どうなるのでしょうか。

今現在、使用が許可されている添加物も、数年後に急に禁止される可能性もあります

「復活」する添加物

後から禁止になる添加物がある一方で、後から再認可される添加物もあります

甘味料「サッカリンNa」は有名で、発がん性などがあるとして禁止になりましたが、それはカナダ製のサッカリンNaのことであり、日本製とは製法が違い安全性が確認されたとして再認可になりました。

他にも小麦粉にふっくらとした粘りを出す「臭素酸カリウム」は、発がん性があるとして1992年に国際的に問題になり、イギリス、ドイツ、中国では禁止になりました。

これを受けて日本でも厚生労働省がパン業界に自粛の行政指導を行いました。しかし、加熱によって分解され、最終的にパンには残存しないという理由で、近年また使われるようになりました。

油の酸化を防止する「BHA」は、1982年に発がん性が確認され、本来なら全面禁止になるところでしたが、例外的にパーム油だけに使用を認めて、他の食品には禁止することになりました。

パーム油を例外としたのは、即席めん、ファストフード、マーガリン、スナック菓子といった用途で日本に大量に輸入されており、その輸送中の酸化防止の目的と考えられます。

裏ワザ「過去にさかのぼって認可」

日本では認可されていない添加物が、中国から輸入された食塩とその食塩を使用した加工食品に使用されていることが8か月も経ってから発覚しました。そのとき、すでに日本全国に広がっていました。

本来なら、即座に回収になるはずですが、簡単なことではありません。使われたのが1つの食品なら回収可能ですが、食塩に含まれる添加物なので、様々な加工食品に使われていたはずです。

時すでに遅しの状態でしたので、なし崩し的にさかのぼっての「認可」となったのです。

ここで回収を通告するよりも、認可してしてしまった方が騒ぎにならないという判断です。食品添加物の安全性と認可方法に疑問を持たざるをえない出来事です。

業者の駆け込み申請や、外国の圧力、後から禁止したり、良く分からない理由で復活したり、さかのぼり認可で復活したり、こんなあやふやな状況で使われていているのが添加物の実態です。

「情報公開」されない現状

今もなお添加物が新たに認可され、市販の加工食品に使用されています。わたしたちは、それを知らない間に口にしています。

新しい添加物が認可されても新聞やテレビは取り扱いません。スポンサーである食品メーカーに遠慮があるのでしょうか。

これは、わたし自身の考えですが、もし食品メーカーや飲料メーカーなどに遠慮があるのだとしたら、添加物は体に悪いものという認識があったり、添加物をたくさん使用することに罪悪感があるということの証明になってくるとも思えます。

新しく指定される場合は「○○という添加物は△△という食品に使用されはじめます。その目的は××という効果を与えるためです」とお知らせがあるべきです。

さらに、その新しい添加物の原料、製造方法、安全データなどの詳しい情報は、ネット等で簡単に調べられるべきです。

結局わたしたち消費者が知るのは「何か起きた時」だけです。

添加物を支持・擁護する業界の方は、「正しい認識をしてほしい」と言いますが、情報が隠された状態で、どうやって正しい認識ができるのでしょうか。

情報ストップ

わたしたちの知りたい情報、原料の輸入元、加工された国、遺伝子組み換えの農作物、残留農薬の試験結果などは、小売店の段階で止まってしまいます。表示義務はありません。

裏ラベルに全てを記載することはできなくても、パッケージの裏にQRコードをつけてWEBページで確認できるようにできるはずです。

本来、添加物の認可は厳しく審査され決められるべきです。本当に必要不可欠なのか、安全性のみならずメリットが、デメリットを上回るものなのかなどを考える必要があります

「必要以上の混乱を起こすから」という理由でリスクが発表されないことがあります。しかし、リスクを正しく知って、選択できるような状態にするのが健全です。

次世代の子どもたちのことを考えれば、リスクのはっきりしないものは規制されるべきだと思います。



限りなくブラックに近い「添加物」

安全とは言い切れないようなブラックに近い添加物があります。様々な実験の結果や実例がありますので、ご紹介していきます。

合成着色料と「キレる子ども」

イギリスでは、一部の合成着色料を使った食品について「子どもの活動や注意力に悪影響を与える可能性があります」と表示されているものがあります。

実際に合成着色料の黄色5号(サンセットイエロー)を使用したEUの飲料には、「この食品を食べるとキレる子になる可能性があります」と言った趣旨の内容が記載されています。

イギリスの食品基準庁は、「危険とは断言できないが、安全とも言えない」という見解です。

この表示対象となった合成着色料は、現在日本でも使われているものがあります。それは、赤色102号、黄色4号、黄色5号、赤色40号の4つです。

合成着色料はごく少量で色が出ます。たとえば、500mlのペットボトルであれば爪楊枝の先につけたくらい、お風呂のサイズなら、耳かき1杯程度で十分です。

つまり、そんな微量の摂取量でも影響がでる可能性があるということです。

《参考》【天然着色料と合成着色料】使われている食品の種類・表示・使用基準

「コチニール」のアレルギー報告

天然着色料の「コチニール色素」(カルミン酸)は、ハムのピンク色、ミニドリンクのオレンジ色、お菓子、サプリメント等に広く使われています。

ところが、この色素によって呼吸困難などの急性アレルギー症状の発症例が報告されたとして、2012年5月に消費者庁と厚生労働省が注意を呼びかけました。

コチニールの原料は、サボテンに寄生するカイガラムシ科のエンジムシです。

「カイガラムシ科 エンジムシ」で検索すると、赤い虫の画像がたくさんでてきます。この虫を原料として着色された食品を食べていたことがあるのかと思うと、わたしは気持ちが悪くなってしまいました。

※この記事では、あえて画像は載せませんので気になる方だけ検索してみてください。

実は、このコチニールのアレルギー報告は、国内でも以前からされていたのです。1997年に市立堺病院、1998年に大阪市立大学、2004年に横浜市立大学、2005年に大阪大学などの臨床報告が無視されてきたのです。

しかも、2012年5月に注意を呼びかけたものの、アレルギー表示を義務化する動きもなければ、警告をするでもなく、何の動きもありません

天然着色料なら安全と思いこまれている方もいますが、そんなことはありません。天然着色料「アカネ色素」は、発がん性があるとして2004年に禁止になりました。

《参考》【天然着色料と合成着色料】使われている食品の種類・表示・使用基準

「豚の流産・奇形の子豚」

10年ほど前、福岡県の養豚農家で死産が続いたことがありました。

やっと産まれてきた子豚も奇形だったり虚弱ですぐに死んだりしたのです。羊水はコーヒー色に濁っていたそうです。

実は、農場主は、豚の妊娠期間である114日前からコンビニの廃棄弁当を与えていました。弁当は、消費期限の2時間前に廃棄しますから、腐っているわけではなく、農場主が食べても問題のない品質だったそうです。

合わせて250頭の子豚を亡くし、慌てて元の穀物にしたところ、お産は元に戻ったというのです。

これらをすべて添加物のせいだと短絡的に決めつけることはできませんが「添加物のせいではない」と言い切ることも難しいです。

「複合摂取」

添加物は基本的に「安全性試験」を行って、それに合格したものだけが認可されます。

しかし、それは「一品のみ」について調べて結果にすぎません。10種類、20種類の食品添加物を同時に摂取した場合にどうなるのかという「複合摂取」については調べていないのです。

食品添加物の組み合わせは無限にあり、すべて調べるとなると天文学的な数になってしまうので、実験のしようもないのです。

食品添加物は化学物質です。複数が1つの食品の中で混ざり合うことで化学反応を起こす可能性は否定できません。

実際に、清涼飲料水に入っているビタミンCと、保存料の安息香酸Naが食品中で反応して、発がん性物質「ベンゼン」がつくり出されるということがありました。

「添加物の原料」

ところで、添加物は何から作られているかご存知でしょうか。

タール系色素(合成着色料)に代表されるように、石油から作られると考える人もいるでしょうが、添加物の原料は様々です。なかには、ビックリするものも少なくありません。

たとえば、「銅クロロフィル」という緑の着色料は、蚕(かいこ)のフンから取り出します。

わたしたち消費者が想像もしないような、あるいは気持ちの悪くなるような原料がたくさんあります

厚生労働省では添加物の原料、および製造方法は問いません。できあがったものだけが安全性の対象となるからです。

原料 添加物名(表示名) 使用例・目的
カイガラムシ科 エンジムシ コチニール色素(着色料)/カルミン酸 ハムのピンク色、飲料のオレンジ色
蚕のフン 銅クロロフィル 山菜、ガム(緑色)、抹茶菓子
紅麹カビ 紅麴色素 カニカマ、紅色の食品
ラックカイガラムシ メスの分泌物 光沢剤/ガムベース チョコレートのつや、ガムの原料
おがくず・パルプ CMC/カルボキシメチル/セルロースNa たれのとろみ、アイスクリームの粘り
リン鉱石、黄リン 各種ポリリン酸Na ハムの結着、漬物の変色防止、冷凍変性防止(冷食)
コールタール、石油 合成着色料 赤3号、黄4号など 漬物ほか
バクテリアの排泄物 キサンタンガム ドレッシングのとろみ、スープのとろみ
廃糖蜜+遺伝子組み換えバクテリア グルタミン酸Na、調味料(アミノ酸等) うま味調味料
金属チタン 酸化チタン 着色料(白)
鉄くず 塩化第二鉄 変色防止剤
砂糖+塩素ガス スクラロース 合成甘味料
動物の毛、羽毛 L-システイン アミノ酸

「恐ろしい不純物」

添加物を合成するときに「不純物」が生じることがあります。不純物はごく微量ですが、発がん性などを持つこともあります。

コーラのカラメル色素に含まれる、発がん物質と報告のある「4-MI」もその1つです。

こうした不純物にも基準をつくろうという働きがあります。近年、タール系式の黄色5号は規格ができましたが、他のタール系色素の規格はまだ未完成です。

タール系色素の黄色4号を使用した日本の食品が米国で何度か輸入禁止なっています。

増粘多糖類のグアーガムからダイオキシンの一種が検出され、使用食品が回収されました。同じく、増粘多糖類のカラギナンは低分子物質の含有量に国際規格がありますが、日本では規格がないため、使用した食品がEUで輸入禁止になりました。

「添加物」が本当に怖い理由

添加物を摂取することで間接的な影響があります。摂りすぎ3兄弟「塩分・油分・糖分」について解説します。

人間は、塩分、油分、糖分の摂りすぎに対して、防衛本能を持っています。塩辛い、脂っこい、甘すぎるというのがそれです。

しかし、添加物は防衛本能をたやすく崩します。舌がマヒして塩辛さ、油っぽさを感じなくどころか、おいしさに変わってしまいます。

添加物マジックで、舌がマヒしてしまいます。

「塩分」

人間は、食塩10gの入った水350mlは、とても飲めません。ちょうど海水と同じ濃さで、同じくらいの塩辛さです。

しかし、添加物とエキス類によって味付けすれば、おいしく最後の1滴まで飲めてしまう「魔法のスープ」に変わります。

「塩分」は添加物やエキス類のうまみを強くしてくれるため、よく使われます。即席ラーメンについている粉末スープの袋の半分は食塩と考えていいでしょう。

1日の塩分摂取量は「成人女性8g」「成人男性10g」までとされていますが、カップ麺うやインスタントラーメン1杯でほぼ同量の塩分を摂ることになってしまいます。

普通では考えられないほどの塩分を摂取してしまうのが添加物の怖さです。

「油分」

インスタントラーメンには30gを超える油が含まれています。長期保存できるよう乾燥させる方法として、約130~150℃の低温の油で麺を揚げ、水分を飛ばしています。

インスタントラーメンや、そばうどんなども含むカップ麺、カップ焼きそばを食べるとき、この「油」を同時に摂取しています。「実際の油の量」と「舌で感じる油っこさ」は大違いです。

最近、子どもの肥満や生活習慣病の予備軍が問題になっています。これは油や糖の過剰摂取も無関係ではないでしょう。

厚生労働省によると全国の高校生の男女40%以上が生活習慣病予備軍だそうです。

インスタントラーメン以外にもファストフードや市販の弁当などにも大量の油をつかったメニューが多く、家庭で作った場合に信じられないほどの量の油が入っています。

市販のサンドイッチやポテトサラダびマヨネーズ状ドレッシングは、乳化剤・加工デンプンなどが使われているため、油っこさを感じにくいのです。

「トランス脂肪酸」

また、油の量だけでなく「質」にも気を付ける必要があります。マーガリン類、ファストフード、フライ麺に使われる油は「トランス脂肪酸」が含まれています。

トランス脂肪酸は心臓病や動脈硬化を招く体に悪い油です。

欧米ではトランス脂肪酸の表示義務がありますが、日本にはありません。その理由は「欧米に比べてトランス脂肪酸の摂取量が少ないと思われる」というものです。

しかし、東京大学など8大学のグループ調査によると、WHO(世界保健機関)、FAO(国連食糧農業機関)がすすめるトランス脂肪酸の目安を超えて摂取している人は30~40代の女性で30%を超えていました。(平成10年3月23日 朝日新聞)

その原因と考えられるのはお菓子です。もちろんファストフード、即席めんもあります。

《参考》【トランス脂肪酸とは】含む食品一覧・アメリカなど世界と日本の対応

「糖分」

500mlの清涼飲料水には50~60gもの糖分が含まれています。砂糖にするとコップ半分くらいです。

この量の砂糖水を作ると、そのままでは飲めないとうくらいの「甘すぎるシロップ液」です。

しかし、それにクエン酸などの酸味料を入れ、数十種類の化学物質が配合された香料で香り付けし、着色料で色をつけると、いつもの飲んでいるおいしい清涼飲料水になります。

読売新聞の2012年12月26日夕刊の記事によれば、大阪大学教授が18年間の追跡調査をした結果、清涼飲料水を飲む回数の多い女性ほど脳梗塞になる例が多いということが分かったそうです。

清涼飲料水を「ほとんど飲まない」から「ほぼ毎日飲む」まで4グループに分けて分析したところ、回数の多い女性ほど脳梗塞になる例が増え、「ほぼ毎日飲む人」の発症率は「ほとんど飲まない人」の1.83倍だったそうです。

さいごに

年々、使用が許可される添加物は増えていきます。

しかもその実態は、業者からの申請で基本的にOKとなり、「使われているかどうか」で認可し、使われいなければ削る、そして米国から圧力がかかれば認可するというものです。

後から使用禁止になったり、後から使用可能になったり、まだまだ正しい結果とはいえず、歴史的にみて判断するしかないのが現状です。

そもそも、添加物を複合摂取した際の試験はされていません。

他にも、添加物を摂取することで舌がマヒして、「塩分・油分・糖分」を摂りすぎてしまう懸念もお伝えしました。

すべての添加物が危険とは言い切れませんが、付き合い方を考えていく必要があります

《参考》【本の要約①】食品の裏側2 実態編:ハンバーグ弁当に使われる食品添加物

《参考》【本の要約②】食品の裏側2 実態編:「添加物なし」に作れない食品

《参考》【本の要約④】食品の裏側2 実態編:添加物との付き合い方・減らす方法

最新情報をチェックしよう!